
タウンメールを使ってみたいけど、その販促効果はどの程度あるのだろう? 調べてみたら値段は結構高いし、高いお金を払って宣伝で失敗したくないな。タウンメールの効果と実力のほどをしっかり確認してから、自信を持って申込をしたいとお考えですね。
今回、本記事では、タウンメールを使った場合の効果に関して
1.タウンメール5大効果
2.タウンメールの4大弱点と対策
3.タウンメールの効果に関した3大疑問
をまとめました。
最後までお読みいただければ、タウンメールの販促効果がわかり、自社にとって今回、タウンメールを採用すべきかどうかの判断ができます。また、タウンメール採用の場合でも、さらにどこに気をつければ失敗せず、より高い販促効果が得られるのかなども合わせて理解できます。
1. タウンメール5大効果
本章では、タウンメールを利用した結果、得られる5つの効果をまとめました。
効果1:確実に配達される
タウンメール最大の強みは全戸配布、言い換えれば日本全国どこでも日本郵政がが配送カバーしている場所に100%配達してくれるところです。
日本郵政は現在は民営化されていますが、元は日本郵政公社という国営法人です。そのため、日本郵政グループとなった現在でも戸籍全戸に対して配布ができ、辺境の過疎地であっても、そこに国民がいれば必ず配送が出来るのが郵政のタウンメールです。
2020年のコロナパンデミックによる影響で、日本政府は全国民1家庭あたりに2枚のマスク配布を約束しましたが、この際に採用されたのが必ず配達されるタウンメール(タウンプラスタイプ) です。
【参照:日本郵政公社】
効果2:狙った層や地域・建物をターゲットにできる
訴求したい相手にマトを絞って販促ができます。
タウンメールは「配達地域指定郵便物」、タウンプラスは郵政がタウンメールに特色をつけたオリジナル商品です。それぞれに特色があります。
・タウンメール:配達先を地区町名レベルで指定できます。
例)A区B町1丁目、3丁目、7丁目だけ配達したい
・タウンプラス:配達先を地区+建物+セグメントで細かく指定できる分けできる
例)A区の男性、30代独身、年収500万以上、5階以上のマンション住まいを指定
<セグメント6種とその内訳>
セグメントは、世論調査データを元に詳細区分されています。
セグメント1.性別
- 男
- 女
- 男女
セグメント2.年齢階層
およそ5歳刻みの21段階
セグメント3.未既婚
- 未婚
- 既婚
セグメント4.家族構成
- 1人世帯
- 2人世帯
- 3人世帯
- 4人世帯
- 5人世帯
- 6人世帯
- 7人以上
*世帯人数別に加え、以下の家族構成も選択できます。
- 6歳未満親族あり
- 18歳未満親族あり
- 65歳以上親族あり
- 核家族
- 親族世帯
- 3世代世帯
- 高齢単身世帯
- 高齢夫婦世帯
セグメント5.建物の種類
- 一戸建て住宅
- 共同住宅
- 共同住宅(1~2階建)
- 共同住宅(3~5階建)
- 共同住宅(6~10階建)
- 共同住宅(11階建以上)
- 持ち家
- 公営公団公社の借家
- 民営借家
- 給与住宅
セグメント6.年収データ
- 200万未満
- 200-300万未満
- 300-400万未満
- 400-500万未満
- 500-700万未満
- 700-1000万未満
- 1000-1500万未満
- 1500万以上
【参照:配達地域指定郵便物】
効果3:手元にリストがなくても大丈夫
タウンメールは宛名不要です。タウンメールは「地域指定郵便物」という、地域をターゲットに指定された地区に全戸配布をするサービスです。宛名に相当する部分には下図のように
【引用元:日本郵政グループ】
「地域指定郵便物」と記載があるのみ。配達物が封筒の場合には「この地域にお住いのみなさま」などと書かれた表紙状のものが添えられます。そのため、手持ちの宛名リストにない家にも配布されるので、新規獲得に効果的です。
効果4:値段は重量制
タウンメールは重量制で、一通あたりの金額は下記のように決まっています。
- 25gまで 29円
- 50gまで 42円
- 100gまで 56円
通数で計算すれば予算がわかるので、無理のない範囲で販促ができます。最低申込通数もなく、1ヶ月に何度申し込んでも問題ありません。
オリジナル商品のタウンプラスは、基本の重量制に加えて
- 形状
- 希望するセグメント選択
- ロット数(最低500口から)
により値段が変わるので、管轄郵便局での相談をおすすめします。
【参照:タウンメール】
効果5:幅広くリーチする
タウンメールは「配達地域指定郵便物」という名前のとおり、指定した地域への全戸配布をします。
そのため、
- 新聞購読層
- 新聞を購読しないネット利用層
- スマホしか使わない層
- 新聞もネットもしない層
全てに配布されます。さらに、郵便局員による配達のため、ポスト投函そのものを断られることがありません。販促のリーチ率としてはほぼ100%に近く、販促費用が無駄になりません。
2. タウンメールの4大弱点と対策
本章ではタウンメールの4つの弱点と、その対策方法をまとめました。
弱点1:普通のチラシより割高になる
通常のチラシは、チラシの印刷代金+封入代金+ポスティング費用ですが、タウンメール配布にすると、さらにタウンメール費用が追加されますので、DMとしては割高になります。今回は封入物が1枚の封書DMを想定した比較表をみてみましょう。
①料金体系
タウンメール・タウンプラスの場合:タウンメールは重量制、タウンプラスは通数と形状などで変化します。
一般的なDMの場合:一般的なDMポスティングはデザイン印刷と封入などがセットになったプランです。すでにあるチラシなどを配布(ポスティング)するだけなら一枚10円以下ですので、最も安く配布できます。
②印刷作業
タウンメール・タウンプラスの場合:封入物は印刷業者に頼んだものでも、自分で印刷したものでも問題ありません。ただし、郵便局では業者の斡旋・提携をしていません。
一般的なDMの場合:申込時点で、印刷と封入がセットプランを提案されます。業者にワンストップで配達完了まで一切の手間がないため、この方法は人気があります。もちろん、印刷だけもOKです。
印刷代金は業者ごとに違いがありますが
例)ラスクル株式会社
オフィス用品通販の最大手アスクルが運営する印刷会社。最小ロットのA4サイズチラシが1000部:10,000円からなので、最も高くて1枚10円から印刷が可能です。費用計算の参考にしてください。
③封入作業
タウンメール・タウンプラスの場合:封入物は封入業者に頼んでも、自分で作業するのでも問題ありません。ただし、郵便局ではこれらの作業は一切請負がありません。
一般的なDMの場合:申込時点で、印刷と封入のセットプランを提案されます。また、最小ロットの場合は、印刷を申し込んだ業者が社内で請け負ってくれる場合もあります。大口は封入の外注になります。
手元にすでに印刷物がある場合は、封入からのセットプランに切り替えます。封入作業代金の目安は、
日本ポスティング共同組合によれば、封入作業代金は
- 一枚あたり10円前後
- 二つ折り作業が入る場合 20円
になります。配布までに時間がある場合は、封入を自社ですることも検討しましょう。
対策>予算の範囲でマトを絞って配布する
タウンメール最大の長所は、宛名リストのない場所に地域指定したら全戸配布してくれる部分です。すでにリストがある地域、今までDMで効果があった地域は除外し、リーチ率の低かった地域と配ったことのない地区のみタウンメールを利用すれば、料金を抑えつつ確実な効果が期待できます。
また、一般DM業者の場合、印刷+封入+配布が全セットになったプラン以外は、送料など(手元のチラシを業者に往復配送など)は申込者負担になりますので注意しましょう。
弱点2:発送までに手間がかかる
タウンメールで配布をする場合、郵便局でしてくれることは「配達業務」だけです。それ以外の作業、例えば
- 資料請求
- 内容物の決定
- DMデザイン
- 印刷
- 封入作業
- 枚数と予算(管轄郵便局に行けば、相談には乗ってくれます)
- 配達地域の選択(詳細情報のある資料を管轄郵便局でもらえます)
- 商圏分析とセグメント指定
- 配送地区ごとの仕分け作業
- 管轄局への配布物差出
- タウンプラスも利用する場合は差出2週間前に申請書提出
など一連の仕事がありますが、これは申込者の仕事になります。非常に煩雑で手間がかかる上に、仕分け方法などを間違えると配布をしてもらえないので神経も使います。
対策>基本、自社でやるしかありません。ですが、時間があれば出来ることばかりです。担当者は一人いれば十分ですので、あとは計画性と時間の余裕です。
手続き・地域指定・予算に関した事柄は管轄郵便局に相談すれば、窓口または仕事場まで来て説明してくれ、細かな相談にも乗ってくれます。忙しい場合は、電話で資料だけでもお願いすれば翌日には手元に届きます。(管轄局とは、近隣の郵便局で夜間受付をしている大きめの局のことです)
どうしても自社でするのが難しい場合は、ポスティング業者の中には通常のポスティング関連の仕事以外に、タウンメール配送前までの作業を代行してくれるところもありますので相談してみましょう。その場合、チラシ送付などに送料がかかりますので、手渡し可能な近隣の方が良いでしょう。
ポスティング業者の中には、配布率自体も郵便局と差がないところもありますので、いままで通常のポスティングでもある程度の結果を得られているならば、郵便局からの資料をもらった上で、印刷〜配送までがセットになったプランの利用も検討してみると良いでしょう。
弱点3:配達報告がない
指定した地域に全戸配布をしてくれるタウンメールですが、配送後にDMの反響がどうだったかなどの追跡報告はありません。(作業完了のお知らせはあります)DMを発送した側としては、その後のリーチ率なども気になりますが、個別の追跡調査などはありません。
対策>これも自社でやるしかありませんが、思ったほどは難しくないでしょう。
いままでのDMと同様、地区ごとにお客様をわけ、新規またはリピートでいらしたお客様を登録しておき、3〜4ヶ月の単位で反響を確認します。
作業を簡単にするために、来店時に持参してもらうタイプのDMにするか、QRコードなどで簡単に登録が出来るタイプの会員登録をしてもらうと良いでしょう。
例:LINEやFacebookで友達登録してもらう。
サイトでお得情報のメルマガ登録をしてもらう。
弱点4:配達率100%だけど開封率が100%なわけじゃない
指定した地域への配達率は100%ですが、そのDMの開封率に関しては郵便局は責任がありません。ポストを見てDM自体に魅力がないと、そのままポスト脇のゴミ箱に直行してしまう可能性があります。
対策>地域属性などを事前にしっかり把握して、すぐに捨てられないように頭をひねりましょう。これはタウンメールに限らず、全てのDMと販促で共通することです。
この辺りは、郵便局でも真剣に考えてくれている部分で、配布後のタウンメールがポストに捨てられているかどうかは日々の配達業務の中でチェックしています。
捨てられないためには、DMが「ユーザーにとって価値ある情報」であれば良いわけですから、例えば
・DMデザインとキャッチフレーズ:ターゲットに直接的に届くデザインと文言である。
・タイミング:ターゲットが購買意欲が高まるシーズンやタイミングである。
・クーポンやプレゼント:ターゲットにとってお得な情報である。とりあえず、中身を確認してから捨てよう……となるように、クーポンやプレゼントが入っているなど、DM自体に興味が持てるように考える。
など、自社の強みとターゲットユーザーの間を繋ぐことを考えましょう。
【株式会社DEAL】 タウンメールでの配布を真剣に検討された方の中に、今、こんな風に感じている方もいるのではないでしょうか。
こういう時には、郵便局とポスティング会社の長所を併せ持つ株式会社DEALをおすすめします。 DEALは
と、実際にタウンメールに迫る実力です。 また、中規模以上の印刷量であれば、印刷〜封入〜配布までワンストップでお願いできますし、もちろん、手元にある印刷物も使えます。DEALはタウンメールにできないこともしてくれるので、時間と手間の節約にもなる、とても理想的なDM配布方法です。 【参照:株式会社DEAL】 |
3. タウンメールの効果に関した3大疑問
本章では、タウンメールに関した疑問とその回答をまとめました。
疑問1. タウンメールの配達100%は本当だろうか?
やや本当です。郵便局員による全戸配布ですので、基本、ポストがあるとこならばどこにでも配布をします。ただし、強セキュリティの建造物だと、郵便局員でも配布できないものがあります。
最近流行っている、都心の富裕層向け高級タワーマンションなどはその傾向があります。よって、配布率はほぼ100%ですが地域によります。
例1:コンシェルジュ受け取りタイプの場合、受付でコンシェルジュから戻されてしまいます。
例2:ポストにロックがかかっているタイプは郵便局員でも配れません。
*2020年初頭から始まったコロナパンデミックの際、マスク買い占めによるマスク不足になりました。パンデミック防止の観点から、日本政府は全戸にマスクを2枚ずつ配布すると宣言しましたが、その際に使われたのがタウンプラス(タウンメールのオリジナル商品)です。郵便局員による全戸配布なので、日本のあらゆるポストがある家に必ず行き渡るという点で選ばれました。
疑問2. タウンメールとタウンプラスの違いはどの程度、販促結果に響くのか?
タウンメールもタウンプラスも、どちらも郵便局員による全戸配布は同じなので、配布による販促効果は変わりません。タウンメールは地域を地区町名レベルで指定することができ、タウンプラスは形状とセグメント別に指定が出来るという違いがあります。
・タウンメールでの販促
地区町名ごとの指定で、狙った地域全域に販促が出来る。
例)A区B町1丁目と6丁目のみ配布
お店周辺のお客様をもっと引き付けたい時に効果的
・タウンメールプラスでの販促
①地区+セグメントの指定が出来る。
例)A区 40代女性 一人暮らし マンション 年収400万前後
決まったターゲットのお客様を引き付けたい時に無駄なく宣伝できる。
②定形外郵便に相当するものも配布できる
例1)封筒の中に変わった形のプレゼント入れる
春:桜の形をした飾り
夏:小さなうちわ
秋:もみじの形をしたコースター
冬:クリスマスオーナメント など
例2)封筒自体に変わったものも使える
- 筒状のポスターなどを入れる送付物でも配布できる
- 書籍などが入るしっかりした厚手の配布物もOK
- 今すぐでなくても、印象に残る方法としてTVCMのように、サブリミナル的な宣伝として効果がある。
【参照:サブリミナル効果】
など、それぞれに特徴があります。タウンメール申込者が、誰にいつ、どういうアプローチをしたいのかで販促結果が変わって来ます。
疑問3. ポスティング業者のタウンメールと郵便局のタウンメールはどう違うの?
タウンメールは日本郵政が運営する郵便局の商品ですので、ポスティング業者はタウンメールを扱えません。タウンメール=郵便局で、配達も郵便局員がします。
多くのポスティング業者のサイト内に、タウンメールに関した記事が多いため、勘違してしまう人が多いようです。ただし、タウンメールにかなり近いサービス力のあるポスティング業者も存在するため、会社と地域によっては配布効果の実力に大きな差がない場合もあります。
総じて、郵便局のタウンメールよりも、ポスティング業者の方がフォローが手厚い傾向があります。例えば、
- 見積もり依頼メールの返信時点で、すでに少しリサーチをしてくれている
- とにかく対応が早い
- 煩雑な手続きなどは業者がしてくれるので、ラク
- 急ぎの申込でも対応してくれる
- 同じ地区の同業他社の情報もあるので、効果のある方法を比較検討できる
- セグメント選択や予算など、カウンセリングが丁寧で的確
- DMデザインに関しても、可能な限り相談ができる。
- 印刷から配布までワンストップでお願いできる
- 配布後に、リーチ率などの後追いリサーチがある
- 地元の新聞折り込みチラシの情報も持っている
などが挙げられます。とくに最後の太字の3つは郵便局が不得手な部分ですので、この部分を重視しているのであればタウンメールよりも地元のポスティング業者の方が相性が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。タウンメールの効果に関して、
1.タウンメール5つの効果
2.タウンメールの弱点4つと対策
3.タウンメールの効果に関した3大疑問
をまとめました。タウンメールに関してかなりの理解が進み、採用すべきかの判断が行えるようになっているのではないでしょうか。また、今回はタウンメールにしなかったとしても、どのような場合に使えるのかも把握できているので、販促の武器が増えたと思います。