
タウンプラスとは、住所や宛先の記載のないDMやチラシを郵便局員が郵便受けに配達するサービスです。「郵便局員が配達する」という郵送DMの要素と、「住所や宛名の記載が不要」というポスティングの要素の両方を兼ね備えているのが特徴です。
まずはサービス概要を知りたい方のために、ポイントを下表にまとめました。
また、タウンプラスには以下のようにメリットとデメリットがあります。
詳細は本文中で解説していきますが、“タウンプラスとは、どんなサービスか?”というご質問に端的にお答えするなら、タウンプラスの1番の強みは日本中どこにでも配達できること。
しかし、次の3大デメリットがある。
①配達費が高い
②手続きが面倒
③リードタイムが長い
…となります。もし「日本全国、県内全域、10万通以上」など、幅広いエリアに配布できるサービスを探しているのであれば、タウンプラスのほかに「DEALの全戸ポスティングサービス」も選択肢になります。
「DEALの全戸ポスティングサービス」は、タウンプラスのデメリットを払拭できるサービスとなっています。よかったらご検討ください。では前置きはこれくらいにして、タウンプラスの詳細について見ていきましょう。
目次
1. タウンプラスのサービス内容
タウンプラスとは、郵便局員が宛名記載のないDMやチラシを配達してくれるサービスです。まずは冒頭で少しご紹介した「タウンプラスのサービス内容」から詳しく解説します。
なお、「サービス内容は知っているから、タウンプラスのメリット・デメリットを確認したい」という方は、この章は飛ばしていただいてかまいません。
『2. タウンプラスの3つのメリット』『3. タウンプラスの6つのデメリット』からご覧ください。
1-1. 利用方法(依頼先)
まず、タウンプラスのサービス提供元は「郵便局」です。タウンプラスを利用したい場合には郵便局に依頼をします。
具体的な依頼方法は、以下の通りです。
<依頼方法>
①配達担当の郵便局に連絡して見積もりを取る
②差出予定日の14日前までに郵便局へ「差出計画書」を提出する
③配布するチラシ・DMなどを郵便局へ差し出す
詳しい流れは、後ほど「6. タウンプラスを郵便局に依頼するときの流れ」の章で詳しく解説しますが、ここでは「配達担当の郵便局に申し込む」ことを押さえておきましょう。
1-2. 配達できるエリア
配達できるエリアは、基本的に全国すべてのエリアとなります。「全国すべてって本当に全部?」と疑問が浮かぶところですが、タウンプラスは郵便局の全国に広がる配達網を活かしたサービスです。郵便局員が郵便物を配達できる地域は、基本的に全国どこでもタウンプラスの対象地域です。
例えば、民間のポスティング業者が対応していない離島や山奥であっても、タウンプラスなら配達が可能です。
1-3. 配達にかかる日数
配達にかかる日数は「通常の郵便の送達日数+7日以内」です。
なお、離島などの一部地域は送達日数+14日程度の日数がかかることがありますのでご注意ください。
1-4. 配布できるサイズ
配布できるサイズは、①定型サイズ ②定形外サイズ の2パターンあります。
①定型サイズ
(a)=14〜23.5cm (b)=9〜12cm (c)=0.5cm以内 (重さ100g以内)
②定形外サイズ
(a)=14〜34cm (b)=9〜25cm (c)=1cm以内 (重さ500g以内)
定形サイズの最大(23.5cm×12cm)が、ちょうど長3封筒と同じサイズです。DMやチラシでよく使われるA判・B判のサイズに置き換えると、A5・B5・A4はすべて定形外となります。
1-5. 最低ロット
最低ロットは「500通〜」です。これは「同一形状・同一重量の荷物に限る」と定められています。逆にいえば、同一形状・同一重量で、同時差出しであれば、印刷内容を変えても問題はありません。
例えば「異なるパターンのデザインを同時配布して、クリエイティブのA/Bテストを行う」という利用法も可能です。
1-6. 料金
料金は発送個数やサイズに応じて変わります。正確な料金は郵便局へ見積もりを取る必要がありますが、以下が基本の料金体系になります。
最も安価なパターンでは、定形サイズかつロット5,000個以上で「26円」となります。
1-7. 支払い方法
支払い方法は以下の2種類です。
①料金後納 | 当月差し出したタウンプラスの料金を翌月まとめて支払い |
---|---|
②料金別納 | 差し出し時に現金で支払い |
1-8. 依頼できない期間
郵便局が繁忙期となる「12月13日〜翌年1月14日」は配布の依頼ができません。年末年始の集客にタウンプラスを使おうとしている方は、注意が必要です。以上が、タウンプラスのサービス概要となります。次章からは、タウンプラスのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
2. タウンプラスの3つのメリット
郵便局員がポスティング配布員として配達を行ってくれるタウンプラス。
その魅力はどこにあるのでしょうか。大きなメリットとして、以下の3つが挙げられます。
①全国どこにでも・誰にでも届けられる
②顧客リストがなくてもDMを配布できる
③配布する地域を丁目単位で細かく指定できる
順に詳しく解説しましょう。
2-1. 全国どこにでも・誰にでも届けられる
1つめのメリットは「全国どこにでも・誰にでも届けられる」ことです。
「1. タウンプラスのサービス内容」の章で「配達できるエリアは、基本的には全国すべてのエリア」とお伝えしました。タウンプラスはあらゆるチラシ媒体(ポスティング、新聞折込など)の中で、最もカバー地域が広いといえるでしょう。
例えば、一般的なポスティング業者では「対象エリア」と掲げていても、実際には配布できない住戸が多くあるのが実情です。対象エリアの配布率100%のタウンプラスに比べ、一般的なポスティング業者の配布率は70%〜80%程度。配布できない住戸が一定数あるのです。
さらに、住宅が密集していない田舎に対応しているポスティング業者は、ごくわずか。「配布できるポスティング業者がゼロ」という地域も多数存在します。「20分車を走らせて、やっと1軒に投函できる」というような状況では、とても採算が取れないからです。
(補足)
ただし、DEALの全戸ポスティングサービスは例外です。ポスティングでありながら、タウンプラスと同じ「全戸配布」が可能です。一方、新聞折込は田舎エリアもカバーしていますが、新聞購読をしていない家に届けることはできません。
タウンプラスには、ポスティングや新聞折込のようなカバー地域における弱点はありません。「郵便を送って届く場所」であれば、田舎でも離島でも山奥でも、どこへでも配布が可能です。これは、他の媒体よりもタウンプラスが圧倒的に優位な点となっています。
2-2. 顧客リストがなくてもDMを配布できる
2つめのメリットは「顧客リストがなくてもDMを配布できる」ことです。これは、今まで郵送や宅配業者のDMサービスを利用してきた方にとっては、非常に惹かれるポイントではないでしょうか。
顧客リストの収集や管理には大変な労力がかかります。かといって、ポスティングや新聞折込などの「チラシ媒体」は、配布エリアやブランドイメージなど、さまざまな理由で実施していない企業もあるでしょう。タウンプラスは顧客リスト不要で配布ができ、その上、配達を行うのは郵便局員です。
地域に根差した郵便局の、住民と顔なじみの郵便局員によって配布されます。「顧客リストが不要で配布できるのは魅力だけれど、ポスティングは配達員に対するクレームが心配」という方も、タウンプラスならチャレンジしやすいでしょう。
2-3. 配布する地域を丁目単位で細かく指定できる
3つめのメリットは「配布する地域を丁目単位で細かく指定できる」ことです。配達する地域は丁目単位で指定が可能。
例えば「東京都大田区田園調布3丁目」のように「●丁目」まで指定ができます。「富裕層が住んでいる豪邸エリアに配布したい」「●●学校の通学エリアに配布したい」など、地域からアプローチする相手を絞り込むことができます。
これは新聞折込チラシでは不可能なことですし、ポスティングでも、優れた配布員を抱えている業者でないと難しいことです。
ですが、普段「丁目単位」どころか、それぞれの家へ大量の郵便物を配達している郵便局員であれば、正確に配布を行ってくれます。
3. タウンプラスの6つのデメリット
一方、タウンプラスにはメリットだけでなくデメリットもあります。
ここでは、以下の6つのデメリットを詳しくご紹介します。
①エリア指定を自分で行う必要あり
②ポスティングより割高
③手続きが面倒
④リードタイムがかかる
⑤配布日の指定はできない
⑥タウンプラスと明記する必要あり
3-1. 配布エリアの指定を自分で行う必要あり
1つめのデメリットは「配布エリアの指定を自分で行う必要がある」ことです。
例えばポスティング業者に依頼する場合なら、ポスティング業者が反響率の高いエリアを分析し、配布エリアを提案してくれることがあります。
タウンプラスのサービス内容には、エリア分析や提案は含まれていません。「配布の指定エリアをどこにするか」は、自分で考える必要があります。前述の通り、細かくエリア指定できるのがタウンプラスのメリットです。
しかし、それをうまく使いこなせるかどうかは依頼主次第といえます。
3-2. ポスティングより割高
2つめのデメリットは「ポスティングより割高」なことです。料金は諸条件によって変動するものの、ポスティングよりタウンプラスの方が高くなる傾向にあります。
前述の通り、タウンプラスの料金体系は【1個26円〜81円】です。これに対し、ポスティング費用の相場は【都内なら1枚2〜7円、それ以外のエリアは1枚3〜8円】です。
ざっくり計算しただけでも「タウンプラスはポスティングの10倍以上」のコスト感になってしまいます。特に、住宅が密集している都心部ではポスティング費用が安くなるため、タウンプラスの割高度がさらに大きくなります。
3-3. 手続きが面倒
3つめのデメリットは「手続きが面倒」なことです。タウンプラスは、申請方法やチラシの差し出し方法まで、郵便局から細かな指示があります。
詳細は後述しますが、ざっと挙げるだけでも以下の通りです。
「チラシやDMの社内業務をできるだけ効率化したい」「お店が忙しくて、手続きを行うヒマがない」という状況では、タウンプラスを実施するための手続きは、かなり負担になるかもしれません。
3-4. リードタイムがかかる
4つめのデメリットは「リードタイムがかかる」ことです。
先述の通りタウンプラスには、
- 差出予定日の14日前までに郵便局へ差出計画書を提出
- 配達にかかる日数は通常の郵便の送達日数+7日以内
という縛りがあります。
「タウンプラスをやろう!」と決めてから実際に配布されるまで、最短でも約21日間(3週間)のリードタイムを見ておく必要があります。
3-5. 配布日の指定はできない
5つめのデメリットは「配布日の指定はできない」ことです。タウンプラスは、郵便局へチラシやDMを差し出した後、通常の郵便の送達日数+7日以内に配達されるというルールです。配布日の猶予がおよそ1週間あります。
「特売日の前日に配布したい」「イベント開催中にピンポイントで配布したい」などの希望がある場合は、タウンプラスは不向きです。
3-6. タウンプラスと明記する必要あり
6つめのデメリットは「タウンプラスと明記する必要がある」ことです。
出典:郵便局のDMファクトリー
他のDMやポスティングで使用した印刷物の使い回しができないことが、痛手になるケースもあるでしょう。タウンプラス専用のチラシを印刷しなければならないので、印刷コストが割高になる可能性があります。
(補足) 「タウンプラスの全戸配布は使いたいけれど、デメリットが気になる…」という場合、代替案としてDEALの全戸ポスティングが挙げられます。 タウンプラスと同様に全戸配布が可能でありながら、タウンプラスが抱えるデメリットは払拭したサービスです。 |
4. DM・ポスティング・新聞折込との違い比較表
ここまで、タウンプラスのメリットとデメリットを解説しました。タウンプラスを採用するか判断するために、「他の類似媒体と比較したとき、タウンプラスは良いのか?悪いのか?」を知りたい方が多いのではないでしょうか。
比較表にまとめましたので、以下をご確認ください。
タウンプラスは「カバー率」の点で、他媒体より大幅に勝っていますが、それ以外の面(費用・ターゲティング・リードタイム・手間)では、ポスティンや新聞折込の方がアドバンテージがあります。
この表を踏まえ、タウンプラスが「おすすめのケース」と「おすすめではないケース」について、次章で解説します。
5. タウンプラスがおすすめのケースとおすすめではないケース
タウンプラスがおすすめのケースと、おすすめではないケースをまとめると以下表の通りです。
タウンプラス最大の強みは「郵便局員による配達」です。
郵便局員が配達するからこそ地域のカバー率が高く、また住民から不審に思われにくい(配布物へネガティブな印象を持たれにくい)という特徴があります。逆にこの点に魅力を感じないのであれば、他の媒体の方が適しているといえます。
「費用・配達日指定・配布物の使い回し・年末年始の集客・手間」という点で分が悪いのがタウンプラスです。
もし、ポスティングや新聞折込を実施したことがないのであれば、先にそちらから攻略していくことをおすすめします。「ポスティングや新聞折込を十分に実施した後、それでもまかなえなかった地域をタウンプラスでカバーしていく」という段階的な戦略をとることで、コスト面の無駄を省くことができるでしょう。
6. タウンプラス代替に使えるポスティングはDEALがおすすめ
弊社サービスに、タウンプラスの代替や併用に利用されるお客様が非常に多いサービスがありますのでご紹介します。タウンプラスと同レベルのカバー率と、ポスティング並みの低料金を実現した「全戸ポスティング」です。
DEALは「全国・全世帯に」あなたの届けたいものを配達します。例えば、次のようなケースでご利用いただくことが可能です。
- すべての世帯に告知するべき重要情報を届けたい(リコール、工事、自治体広報など)
- 既存の媒体ではリーチできない新たな顧客を獲得したい(通販企業など)
- 対応するポスティング業者がない地域に配布したい(地域の販促チラシなど)
「タウンプラスのカバー率」と「ポスティングの利便性」、両方のメリットを持つのがDEALの全戸ポスティングになります。
ご参考までに、①タウンプラス ②一般的なポスティング業者 ③DEALの比較表をご覧ください。
DEALはすべての世帯に平等に配達物を届けるために設立されました。離島や山中のたった1軒のためにも、足を運んで配達します。
これまで、国や都道府県の広報誌など「全世帯にくまなく配る全戸配布」が必要な配達を数多く担ってきました。日々の配達を通し、すべての人へ平等に情報を届ける役割をまっとうすることが、私たちの誇りです。現在、その信頼性を評価してくださる自治体や企業様などから、多くのご依頼をいただいています。
DEALの全戸ポスティング実施事例
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関東、関西、四国、全国…と各地で数十万〜数千万部の大量ポスティングに対応でき、かつ過疎地区までカバーしているのがDEALの強みです。
ホームページ上では公開していない事例も豊富にあります。詳しくはこちらのお問い合わせフォームから、お気軽にご相談ください。
7. タウンプラスを郵便局に依頼するときの流れ
最後に、タウンプラスを郵便局に依頼するときの流れをご紹介します。
各ステップごとに見ていきましょう。
7-1. ステップ①配達する地域・通数・形状を決める
ステップ①は「配達する地域・通数・形状を決める」ことです。
タウンプラスの見積もりを取る相手は、配達を担当する郵便局です。一括担当の窓口があるわけではないので、配達地域を決めないことには見積もりを取ることができません。見積もりを取るために【配達する地域・通数・配布物の形状】の3つを決めましょう。
7-2. ステップ②担当の郵便局に連絡し見積もりを取る
ステップ②は「担当の郵便局に連絡し見積もりを取る」ことです。タウンプラスを配布したい地域の担当郵便局の連絡先は、「ゆうゆう窓口・集荷に関する連絡先を調べる」のページで調べることができます。担当郵便局の連絡先がわかったら、電話または窓口に出向いて見積もりを依頼します。
7-3. ステップ③タウンプラス差出計画書・差出内訳票を提出する
ステップ③は「タウンプラス差出計画書・差出内訳票を提出する」ことです。これは差出予定日の前日から起算して14日前の日までという決まりになっています。
▼タウンプラス差出計画書
▼ 差出内訳票
※テンプレートはこちらからダウンロードできます。期限までに正確に記入して、提出しましょう。
7-4. ステップ④配布物を地域毎に区分し指定の紙札を付ける
ステップ④は「配布物を地域毎に区分し指定の紙札を付ける」ことです。配布したいチラシやDMを配布地域(例:○○丁目)ごとに分類し、必要事項を記載した紙札を作成して付けます。
出典:郵便局のDMファクトリー
<紙札の記載事項>
- 7日(島しょ宛の場合は14日)の文字(朱書き)
- 配達地域の名称
- 配達地域の郵便番号
- 配達を担当する郵便局
- 配達に必要な通数
手間のかかる作業ですので、余裕を持って早めに準備に取りかかってください。
7-5. ステップ⑤郵便局にタウンプラス差出票と配布物を差し出す
ステップ⑤は「郵便局にタウンプラス差出票と配布物を差し出す」ことです。まず「タウンプラス差出票」を、配達を担当する郵便局ごとに2部ずつ作成します。
▼ タウンプラス差出票
※テンプレートはこちらからダウンロードできます。
このタウンプラス差出票と、紙札を付けて区分した配布物を郵便局に差し出します。
まとめ
タウンプラスとは、住所や宛先の記載のないDMやチラシを郵便局員が郵便受けに配達するサービスです。
次のようなメリットとデメリットがあります。
他の媒体との比較は下表の通りです。
タウンプラスは、おすすめの場合・おすすめではない場合があります。タウンプラスが自社に合っているのかどうか、慎重に見極めましょう。
タウンプラスを依頼するときの流れは以下の通りです。
なお、「日本全国、県内全域、10万通以上など、幅広いエリアに配布したい」といった目的ありきで考えるなら、タウンプラス以外にDEALの全戸ポスティングもおすすめです。タウンプラスとの相見積もりを取っていただくだけでも大歓迎ですので、お気軽にご相談ください。