タウンプラスは選挙に利用できる?合法か違法かを具体例で詳しく解説

選挙ポスターイラスト

「タウンプラスって選挙のビラを送るときにも利用できるもの?」

「選挙のために使う場合、タウンプラスならではのメリットやデメリットって何だろう?」

そんな疑問を抱いている人はいませんか?公職選挙法にはさまざまな規定があるので、「タウンプラスを利用したいけど、大丈夫かな」と不安になるのも当然ですよね。

結論から言えば、タウンプラスでビラなどを送るのは、

◎選挙期間以外の「政治活動」でなら合法
✖️選挙期間中の「選挙運動」では違法

です。つまり厳密に言えば、「選挙」では利用できず、「選挙を見据えた政治活動」でなら利用できるというわけです。

選挙に向けてタウンプラスが利用できる期間

そして、政治活動で利用する場合、ポスティングなどと比較するとメリットもあればデメリットもあるのです。

例えば最大のメリットは、「タウンプラスは郵便局が郵便物と同様に配布するので、全国で全戸配布できる」ことです。一方で、ポスティングよりかなり費用が高額であり、配布の準備に手間と時間がかかるなどのデメリットもあります。

これらを踏まえて、公職選挙法にも違反しない範囲で、利用するかどうかを決めなければなりません。

そこでこの記事では、

◎タウンプラスを選挙に利用するのは合法か違法か
◎タウンプラスを選挙に利用する際の注意点

についてまずくわしく説明します。

その上で、

◎タウンプラスを選挙で利用するメリット・デメリット

も挙げていきます。この記事を参考にして、あなたが公職選挙法に違反することなくビラを配布できるよう願っています!

1. タウンプラスは選挙のために利用できるのか?

違法か合法か

そもそもタウンプラスは選挙に利用できるのでしょうか?公職選挙法などの規定はどうなっているのでしょうか?結論から言うと、タウンプラスを選挙のために利用するのは、

◎選挙期間以外の「政治活動」でなら合法
✖️選挙期間中の「選挙運動」では違法

です。以下の図を見てください。

選挙運動の期間図

ブルーの期間にタウンプラスを利用してビラを配布するのは合法ですが、ピンク色の選挙期間=選挙の告示・公示日から投票が終わるまでの間には、ビラ配布にタウンプラスは利用できません。では、くわしく説明していきましょう。

1-1. 「政治活動」での利用は合法!

「選挙期間以外の『政治活動』」とは何でしょうか?

  • 「選挙期間」=選挙の告示・公示がなされてから投票が終わるまでの期間
  • 「政治活動」=「選挙運動」(選挙で候補者への投票を呼びかけるなどの行為)以外の政治的な活動全般

実は選挙に関する活動・運動は、この「選挙期間」と「それ以外の期間」とで法的な規制が異なります。選挙期間以外の時期であれば、公職選挙法による規制はほとんどありません。タウンプラスを使って政治活動のビラやリーフレット、冊子を配っても問題ないのです。

ただ一つだけ制限があり、「◯議会議員候補」や「◯◯選挙に立候補します」などと書くことは、「政治活動」ではなく「選挙運動」になるので認められません。

というのも、まだ選挙に立候補していないからです。「候補」や「◯◯選挙」、「立候補」と書いてしまうと違法になってしまうので注意が必要です。配布していいのは、政策や主張を訴える内容のものです。

1-2. 「選挙運動」で利用するのは違法!

一方で選挙期間に入ったら、タウンプラスで選挙に関するビラなどを送付することはできません。

公職選挙法で、選挙期間中のビラ配布は、

  • 新聞折込
  • 街頭演説の場所での配布
  • 個人演説の会場での配布
  • 選挙事務所内での配布

という4つの方法しか認められていないからです。タウンプラスも郵送もポスティングも、すべて違法です。

また選挙期間中は、配布するビラなどの印刷物に細かい規定があり、大きさ、枚数、記載内容などが制限されます。それに合致しないものを選挙目的で配布することは禁じられています。

この規制については、別記事合法で有効な選挙ビラの新聞折込方法とは?法規制と折込のコツを解説でわかりやすく説明していますので、そちらも見てみてください。

2. 選挙に向けてタウンプラスを利用する際の注意点

注意の感嘆符

タウンプラスは、政治活動のビラやリーフレット、冊子の配布に利用できることがわかりましたよね。ただ利用する際には、注意しなければいけないことがあります。この章ではその注意点をあげていきましょう。

2-1. 配布まで日数がかかるので選挙期間に重なってしまう恐れがある

まず、繰り返しになりますが「選挙期間中」のタウンプラス利用は違法です。この「選挙期間」というのは、選挙の告示・公示がされた日から投票日までを指します。

つまり、タウンプラスを使って政治活動のビラなどを送付できるのは、選挙の投票日の翌日から次の選挙の告示・公示の前日までです。

ですが、タウンプラスは申し込みから配布開始まで2週間程度、配布開始から完了まで1週間程度かかると言われています。つまり申し込みから配布完了まで3週間以上はみておかなければなりません。選挙開始の直前に申し込むと、選挙期間と配布期間がうっかり重なってしまう恐れがあるのです。

ちなみにポスティング業者であれば、配布までの期間はぐっと短くなります。

例えば株式会社DEALの全戸配布サービスなら、「3日後に配布してほしい」「明日から2〜3日以内に配り終えてほしい」と言った短期間かつ急なオーダーにもお応えできます。

選挙直前で「配布まで3週間もかけられないのでタウンプラスは利用できない、でも全戸配布したい」という場合には、ぜひDEALの全戸配布サービスをご検討ください。

2-2. 選挙期間以外でも「事前運動」はNG

また、たとえ選挙期間以外の平常時であっても、選挙のための「事前運動」は公職選挙法で禁じられています。

事前運動とは、選挙期間より前に、

✖️特定の選挙で特定の候補を当選させようとする活動
✖️逆に特定の候補を当選させないようにする活動

を行うことです。

政治活動で配布するビラや冊子などの印刷物の場合は、「将来選挙に出ること」や「どの選挙に出るか」がわかる表現は事前運動に抵触する可能性があります。具体的には、以下のような表現がNGです。

【事前運動とみなされるNG表現】

✖️「◯山◯男に投票してください」

 →特定の候補を当選させようとしているため

✖️「市議会議員候補」「県議会議員候補」

 → まだ立候補していないのに候補を名乗っていて、どの選挙に出るのかも特定できてしまうため

✖️「立候補予定者」

 → 選挙に出ることがわかってしまうため

✖️「目指す市長像」「将来市議会議員になって〜」

 → どの選挙に出るのか限定できてしまうため

タウンプラスで送る政治活動の文書では、これらの表現を避けてください。

2-3. 選挙期間以外でも「あいさつ状」はNG

前項のようなNG表現以外にも、禁じられている文書があります。それは「あいさつ状」です。

候補者や立候補を目指す人が、選挙区内の人や団体に対して年賀状や暑中見舞いなどのあいさつ状を出すことは、選挙期間内でもそれ以外の期間でも禁じられているのです。

ですから「政治活動の一環として、タウンプラスで年賀状を一斉に送りたい」と思っても、公職選挙法違反になるのでやめましょう。

ただ例外として、もらったあいさつ状への答礼のために、文面を自筆したあいさつ状を送ることは禁じられていません。タウンプラスは宛名なしで大量送付するサービスなのでこれには該当しませんが、知っておくといいでしょう。

以上の3点を踏まえてまとめると、もしタウンプラスを選挙に利用したいなら、以下の要件を満たす必要があります。

【タウンプラスを選挙に利用できる要件】

◎選挙期間以外のときに、
◎「◯◯議会議員候補」や「◯◯選挙」、「立候補」などと書かずに、
◎政策や主張を訴える内容のビラ、リーフレット、冊子などを配布する

これらを満たさずにタウンプラスを利用すると、公職選挙法違反に問われる可能性があるので注意しましょう。

3. 選挙に向けてタウンプラスを利用するメリット・デメリット

メリットとデメリットの比較表

ここまでタウンプラスを選挙で利用できるかどうかについて解説してきました。が、そもそもタウンプラスを政治活動に利用することにメリットはあるのでしょうか?またデメリットはないのでしょうか?

それによって、実際に利用するかどうかを決めたいという人も多いと思いますので、この章ではメリットとデメリットそれぞれをあげてみましょう。

3-1. メリット

まずメリットから見ていきましょう。ポスティングや新聞折込、郵便といった他の配布方法と比較して、タウンプラスが特に優れている点はふたつあります。

【タウンプラス利用のメリット】

◎ 配達拒否なく全戸配布できる
◎ 配布先リストが必要ない

では、それぞれについてくわしく説明していきましょう。

配達拒否なく全戸配布できる

タウンプラスの最大の特徴は、郵便局が通常の郵便と同様に全国のポストに届けてくれることです。

一般的なポスティングであれば、「チラシお断り」の家や「敷地内立ち入り禁止」のマンションなどには配布できません。そのため配布のカバー率は、配布エリアの住宅や事業所などの全戸数に対して80%程度と言われています。

近年は、大型マンションやタワーマンションなどでは配布禁止のところが増えているようなので、都市部などマンションの多い地域ではさらに割合は下がるでしょう。

また新聞折込は、新聞を購読していない世帯には届きません。その点タウンプラスであれば、郵便と同様に全戸配布=カバー率100%が可能です。

また、「◯丁目」単位の配布エリア指定や、「◯◯マンション」と個別のマンション名での配布依頼も受け付けてもらえます。

「新しくできた大型マンションには、他の自治体から引っ越してきた住民が多い。まだどの市議を支持するか決めていない浮動票が多そうだから、政治活動のチラシを配布したい。でもポスティングは禁止されていて配れないし、若い夫婦が多いので新聞を購読していない世帯も多そうだ」

という場合などには、タウンプラスが力を発揮するでしょう。ただし、最近では「タウンプラスもお断り」とするマンションが出始めているようなので、事前の確認は必要です。

反対に、「100%全戸配布します」と保証するポスティング業者も出てきています。

例えば株式会社DEALなら、全国どこでも「100%全戸配布してほしい」というご依頼をお受けしており、実際にタウンプラスが配布できない高級マンションにも配布できた実績が多数あります。

利用する際には、まず「自分の地域ではタウンプラスとポスティング、どちらが本当に100%全戸配布できるのか」を調べてください。

【DEALのポスティングなら100%全戸配布が可能です‼︎】

「タウンプラスでも全戸配布できない…」

そんな場合には、株式会社DEALの全戸配布をご利用ください。独自のシステムで、全国どこでも100%全戸配布を実現します。

【DEALとタウンプラスの比較】

DEALの全戸配布サービス

タウンプラス

「配布お断り」物件への対応

配布を交渉して100%全戸配布を目指します。

実際にタウンプラスが配布できなかった高級マンションにも配布できた実績が多数あります。

基本は全戸配布ですが、「タウンプラスもお断り」の物件には配布されません。

手続きの簡潔さ

簡単な申し込みのみ

「タウンプラス差出計画書」「差出内訳票」を作成して申し込み、配布物も細かく仕分けして郵便局へ持ち込む必要あり

依頼から配布までの日数

最短翌日から配布可能

最短2週間

配布費用

数十円

※特に都会や住宅密集地ではタウンプラスよりお得

26〜81円

【DEALの強み】

1)キャラバン・プロ部隊(軽自動車配達)による全戸配達

約3,500名のプロの配達員が、主に軽自動車を使って、たとえ離島の1軒屋であってもかならず全戸配布いたします。

2)ポストインデリバリーサービス(Post In Delivery Service =P.I.D)

タウンプラスにはサイズや重量に規定がありますが、DEALはどんなものでも各戸のポストに確実に配布します。

3)公共サービスには不可能な独自のサービス

タウンプラスなどの公共サービスにはない、DEAL独自のサービスを実現しています。

◎ 確実なエヴィデンス報告(全配達員のGPS携帯)

  → 配達員すべてがGPSを携帯しており、「◯月◯日◯時ごろにどのエリアに配布したか」をご依頼者様に正確にご報告することが可能です。

◎ 配達交渉

  → タウンプラスなどの公共サービスによる配布を拒否しているマンションであっても、配達員が配布できるよう交渉します。100%確実な全戸配布をご希望なら、ぜひ株式会社DEALをご利用ください!

配布先リストが必要ない

タウンプラスのもうひとつの特徴は、ポスティングと同様に宛名が必要ないことです。ダイレクトメールを送付する際のような送付先の住所リストがなくても、配布エリアさえ決めれば全戸配布してくれます。

政治活動に利用する場合は、オモテ面に「◯◯市にお住いのみなさまへ」といった不特定多数に向けた宛名を記載するなどの工夫をすれば、読んでもらえる可能性を高めることもできます。

3-2. デメリット

一方で、タウンプラスを政治活動に利用することにはデメリットもあります。

以下に4つの問題点を挙げますので、参考にしてください。

【タウンプラス利用のデメリット】

✖️ ポスティングに比べて費用が高い
✖️ 選挙期間中は利用できない
✖️ 配布物に細かい指定がある
✖️ 配布準備に手間と時間がかかる

では、それぞれについてくわしく説明していきましょう。

ポスティングに比べて費用が高い

タウンプラスの最大の欠点のひとつは、料金が高いということです。送付するものの重さや大きさ、通数によって料金は異なりますが、1通あたり25〜53円はかかるので、「市内全戸に配布したい」などという場合は大きな出費になるでしょう。

ちなみに他の手段と比較すると、以下のように数倍〜10倍ほども差があります。

【配布費用の目安】

配布方法

費用の目安/1通あたり

タウンプラス

25〜53円

ポスティング

(配布エリア指定・全戸配布の場合)

4〜8円程度

新聞折込

3〜7円程度

政治活動のチラシなどはなるべく多くの人に手に取ってもらう必要がありますので、資金に余裕がなければタウンプラスを利用するハードルは高いでしょう。

ちなみにタウンプラスの料金については、別記事「タウンプラスの料金はいくら?基本料金や見積もり例を図表で解説!」も参照してみてください。

選挙期間中は利用できない

せっかく全戸配布できるタウンプラスですが、選挙告示・公示後の選挙運動では利用できないのも残念なところです。選挙期間中は、ビラは新聞折込か決められた場所での手配りしかできません。

配布物に細かい指定がある

さらにタウンプラスには、送付物に細かい規定があります。

  • 宛名は記載しない
  • オモテ面に「料金別納」または「料金後納」と記載する
  • オモテ面に「タウンプラス」と記載する
  • 利用できる最低通数は500通から
  • 事前に「タウンプラス差出計画書」と「郵便物差出内訳票」を提出する
  • 配達エリアの郵便番号ごとに仕分けして、担当郵便局それぞれに渡す

などです。

例えば「前にポスティングして余ったビラがあるから、タウンプラスで配布したい」という場合は、そのままでは送れません。規定に合った封筒に入れるか、新しく作り直す必要があります。

また、500通未満の少部数を配布したい場合にも利用できないのです。

配布準備に手間と時間がかかる

前項とも関係しますが、タウンプラスは配布前の準備がいろいろと必要です。

利用の流れは、

1)郵便局と相談して配布地域を決める
2)「タウンプラス差出計画書」「差出内訳票」を記入して郵便局に提出
3)配達する郵便局ごとに、

  •  「タウンプラス差出票」
  •  配達地域ごとに仕分けした広告(チラシやハガキなど)

を各郵便局に提出となっていて、最低でも2週間程度はかかってしまいます。

「選挙区内で大きな問題が起きたので、至急それについての自分の意見をビラで表明したい」など、急に政治活動ビラを撒きたい場合には、タウンプラスは向かないと言えます。

ポスティングであれば数日以内、業者によっては即日や翌日に配布開始してくれるものもありますので、急ぎの場合は利用を検討するといいでしょう。

4. タウンプラスとポスティングを併用しよう!

 メールボックスに封筒を置く女性

タウンプラスを政治活動に利用するには、メリットもあればデメリットもあることがわかりました。では最終的に、タウンプラスを利用したほうがいいのでしょうか?それとも利用しないほうがいいのでしょうか?

結論をいえば、「タウンプラスとポスティングを併用する」ことをオススメしたいと思います。選挙では、ひとりでも多くの有権者に自分の顔と名前、主張や政策を知ってもらうことが重要です。そのためには、政治活動のビラやリーフレットを選挙区内にできるだけ広く配布する必要があります。

また、1回の配布だけではすぐ忘れられてしまうため、できれば何回か配布するほうがベターです。それをすべてタウンプラスで行うとなると、かなりコストがかさんでしまうでしょう。そこで、基本的にはポスティングで配布することにしてコストを抑えます。

その際に、できれば配布後に報告書を出してくれて、「配布不可」だった家やマンションを教えてくれるポスティング業者を選びます。

そして後日、配布不可が特に多かったエリアやマンションだけを選んで、タウンプラスで「◯丁目」「◯◯マンション」と指定して配布してもらうのです。そうすれば、コストは抑えつつもほぼ全戸配布に近いカバー率を実現できるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?タウンプラスと選挙の関係について、よく理解できたかと思います。

では最後に、記事の内容をおさらいしてみましょう。

◎タウンプラスは、

  • 「政治活動」での利用は合法!
  • 「選挙運動」で利用するのは違法!

◎タウンプラスを選挙に利用する際の注意点は、

  • 選挙期間中には利用できない
  • 選挙期間以外でも「事前運動」はNG
  • 選挙期間以外でも「あいさつ状」はNG

◎タウンプラスを選挙に利用するメリットは、

  • 配達拒否なく全戸配布できる
  • 配布先リストが必要ない

◎デメリットは、

  • ポスティングに比べて費用が高い
  • 選挙期間中は利用できない
  • 配布物に細かい指定がある
  • 配布準備に手間と時間がかかる

これを参考に、あなたがタウンプラスを上手に利用して、選挙に活用できることを願っています!

DEALは、全戸配布スペシャリストです。
告知チラシ、広報誌など全世帯に配布したいものがある方は、お気軽にご相談ください。
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