「ポスティングの効果が実感できない」
「ポスティングがどれくらい集客につながっているのか分からない」
ポスティングをしても効果が実感できない場合、適切な効果測定ができていない可能性があります。
効果測定とは、ポスティング後にどれくらい効果があったのか検証することを指します。
効果測定をするためには
- 予約時や接客時に来店動機を確認する
- 来店時やweb上でアンケートを実施する
- チラシにクーポンをつける
- チラシ専用の電話番号を開設する
- チラシ専用のランディングページを作る
という5つの方法がありますがどの方法を選択してもチラシを作成する段階から工夫を凝らし、効果測定がしやすいような手順を考慮する必要があります。
そこで、この記事では
- 効果測定をするための5つの方法
- 効果測定の手順
- 効果測定をするときの注意点
をまとめてご紹介します。
この記事を読めば効果測定の適切な方法が把握でき、効果測定を取り入れたポスティングができるようになるはずです。
ポスティングの効果を高めるためにも効果測定の方法を知り、次回からのポスティングに活かしましょう。
目次
1. ポスティングの効果測定をする5つの方法
前述したとおり、ポスティングの効果測定には5つの方法があります。それぞれどのような方法なのか、具体的にご紹介します。
1-1. 予約時や接客時に確認する
飲食店や美容系サロンなど予約電話を取り入れている業種は、電話の予約時に「何を見てお電話いただきましたか?」と確認することができます。
ポスティングをするチラシに「ご予約の際にはチラシを見たとお伝えください」と記載しておけば、この方法でチラシからの集客をカウントできるはずです。
web予約を受け付けしている場合も「来店動機を教えてください」などの質問を用意しておくことで、どこから情報を得たのかチェックできます。
予約時に聞き忘れてしまった場合はお会計時や接客中の会話に「何を見てご来店されたんですか?」と盛り込めば、情報収集することも可能。
直接お客様と対面し来店動機を確認できる業種は効果測定につながる情報を得やすいので、予約時や接客時、会計時など意識的に効果測定をしてみるといいでしょう。
1-2. アンケートをとる
来店したお客様にアンケート記入をしてもらうのも一つの方法です。
アンケート項目に「何を見て来店しましたか?」という質問を設けておけばいいのです。
アンケートなら来店動機の他に、年齢層や地域などポスティングやマーケティングに役立つ情報が集められます。
「どんな顧客にアピールできているのか」「どのエリアからの来店が多いのか」といった分析ができ、次回のポスティングに反映することが可能です。
1-3. クーポンをつける
配布するチラシに「チラシ持参で◯%OFF」「この引換券でノベルティプレゼント」などのクーポンや特典をつけると効果測定がしやすくなります。
実際にチラシを持参して来店する人数をカウントすればいいので、簡単に反響率が算出できるところが特徴です。
それに加えて、チラシを受け取った相手に「得するなら行ってみよう」というアクションを喚起する効果もあるので、ポスティングの効果測定ではよく用いられています。
クーポンにナンバリングしたり配布地域ごとに色分けしたりすればエリアやターゲット層別の反応数もわかり、「訴求できているターゲット、できていないターゲットはどんな層か」を把握する手立てにもなります。
1-4. チラシ専用電話番号を設ける
チラシに問合せ専用の電話番号を記載し、電話予約や電話問い合わせの数を集計する方法もあります。
問い合わせ専用電話番号にかかってきた電話は基本的にはすべてチラシを見た人からの反応なので、電話の回数=反応数としてカウントできます。
電話番号を増やす必要があるため少しコストはかかりますが、チラシからの集客とその他の集客を簡単に分けることができるので集計しやすく便利な方法です。
1-5. チラシ専用のランディングページを設ける
チラシからの問い合わせや予約を受けるために、専用のランディングページ(LP)を設けるのもおすすめです。
ランディングページとはチラシに記載したURLからアクセスしたときに、一番初めに表示されるページのこと。
専用のランディングページがあれば訪問者はすべてチラシ経由となるので、反響率を簡単に算出できます。
ランディングページにアクセスしやすいようQRコードを付けたり、専用URLを大きく表示したりして目に留まる工夫もしてみてください。
2. 簡単に実績できる!効果測定の流れ
効果測定は
①チラシに効果測定ができるようなしかけを取り入れる
②エリアとターゲットを絞る
③チラシを配布する
④効果測定を実施する
⑤効果測定の結果を次回のポスティングに活かす
という手順で進めていきます。
この手順に沿って進めることで効果測定がしやすくなるので、ぜひチェックしてみてください。
2-1. チラシに効果測定できるしかけを作る
効果測定がしやすいようチラシを作成するときに、第1章「ポスティングの効果測定をする5つの方法」で紹介した効果測定方法が実践できるような導線を作ります。
どの方法で効果測定をするのか決めて、下記の表のような工夫を取り入れましょう。
効果測定の方法 |
効果測定するための工夫 |
---|---|
①予約時や接客時に確認する |
予約しやすいよう大きく電話番号・ホームページを表示 店舗周辺の地図や公共交通機関を記載 |
③クーポンをつける |
チラシにクーポンを付ける(期限を定める) ナンバリングや色分けをして配布エリアが分かるようにする |
④チラシ専用電話番号を設ける |
問い合わせしやすいよう電話番号を大きく記載 |
⑤ホームページにチラシ専用LPを設ける |
アクセスしやすいよう大きくホームページを記載 QRコードを載せてスマートフォンやタブレットでもアクセスしやすくする |
例えば、クーポンの回収率で効果測定をしたい場合は期限日を決めたクーポンを付けて、来店時に回収できるようにします。
電話での問い合わせやホームページへのアクセス数で測定したい場合は電話番号やホームページアドレスが目に留まるよう、大きく表示したり目に留まる面に配置したりする工夫が必要です。
チラシ作りの段階で効果測定がしやすくなるかどうか決まるので、ぜひこだわって作成してみてください。
2-2. エリアやターゲットを選定する
ポスティングは、エリア内の的を絞ったターゲット層に確実に情報を届けられるのが大きな強みです。
その強みを活かすためにも、ポスティング前にエリアとターゲット層を絞り戦略的なポスティングができるようにしましょう。
まずは自社や自店のターゲットを明確にし、続いてエリアを絞っていきます。
飲食店やサロン、塾など店舗がある場合は店舗から1~2km範囲が商圏と考えることが多いです。
店舗を中心に円を書き商圏を定めた後に、エリア内でターゲット層が多いエリアをいくつか選びましょう。
塾の場合は「ファミリー層が多いAエリア」、「ファミリー向けアパートが多いBエリア」「小学校に近いCエリア」と選べばターゲット層とエリアのどちらも考慮でき、反響率が高まるでしょう。
クーポン付きチラシの場合、選出したエリアごとアルファベットを付けたり色を変えたりするとどのエリアから回収できているのか簡単に確認できます。
ポスティングのエリア選定について詳しく知りたい方
2-3. チラシを配布する
配布する曜日や日にちを決めて、いよいよチラシを配布していきます。どこまで配布をしたかチェックできるよう配布用マップを準備しておくと便利です。
自分で配布をするのが難しい場合は、ポスティング業者やポスティングのアルバイトを利用することも可能。
期限付きのクーポンやキャンペーンを記載しているチラシ反響率を上げるためにも、できるだけ早く配り終えるようにしましょう。
【配布時にABテストをしてみるのもおすすめ】
ABテストは内容やデザイン、効果測定方法が異なる2パターンのチラシを用意し同時に配布し、どちらのほうが反響率があったかを検証する手法です。
効果測定をして反響率がよかったほうのチラシをさらに改善しABテストをする、ということを繰り返していけばチラシの効果はどんどん上がっていくはずです。
2-4. チラシの効果測定をする
チラシを配布し終わったら、配布の記録とどのような効果があったのかまとめるようにしましょう。
どのようなポスティングをしたのか後々確認できるよう、下記の項目を記録します。
【配布後に記録する項目】
- 配布したチラシはどんなものか(実物または画像データ)
- 配布日時
- 配布枚数
- 配布地域(エリアごとに◯丁目まで細かく記録)
- 配布を拒否した物件(今後はその物件には配布しないようにするため)
配布後一定期間を置いたら、反響率を求めます。反響率を算出するタイミングは、
- クーポン付きやキャンペーン告知の場合は期日の終了後
- オープン情報やメニュー配布、生徒募集など時期を問わないものは、次のポスティングまでの期間や配 布より1ヶ月間を目安に
まとめるといいでしょう。
反響率は
反響のあった数 ÷ 配布数 × 100
で算出できます。
例えば、1万枚配って3件のクーポン回収や電話問い合わせなどの反響があれば「3 ÷ 10,000 × 100=0.03」、つまり反応率は0.03%となります。
ポスティングの反応率の平均は0.1〜0.3%なので、この場合は平均的な反響はあったということが分かります。
このようにポスティングをする度に効果測定をして、ポスティングのデータや反響率をチェックすることが大切です。
2-5. 改善点をチェックし次回にいかす
ポスティングは繰り返し実施をすることで特定エリアで周知されるようになり、反響率が上がる傾向があります。
何も改善しないまま同じエリアに同じようなチラシを配布していてはポスティングの精度が上がらないので、効果測定の結果を活かせるよう改善点を見つけることが大切です。
効果測定ができたら下記のようなことを意識して、振り返ってみましょう。
- 反響のいいエリアはどこか?
- 反響のあったターゲット層は?
- デザインの異なるチラシを配布していた場合、どのチラシの反響率が高かったか?
- 効果測定の方法は適切だったか?(クーポンの変更したほうがいい等)
- ポスティングをする上で困ったことはなかったか?
- 繰り返しポスティングをしている場合は、過去データと比較してみる
ポスティングの改善点が把握できたら、次のポスティングの計画を立てます。ポスティングの理想的な頻度は週1回とも言われているので、改善を重ねながらできるだけ定期的に質の高いポスティングができるようにしていくことが欠かせません。
3. 効果測定の3つの注意点
効果測定する際には気をつけなければいけないポイントがいくつかありますので、最後にそれらの注意点をお知らせしておきましょう。
3-1. 初めのうちはできるだけ広範囲にポスティングする
ポスティングで効果を上げるには、ターゲットを絞って配布することが重要ですが、ポスティングに慣れていない間は「あの地域はうちの顧客にはならないだろうから、配布エリアから外そう」といった先入観にとらわれすぎないことが重要です。
というのも、そのエリアにも意外なニーズが潜んでいるかもしれないからです。
例えば、「庶民的な居酒屋の新規開店告知なので、高級住宅街の◯町には配らなくていいだろう」と思っても、実は「近辺にそういう居酒屋がなかったからうれしい」とお得意様になってくれる人もいるかもしれません。
「新築マンション販売のお知らせは、戸建ての新興住宅地には配らずに賃貸や古い戸建てにだけ配布しよう」と考えがちですが、新興住宅地の中にも「両親を近所に呼び寄せたいので手頃なマンションが欲しい」「娘が結婚するので近くに戸建てを探している」といったニーズもあり得るでしょう。
最初のうちはエリアを限定しすぎず、費用をみながらできるだけ広く配布してみてください。
その結果を効果測定しながら、徐々にポスティングの精度を上げていきましょう。
3-2. 業種によって反響率の目安は違う
ポスティングの反響率の平均は0.1〜0.3%が目安ですが、業種によって目安となる平均値が異なります。
例を挙げると、
- 飲食の宅配サービス:0.5%~1%
- 健康・美容系:0.05%~0.5%
- 不動産:0.001%~0.01%
となっており、一般的には「日常的に利用するもの、価格が低いものほど反応率が高く、あまり利用しないもの、高価格なものほど反応率が低い」という傾向があるようです。
効果測定をするときには自分の業種の平均値を目安にして、「平均よりも反響率が高いかどうか」を検証するようにしましょう。
ポスティングに向いている業種を把握しておきたい場合はこちらもチェック!
3-3. 効果測定を継続する
ポスティングをして1度効果測定をするとどのような状況なのか把握できるため、ここで満足してしまう場合があります。
2章の「改善点をチェックし次回にいかす」でもご紹介したように、効果測定は次のポスティングをよりよくするための手段です。
ポスティングと同じように効果測定も繰り返し実施し「どのような変化があるのか」「課題はどこにあるのか」常にチェックをしていきましょう。
ポスティングの記録として蓄積させていくことで、店舗や会社の貴重なマーケティングツールとしても役立ちます。
まとめ
いかがでしたか?
ポスティングの効果測定の方法が把握でき、ポスティングの手順に沿って取り入れることができるようになったかと思います。
最後にこの記事の内容をまとめてみると
◎ポスティングの効果測定方法は次の5つ
- 予約時や接客時に来店動機を確認する
- 来店時やweb上でアンケートを実施する
- チラシにクーポンをつける
- チラシ専用の電話番号を開設する
- チラシ専用のランディングページを作る
◎効果測定をするためには5つの手順に沿って実施する
- チラシに効果測定が簡単にできるようなしかけを取り入れる
- エリアとターゲットを絞る
- チラシを配布する
- 効果測定を実施する
- 効果測定の結果を次回のポスティングに活かす
◎効果測定をするときの注意点は次の3つ
- 初めのうちはできるだけ広範囲にポスティングをし、効果測定をしながらエリアを絞る
- 業種によって平均的な反響率は異なる
- 効果測定も繰り返し実施する
この記事をもとに、正しく効果測定をしてより反響率の高いポスティングができるようになることを願っています。