【選択チャート付】折込チラシに効果的な紙質とは?基本7種と選び方

紙質一覧

折込チラシづくりを具体的に検討しはじめると、チラシの紙質選びについても気になってくるのではないでしょうか。さまざまな種類の印刷用紙の中で、折込チラシの印刷に使われているのは、主に次の3種類です。

種類 光沢 手ざわり 特徴 費用
コート紙

あり

ツルツル

色鮮やか

普通

マット紙

少しあり

サラサラ

落ち着いた

普通

上質紙

なし

ざらざら

ナチュラル

普通

それぞれ見た目手ざわりに特徴があり、業種や折込チラシに求めるイメージに合わせて使い分けます。そのほか、ニーズに応じて次のような4種類の用紙が使われることもあります。

種類 光沢 手ざわり 特徴

費用

更紙(ざらがみ)

なし

ざらざら

カジュアル

安い

微塗工紙

なし

ざらざら

落ち着いた

安い

クラフト紙

なし

ざらざら

レトロ

高い

特殊紙

なし

ざらざら

プレミアム感

かなり高い

「紙質」選びは、折込チラシづくりの重要なポイントのひとつです。紙質にこだわって、自社のサービスや特色、雰囲気にマッチする折込チラシをつくることで、反響率アップを目指すことができます。

この記事では、折込チラシに使われる用紙の種類と特徴、折込チラシの用紙を選べるようになるための情報をお伝えします。

  • 折込チラシに使われる用紙の種類と特徴
  • 各用紙をチラシ作りでよく使用している、おすすめの業種
  • 簡単に選べる折込チラシの用紙選択チャート

これを読めば、あなたにぴったりの折込チラシの用紙を選べるようになるでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。

1. 紙質別!折込チラシの用紙の種類一覧

折込チラシの用紙として使われる紙にはどのようなものがあるのでしょうか?

必ずしも決まった用紙を使わなければならないということはないのですが、一般的には、次のような種類の印刷用紙が折込チラシの用紙として使われています。

<折込チラシにつかわれる一般的な印刷用紙一覧>

種類 光沢 手触り 特徴 費用 使用頻度 使用頻度の高い業種
コート紙 あり ツルツル 色鮮やか 普通 スーパー、ホームセンター、ドラッグストア、飲食店、衣料品店、デパート、不動産、車 など
マット紙 少しあり サラサラ 落ち着いた 普通 通販、化粧品、学習塾 など
上質紙 なし ざらざら ナチュラル 普通 職情報、特売のチラシ、アルバイト情報 など
更紙(ざらがみ) なし ざらざら カジュアル 安い スーパーのチラシ など
微塗工紙 なし ざらざら 落ち着いた 安い パチンコ店、スーパーなど
クラフト紙 なし ざらざら レトロ 高い カフェ、手作りのグッズを扱うショップ、ヘアサロン など
特殊紙 なし ざらざら プレミアム感 かなり高い 低  高級サロン など

【1~3】迷ったときはこの3種類の中から選べばOK!
折込チラシの用紙としてよく使われている用紙です。ほとんどの業者がこの種類の紙を取り扱っているので、迷ったときはこの3種類の中から選ぶのがおすすめです。

【4】コストをおさえたいならこれ!
とにかく薄くコストの安い用紙として、近年、注目が集まっています。

【5~7】特色を出したい場合におすすめ
他とは違った印象を与えたい場合などにおすすめの用紙です。

それでは、折込チラシの用紙として使われる紙の種類について、一つひとつ詳しくご紹介していきたいと思います。

1-1. コート紙

コート紙

コート紙は、見た目に「光沢(ツヤ)」があり、ツルツルした手ざわりが特徴の印刷用紙で、「グロスコート紙」とも呼ばれます。折込チラシの用紙として最も多く使われている紙で、コート紙には厚さの種類がとてもたくさんあります。紙の表面を特殊な薬品(コート剤)でコーティングしている「塗工紙(とこうし)」の一種です。

<折込チラシとしてのコート紙の特徴>

  • 写真を色鮮やかに印刷できる
  • 色をきれいに再現できる
  • 表面に鉛筆で文字をかくことはできない

<こんな方におすすめ!>

  • 一般的に使われている用紙なので、特にこだわりのない方におすすめ
  • どれにすればよいか迷う方
  • 高級感を出したい方(厚手のコート紙)
  • コストを抑えたい方(薄手のコート紙)

<コート紙の折込チラシを使っている業種>

薄手のコート紙:スーパー、ホームセンター、ドラッグストア、飲食店、衣料品店 など
厚手のコート紙:デパート、不動産、車 など

1-2. マット紙

マット紙

マット紙は、光沢を少しおさえつつ、少しツヤがある印刷用紙で、「マットコート紙」とも呼ばれます。しっとり、さらさらした手ざわりが特徴です。薬品でコーティングされた「塗工紙」ですが、紙の表面に細かな加工(エンボス)をすることで光沢をおさえています。

<折込チラシとしてのマット紙の特徴>

  • 写真と文字を両方きれいに印刷できる
  • 少しくすんだ仕上がりになる
  • 表面に鉛筆で文字をかくことができる

<こんな方におすすめ!>

  • コート紙と上質紙のメリットを合わせ持つので、どちらか迷う型におすすめ
  • アンケート用紙や申し込み用紙を兼ねた折込チラシをつくりたい方
  • 落ち着いた上品な雰囲気のチラシをつくりたい方

<マット紙の折込チラシを使っている業種>

通販、化粧品、学習塾 など

1-3. 上質紙

上質紙

上質紙は、光沢がなく、少しザラっとしたやさしい手ざわりが特徴の用紙です。

主に木材を加工したパルプを100%配合した真っ白な用紙で、比較的強度が強いという特徴があります。上質紙はコピー用紙などにも使われる、いわゆる一般的な紙で、コーティングされていない「非塗工紙(ひとこうし)」です。

<折込チラシとしての上質紙の特徴>

  • 文字をきれいに印刷できる
  • 鉛筆などでも書き込みしやすい
  • 印鑑をしっかり押せる

<こんな方におすすめ!>

  • 文字が多めのチラシをつくりたい方
  • アンケート用紙や申し込み用紙を兼ねた折込チラシをつくりたい方
  • 落ち着いた、やさしいナチュラルな雰囲気の折込チラシをつくりたい方

<上質紙の折込チラシを使っている業種>

職情報、特売のチラシ、アルバイト情報 など

1-4. 更紙(ざらがみ)

更紙(ざらがみ)

更紙は、光沢がなく、ざらっとしたやさしい手ざわりが特徴の用紙で、「更半紙(ざらばんし)」、「わら半紙」とも呼ばれます。

原料に加工、漂白されていないパルプや再生パルプを配合した質の低い用紙で、原料による若干の色味が入っていますが、環境にやさしい紙として近年新たな注目が集まっています。新聞紙の用紙としても使われている、「非塗工紙」です。

<折込チラシとしての更紙の特徴>

  • 写真の印刷には少し不向き
  • 4色カラー、単色の印刷によく使われる
  • コストが安い

<こんな方におすすめ!>

  • コストをおさえたい方
  • どこか懐かしいような雰囲気の折込チラシをつくりたい方
  • やさしい雰囲気の折込チラシをつくりたい方

<更紙の折込チラシを使っている業種>

スーパーのチラシ など

1-5. 微塗工紙(びとこうし)

微塗工紙は、少しだけつやがあり、少しツルツルした手ざわりが特徴の用紙で、少しだけコーティングされていることから、微塗工紙と呼ばれます。

コート紙とマット紙の特徴を兼ね備えており、コーティングの量を調整することで光沢の度合いを変えることができます。とても薄い紙なので、コストダウンの効果もあります。

<折込チラシとしての微塗工紙の特徴>

  • 写真も文字も両方きれいに印刷できる
  • 自然な風合いを表現できる
  • コストが安い

<こんな方におすすめ!>

  • コストを抑えたい方
  • コストを抑えつつ、オリジナルな雰囲気の折込チラシをつくりたい方
  • 「コート紙ほどの光沢は欲しくないが、マット紙よりは光沢がほしい」といったニーズのある方

<微塗工紙の折込チラシを使っている業種>

パチンコ店、スーパー など

1-6. クラフト紙

クラフト紙

クラフト紙は、つや消し、ざらっとした手ざわり、茶色い色合いが特徴の印刷用紙です。

パルプを少しだけ漂白して木の色味を残した、比較的強度のある、茶色い用紙で、コーティングされていない、非塗工紙です。配合の割合により、茶色の濃さが変わります。茶封筒や紙袋などにも使われています。

<折込チラシとしてのクラフト紙の特徴>

  • 茶色い色が目立つ
  • てづくり感が出せる
  • 鉛筆などでも書き込みしやすい

<こんな方におすすめ!>

  • ナチュラルでレトロな雰囲気の折込チラシをつくりたい方
  • カントリー調、手づくりの雰囲気を出したい方

<クラフト紙の折込チラシを使っている業種>

カフェ、手作りのグッズを扱うショップ、ヘアサロン など

1-7. 特殊紙

特殊紙

特殊紙は、特別な加工をほどこした用紙です。ボコボコした特徴的な手ざわりがあるもの、用紙自体に色が入ったもの、キラキラした加工の入ったものなど、さまざまなタイプの用紙があり、好みに応じて選ぶことができます。

多くのメーカーからたくさんの種類の特殊紙が販売されていますが、印刷を依頼する業者により扱っている用紙の種類が異なるので注意が必要です。

<折込チラシとしての特殊紙の特徴>

  • 目立つチラシをつくれる
  • コストがかかる

<こんな方におすすめ!>

  • コストがかかってもオリジナルな折込チラシにこだわりたい方
  • プレミアム感のある折込チラシをつくりたい方

<特殊紙の折込チラシを使っている業種>

高級サロン など

2. 簡単に選べる!折込チラシ用紙選択チャート

前章で、折込チラシに使われる一般的な印刷用紙をご紹介しました。

とはいえ、「こんなふうな紙にしたい!」というイメージはあるけど、自分がつくりたい折込チラシに最適な用紙の選び方がまだよくわからないという方もいらっしゃると思います。

そこで、簡単なチャートをご用意しました。チャートに沿って進んでいくだけで、自分が求める折込チラシのイメージにピッタリの用紙を選ぶことができます。

もちろん、必ずしもこの紙を選ばなければならないということはありません。迷ったときの、折込チラシの用紙選びの参考に、ぜひお試しください!

折込チラシの用紙選択チャート
あなたがイメージしている、折込チラシの印刷用紙が見つかりましたか?業者によって取り扱っている用紙の種類やメーカーが決まっている場合もありますので、実際にどのような用紙が使えるのかについては、業者の担当者に問い合わせてみてください。

3. 折込チラシは紙質だけでなく紙の厚さにもこだわろう!

用紙の束

折込チラシの紙質を選ぶときに、紙の種類のほかにもぜひ気にしてほしいポイントがあります。それは、「用紙の厚さ」です!用紙の厚さは一定ではありません。

例えばコート紙には、42K、47K、53K、58K、65K、70K、90Kなど、厚さの違う種類がとてもたくさんあり、用紙には厚さを変えることで、折込チラシの雰囲気をガラリと変えることができます。

3-1. 印刷用紙の厚さをあらわす単位は「K」

折込チラシに使われる印刷用紙の厚さは、「90K」といった単位であらわされます。これは何を意味しているのでしょうか?この「K」という記号は、kg(キログラム)のこと。用紙1000枚分の重さを意味しているのです。

例えば、「コート90K」は90Kという厚さのコート紙のことで、用紙1000枚の重さが90kgということなのです。

ちなみに、コート90Kの用紙の実際の厚さは、1枚およそ0.08mmですが、ちょっとピンときませんね。厚さ0.08mmのコート紙というよりも、90Kのコート紙というほうがイメージしやすくなります。

3-2. 数字が大きいほど紙は厚くなる

紙の厚さを表す「K」の数字が大きくなればなるほど、紙の「厚み」が増すことを意味します。つまり「55K」と「135K」では、「135K」の方が断然厚みのある紙ということになります。

参考までに、「55K」から「135K」までの紙の厚さの目安は以下の通りです。ぜひご自身のチラシづくりに生かせるよう、参考にしてみてください。

紙の重さ 主な用途
55K 一般的なコピー用紙より少し薄い。大量のページ数を持つ冊子などの、本文用紙として利用。
70K 一般的なコピー用紙程度。一般的な折込チラシやポスティング、冊子の本文用紙として利用。
90K 折込チラシより少し厚め。 パンフレット・リーフレット・カタログの本文用紙に使用。
110K  パンフレットなどよりしっかりした厚みがある。会社案内や商品カタログ・ポスターなどに利用。
135K 会社案内などの用紙よりしっかりした厚みがある。 冊子の表紙・商品パンフレット・ポスターなどに利用。

出典:日経印刷株式会社「DTPテクニカルガイド」を参照

3-3. 紙の厚さで迷ったら「70K」か「90K」

用紙の厚さはとても幅が広く、薄くてペラペラのものからしっかりとした厚みのあるものまでたくさんあるので、選ぶのに迷ってしまいますよね。

折込チラシの用紙として一般的に使われているのは、「55K」から「135K」くらいまでとなっていますので、この範囲の中から選ぶようにするとよいでしょう。

中でも、特によく使われているのは「70K」と「90K」となっています。紙の厚さで迷う場合は、コストにこだわるなら「70K」、よりしっかりした紙にしたい場合は「90K」をおすすめします。

3-4. 用紙の厚さでコストダウン・プレミアム感アップ!

印刷用紙の厚さは、薄いものほど費用が安くなります。よりコストダウンしたい場合には、更紙、微塗工紙、コート紙の中から選ぶ方法がおすすめです。

また、折込チラシにプレミアム感を出したい場合は、厚手の用紙を選びましょう。「90K」よりも厚い用紙を選ぶと、手にとったときにしっかりとした厚みを感じられる、目立ちやすい折込チラシになります。

まとめ


使用頻度の高い、コート紙、マット紙、上質紙。
折込チラシに使われている、いろいろな用紙の紙質についてご紹介しました。

コストダウン効果の高い、更紙。特色あるチラシにおすすめの、微塗工紙、クラフト紙、特殊紙。

折込チラシの内容だけでなく、紙質選びにもこだわることで、アピールしたいサービスの内容に適した、集客率アップに効果のある折込チラシをつくることができます。

また、折込チラシの用紙について基本的な知識をおさえておくことで、業者との打ち合わせをよりスムーズに進められるようになるでしょう。折込チラシに使われるさまざまな用紙の特徴を知り、自分にとって理想的な折込チラシの紙質を選ぶために、この記事がお役に立てれば幸いです。

DEALは、全戸配布スペシャリストです。
告知チラシ、広報誌など全世帯に配布したいものがある方は、お気軽にご相談ください。
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