「DMを作りたいけど、そもそもどんなDMがおしゃれなの……?」
「おしゃれなデザインのDMは、どうやって作ればいいのかな……?」
と悩んではいませんか?
ひと口に「おしゃれ」と言っても、その感覚は人によってさまざまなので、基準が難しいですよね。
しかし、「おしゃれなDM」には共通項があり、それを押さえれば簡単に質の高いデザインができるんです!
そこでこの記事では、以下の内容を解説します。
■おしゃれなDMのデザイン例12選
■DMをおしゃれにするの5つのテクニック
■押さえておきたいDMデザイン10の基本
さらに、初めてDMのデザインをする方に向けて、無料で簡単に利用できる3つのテンプレートサイトも紹介します。本記事を読めば、あなたもおしゃれなDMのポイントが理解でき、今すぐ自分でデザインできるようになりますよ。
「おしゃれなDMでお店の販促やイメージアップをしたい!」という方は、ぜひお役立てください!
目次
1. マネしたくなる!おしゃれなDMデザイン12選
ひと口に「おしゃれなDM」と言っても、「おしゃれ」の感覚や好みはさまざまです。
シンプルなおしゃれ、ポップなおしゃれ、知的なおしゃれ、大胆なおしゃれ…
あなたのお店が提案するイメージや、あなたのターゲットであるお客様が「おしゃれ」だと感じるであろうポイントによって、DMの最終的なテイストは異なってきます。
この章では、まずあなたの作りたいDMのイメージが大まかに掴めるよう、「おしゃれ」を次のようにジャンル分けして紹介していきます。
1.シンプルでおしゃれ
2.色使いがおしゃれ
3.大胆なレイアウトがおしゃれ
もちろん、一つのジャンルだけには収まらない、複合的なおしゃれ要素を持つものもありますが、パッと見た時の一番印象的な部分で分類していきます。あなたのイメージする「おしゃれなDM」が、どのジャンルに当てはまるのかの参考になれば幸いです。
1-1. シンプルでおしゃれ
One Visual One Message ー ひとつの写真にひとつのキャッチコピーを添えて、伝えたいことを絞っています。そして背景の気持ちの良い風景をできるだけ邪魔しないよう、すべての文字要素を同じ幅に収めることで、下にある長い文章をすっきりとした印象にまとめてます。
こちらも写真を大きく使った例。写真そのものが抜け感のあるものなので、余裕のある感じを演出しています。写真の色味と文字色を統一しているので、手書き風の文字やロゴマークなど要素は複数あるものの、全体がすっきりした印象に仕上がっています。
こちらも要素は複数あるのですが、まず写真の醸し出す世界観がしっかりと作りこまれているものなので、完成度の高さと美しさでパッと目を引きます。そして写真の色味とキャッチコピーの文字色をグリーン系で合わせているので、写真とキャッチコピーのふたつをひとつの要素に繋いでなじませています。
色味を黄色と白と黒だけに絞り込み、メッセージも最小限に抑えているため、すっきりとシンプルな印象。要素を少なく抑えている分、特に動きのあるデザインのものや構図が大胆なものは、おしゃれ度が増して見えます。
1-2. 色使いがおしゃれ
背景色を濃色にしているため、描かれた花のイラストが立体的に浮かび上がって見えます。マットな背景と、緻密なボタニカルアートのコントラストが知的でおしゃれな印象を与えます。文字色を白に限定していることで、視認性の高さと世界観の醸成を両立させています。
色をブルーとピンクの二色に限ったもの。イラストがとても緻密で凝っており、ビジュアル情報が多い分、全体の色味を抑えることですっきりとまとめ上げています。ほんのワンポイントの利かせ色により、シンプルながらも動きのあるおしゃれを演出し、リズムを生んでいます。
DMの案内内容そのものは特に「おしゃれ」と言えるものではないのですが、赤を印象的に引き立たせるためのグレートーンの背景や、モチーフの選び方など、とてもインテリジェンスの高いおしゃれセンスを感じさせます。興味のない人の目も引く、パワーのあるDMです。
ピンクと水色、黒と白というように、反対色でもうまくバランスが取れています。反対色を使うと、デザイン自体が散らかった印象になりがちです。しかし、このデザインは淡い色にすることで色の主張を弱め、まとまりが生まれています。
1-3. 大胆なレイアウトがおしゃれ
色の強い花束の写真を背景一面に大きく使い、目を引きます。ポストカードサイズのフレームを引くことでさらに花束の中心部分に目線を導いています。フレーム、文字色とも白一色なので、一層写真の印象を強く残すことのできる、華やかでインパクトのあるデザインです。
赤一色の中央に大きな白い丸をくり抜いた、シンプルで大胆なデザイン。安定感と力強さを感じさせます。ほかの要素を徹底的に省いているため、丸の中に是が非でも目を向けさせています。上の例と同様、見せたいところに目線を行かせる大胆でインパクトの強い手法と言えます。
写真の形、切り取り方、全体の配置の仕方にセンスを感じさせます。複数の写真を使う場合は、レイアウトの仕方次第では散漫な印象を与えることもあるのですが、シンプルな文字要素や白一色の背景と相まって、大胆さとまとまり感の双方を叶えています。
スイカをモチーフにした大胆なレイアウトが魅力的です。見た人にインパクトを残せるデザインとなっています。スイカに加えてビタミンンカラーを使うことで、夏っぽさを演出しています。また、大きく下向きの矢印を入れることで、セールだという内容も伝わりやすいです。
さぁ、ここまでおしゃれなDMデザインの具体的な参考例を見てきたことで、あなたの目指すおしゃれなDMがどんなものか、イメージがついてきたところでしょう。
次の章では、実際に自分でデザインする際に押さえておきたいポイントを、ステップ形式でお伝えします!
2. DMをおしゃれにデザインするための5つのテクニック
「おしゃれなDMがどんなものかはわかったけれど、自分でどうやって作ったらいいのかわからない」
そんなあなたのために、実際にDMをデザインする流れに則して、どんなことに注意すればおしゃれに仕上がるのかをステップ形式でご紹介していきます。
ここでは仮に
『美容室が顧客に送る誕生日DM』
を想定して、各段階でどんなことに注意しながらデザインしていけばいいのか、仕上がっていく様子を一緒に見ながら説明していきましょう。
Microsoftのプレゼン用ソフトPowerPointを使い、無料で使える画像をダウンロードして作っていきますが、PowerPointを持っていなくても大丈夫!
これを読めば、具体的な作成のポイントがつかめるはずです。ぜひご一読ください!
2-1. 文字情報を整理する
まずは伝えたい情報(日付、場所、地図、割引率、金額など)を整理します。
ここでは『美容室が顧客に送る誕生日DM』を想定して作っていくので、
■お祝いメッセージ
■プレゼント
■担当者からの手書きメッセージスペース
■店舗情報(店名、住所、電話番号、担当者名)
の4つを情報として盛り込むことにします。
ざっくりと、必要な情報はこんな感じです。
この文字情報を、おしゃれなDMに変身させていきます。
まず、基本的なことですが、縦書きの場合は上端を揃え、横書きの場合は左端に揃えることで、すっきりと見やすく知的な印象を与えます。
そして情報が複数ある場合は、それぞれのブロックをわけます。
ひとつの囲みの中に複数の情報を入れると、それだけで何を伝えたいものなのかわからなくなりますので、情報は「分ける」「優先順位を決める」「揃えて配置する」ようにしましょう。
2-2. 余白を充分にとる
余白はDMをおしゃれにする際にとても重要な要素で、余裕のある感じや洗練された印象を与えます。
「伝えたい」という思いが強すぎるあまり、DMの面いっぱいに情報を詰め込みすぎると、おしゃれ以前の問題で、暑苦しくて読まれません。
前の項でもお伝えしましたが、伝えたい情報は優先順位をつけて絞り込みます。さらに、全体の文字量を減らすことで余白を生み出します。
枠の中いっぱいに文字が書かれた先のものよりも、枠内に余白を取っただけでここまですっきりしました。
なお、人の目線の動きには法則性があるため、目線の流れを利用するのも大切なこと。
横書きの場合は左上から「Z」型に、縦書きの場合は右上から「N」型の順で読まれるので、通常のDMデザインではそこにキャッチコピーやキービジュアルとなるものを配置することで、大切なメッセージを伝えます。
この法則に従いつつ、横書きDMでおしゃれなものを作る場合は、あえて一番最初に読まれる「左上」に余白を取ることで、相手に窮屈さを与えない、余裕のあるおしゃれな印象を演出することができるのです。
「Z」型、「N」型について詳しく知りたい方は、初心者でも簡単にセンスよいDMが作れる!DMデザイン10のコツでもご紹介していますので、そちらもぜひご一読ください。
2-3. 文字のフォントやサイズ、色を厳選する
文字のフォントによっても、与える印象は異なります。
「ゴシック体」はわかりやすく安定感がありますが、少しポップな印象を与えることがあります。
「丸ゴシック体」は可愛らしいですが、同時に幼稚さや野暮な印象を与えることがあります。
「明朝体」は和風な印象や上品な印象を与えますが、時に仰々しさを感じさせることがあります。
アルファベットの書体も、ソフトにあらかじめ用意されている規定のものでも、たくさんの種類があります。ターゲットやお店・サービスのイメージによって、フォントを選ぶと良いでしょう。
ただし、多種類のフォントを使うのはご法度です。
多くても3種類程度にすることと、アドレスなどにはあまり凝ったフォントを使うのは避けたほうがいいでしょう。
おしゃれ以前の問題で、必要な情報が伝わりにくくては意味がありません。
では、実際に文字のフォントと色を変えてみます。
ここでは
お祝いメッセージと店名→「Apple Chancery」
プレゼント→「MS P明朝」
住所→「MS Pゴシック」
をそれぞれ使いました。
また、色も黒ではなく紺色にしてみました。印象がぐっと洗練されたものになったのがお分かりになるでしょう。文字の色味は、この後に背景の色に合わせてまた適宜変えていきます。重要なのは、背景の色味と合わせたときに、文字が見やすいこと。
基本的には背景色と文字色は近すぎない色味が読みやすいですが、反対色だと文字量によっては目がチカチカして読みにくくなります。同系色でも、濃淡をしっかりつければ統一感と読みやすさの両方を実現できる場合があります。
「文字色は黒」という固定概念を払い、紺や金、グレーなどを用いることで、おしゃれ感はぐっと高まるのです。
2-4. 色味を統一する
使う色味を3〜4色程度に抑えることで、統一感が生まれます。
メイン:サブ:利かせ色を、それぞれ「80:15:5」程度のバランスで使うようにすると、奥行きとリズムが生まれてセンスアップした印象を与えます。
先ほど紺色にした文字の色を、3色に変えてみたのがこちら。
お祝いメッセージと店名の一部に、利かせ色として反対色を持ってきています。
利かせ色の量が少ないこと、ベースの色とともに淡い色調を選んでいることで、反対色でも馴染みながら印象を深くしています。
なお、季節感やDMの目的によっても適した色合いがありますので、たとえば夏場に暗目の赤系色を基調にするなどは、暑苦しい印象を与えるので避けたほうが良いでしょう。
この内容についても、初心者でも簡単にセンスよいDMが作れる!DMデザイン10のコツで詳しくご紹介していますので、合わせてご一読ください。
なお、ここで言う「色味」とは、背景色や文字色、写真やイラストも含めた、DMで使われるすべての色のことを指しています。
試しに、背景に色を敷いてみましょう。
文字の色はそのままです。
今度は背景色がメインカラーとなりました。
メイン=青みグリーン
サブ1=グリーン
サブ2=紺
利かせ色=ピンク
という色バランスに仕上がっています。
今度は同じような色で飾りのついた背景を入れてみましょう。
余白のバランスを取るため、「プレゼント」の位置を変えましたが、文字のフォントや色は上のものと基本的に同じです。
なお、伝えたいメッセージを強調したいあまりに赤色や太字を多用しすぎると、「おしゃれな」DMというところからは外れてしまいますので、注意してください。
2-5. メインビジュアルを厳選する
基本的に、使う写真やイラストはひとつだけに絞った方が良いでしょう。
目を引く大きな写真をひとつだけ使うことで、全体がすっきりしますし、おしゃれな写真や気持ちのいい写真を使うことで、全体の印象がクラスアップされます。
また、背景全体を画像にすることでも、おしゃれ感はさらに高まりますので挑戦してみてください。
背景画像全体がブルーから薄紫のグラデーションになっているので、文字の色もそれに合わせて変えました。前の項のポイントである「使用色は3〜4色程度に抑える」を守っています。グラデーションなので色の割合を出すのは難しいですが、サブ色となる文字色はグレーと紺、利かせ色を赤にしています。
原色の利かせ色があることで、淡い色調のグラデーションの中にリズムが生まれています。もしこの利かせ色がないと、シンプルでまとまったものにはなりますが、同時におとなしく無難な印象を与えるものになります。「おしゃれ」なDMをデザインする場合には、ぜひ利かせ色にも挑戦してみてください。
また、複数の写真を使用する場合は、写真を切り取って同じ大きさや形に揃えたり、四分割や九分割などで大きくひとつの構成にすると、全体の印象がまとまります。その際、気をつけたいのは写真ひとつひとつの色味です。
上の項でも述べましたが、使う写真の色味の印象も、できるだけ統一することで、全体的にまとまりが出て、たくさんの写真を使ってもガチャガチャした印象を与えずにすみます。実際に複数の写真を使って作ったサンプルがこちらです。
ピンクの背景色を敷き、その上にピンク系の花の写真を8枚並べました。九分割した中央にお祝いメッセージを配置し、複数の写真を使いながら9マス全体で一つのデザインに仕上げています。
文字色は今度は反対色を使わず、濃いめのピンクと紫で色調を同じにして、まとまりを出しました。最後に、上のサンプルと同様に誕生日DMらしく「花」をモチーフにしたものではありますが、写真によって大きく印象が異なる例を作成しました。
「花の写真」を使ったものでも、このように色調の暗いもの、コントラストの強いものを使うと、ぐっとドラマチックでスタイリッシュな仕上がりになります。同じ美容室が送る誕生日DMでも、相手が男性客の場合には、ピンク系のDMよりもこうした色調のものを用意すると、いっそう喜ばれるかもしれません。
このサンプルの中では、フォントは
お祝いメッセージと店名→「BlairMdITC TT-Medium」
プレゼント→「ヒラギノ角ゴPro W3」
住所→「MS P明朝」
を使用しています。
なお、ここまでのサンプル内で使っている写真はすべてPIXABAYという無料の画像素材サイトでダウンロードしました。無料の画像素材サイトは、ネット上にこのほかにもいくつもあります。これらを活用すれば、簡単にプロ仕様のビジュアルを使うことができるので、ぜひ試してみてください。
【キレイな写真が自分で撮れる!3つのポイント】
店の内装や商品など、無料の素材にはないオリジナルのものを自分で撮影する場合は、必ず明るい照明で、かつ影が映り込まないように注意してください。
ポイント①照明は強すぎない光を使う
強い光は、濃い影を生みます。コントラストの強い写真はドラマチックな効果を生むこともありますが、店の内装や商品には、清潔感を欠いたり視認性が悪くなったりして不向きです。
明るいことは大前提ですが、濃い影ができてしまう場合には、薄い紙を一枚照明にかぶせるなどすると良いでしょう。
ポイント②光はいろんな方向から
光が一箇所からだけの場合、いちばんやってしまいがちな失敗は「被写体に撮影者の影が落ちる」こと。被写体を明るくしようと上から照明を当てて、その光を自分も背負ってしまうのです。
白い紙を張った板(レフ板)を使って反射させたり、間接照明を使ったりして、できれば光は3箇所くらいから被写体に当たるようにしましょう。
ポイント③背景をぼかす
背景をぼかすと奥行きが感じられ、見せたい対象に目線を集中させることができます。一眼レフカメラの単焦点レンズを使ったり、スマホのポートレートモードを使ったりするといいでしょう。
そもそも背景に余計な「情報」が写り込まないよう、いらないものを片付けておくことも大切です。
3. 押さえておきたいDMデザイン10の基本
実際のDM作成の流れに沿って、ステップ形式でおしゃれ感を演出するコツを見ていきました。相手の目を引く、受け取ってうれしいと思ってもらえるDMデザインがどんな「おしゃれポイント」を押さえているのか、理解できたと思います。
ただし、たとえおしゃれなDMを作っても、そのDMを読んで相手が何かしらの行動をしてくれないことには、意味がありません。おしゃれなだけで終わらない、効果のあるDMを作成するためのコツがありますので、参考になさってください。
前章の「おしゃれDM」のデザインと共通する項目、あえて演出のために外している項目などありますので、DMの目的や内容、ターゲットに合わせて使い分けられるといいでしょう。
なお、各項目の詳しい内容については、以下の記事にまとめてありますので、こちらも合わせてご参照ください。
DMデザインのコツを詳しく知りたい方におすすめ
①同業他社のDMを参考にする
あなたの店やサービスと、ターゲットが同じと思われる他社のDMを集めて見てみましょう。
色味、フォント、写真ひとつをとって並べてみても、傾向性が見られたり、客観的にもっとよくできるポイントが見つかったりします。
②視線の流れに合わせてZ型またはN型にレイアウトする
人の目線の動きには法則性があります。横書きの場合は左上から「Z」型に、縦書きの場合は右上から「N」型の順で読まれるので、そこにキャッチコピーやキービジュアルとなるものを配置することで、メッセージが伝わりやすくなります。
③キャッチコピーは紙面の約3分の1のスペースをとる
細かい字であれこれと伝えようとすると、読み手は「面倒臭さ」を感じ、結局読まれずに終わることも。「ひとつだけ伝える」つもりでメッセージを絞り込み、紙面を贅沢に使ってアピールしましょう。
④メインになる写真を大きくする
写真も言葉と同様に、伝えたいメッセージがもっとも伝えられる写真をひとつに絞り、大きく使います。注釈がなければ何を伝えたいのかわからないような写真は、使いません。
⑤イメージに合ったフォントを使う
ターゲットやコンセプト、伝えたいメッセージに合わせて、イメージにあったフォントを使います。印象を効果的に活用するため、使うフォントは3種類程度に絞ってください。
⑥訴求したいことを一番目立つ場所に書く
もっとも伝えたいことを、もっとも目立つ場所に配置します。横書きであれば左上、縦書きであれば右上が、一番最初に目線が配られる場所です。
⑦文字を詰め込みすぎない
伝えたいメッセージを、DM面いっぱいにすべて詰め込んでは、窮屈な印象を与えて敬遠されてしまいます。余白を充分に取り、読み手を息苦しくさせない余裕を与えてください。
⑧アイキャッチとなるデザイン要素を取り入れる
読み手の目を引くような写真、ロゴマーク、イラストなどを取り入れて、DM全体にメリハリをつけます。文字要素でも、フォントを変えたりサイズの大小をつけたりすることで、リズムが生まれてアイキャッチとなります。
⑨季節に合った色使いをする
薄桃色の春らしい色合い、夏らしく元気になるビタミンカラー…など、季節ごとにイメージする色は、ほとんどの人に共通です。季節の便りというのは、それだけで受け取り手を気持ちよくさせてくれるものです。
ぜひ季節に合った色を使ってみてください。
⑩テンプレートを利用する
プロの作ったDMのデザイン・テンプレートをダウンロードして使えば、文字を入力するだけでDMを作ることができます。ネット上にはテンプレートを提供してくれるサイトがたくさんあるので、デザインの知識やノウハウがなくても、短時間で簡単にDMを作ることができます。
次の章で、特におしゃれなデザインが豊富なテンプレート提供サイトをご紹介しますので、ぜひ活用してみてください!
4. おしゃれなデザインがいっぱい!無料テンプレートサイト3選
無料テンプレートは、プロが作成した好みの完成デザインを、web上で簡単に探して使えるもの。すでにできあがっているものだから、色味やレイアウトのバランスなど、一から考える必要はありません。
提供しているサイトはたくさんありますが、中でも特におしゃれなデザインが豊富なサイトを厳選して3つご紹介します!
4-1. Canva(キャンバ)
Canvaは、特別なデザインソフトを使わなくても、web上で使えるグラフィック・デザイン・ツールです。
センスの良い画像素材が豊富で、加工のためのフィルターなども充実しています。オーストラリア発祥のサイトなので、日本ではあまり見かけることのないデザインが豊富にあります。もちろん、操作画面はすべて日本語対応済み!パッと目を引くおしゃれなDMをデザインしたい方は、ぜひ一度チェックしたいサイトです。
PCだけでなく、iPhoneやAndroidでもアプリをダウンロードすれば使えるため、感覚的な手元操作で気軽におしゃれなDMをデザインすることができます。
こんな方にCanvaをおすすめ!
- センスの良いDMをデザインしたい方
- 画像の質やフォントの種類などにこだわりたい方
- PowerPointやIllustratorなどを持っていない方
- スマホやタブレットでデザインしたい方
▼Canvaで配布されているテンプレート例
■プロのデザイナーによる、納得のハイセンスなテンプレート集
Canvaのテンプレートは、プロのデザイナー集団が手掛けたセンスの良いものばかり。
日本ではなかなか見られない大胆な色使いや構図のおしゃれなデザインで、他社のDMとは明らかに差をつけられます。
ホームページには、デザインのコツなどが細かく記載されているので、初めてでも完成度の高い納得のDMを作成することができるでしょう。
テンプレート自体はすべて無料なので、挿入する画像を自分で用意すれば費用はかかりません。
どうしても手持ちで使える画像がない!という場合も、有料素材を1ドル(約110円)から購入することができます。
■豊富なフィルター&フォントでプロ並みの仕上がり
写真の加工・編集機能を使うことで、手持ち画像をセンスアップ。
フィルターをかけたり、トリミングをしたり、吹き出しをつけたりといった編集作業を、クリック&ドラッグで感覚的に行うことができます。
無料フォントも多数あり、レイアウトの自由度も高いから、タイポグラフィのようなこだわりの文字デザインも可能です。
■オンラインで完結!パワポもイラレも必要なし
Canvaは、テンプレートをダウンロードするのではなく、オンライン上の「ダッシュボード画面」で作成がすべて完結するので、デザインのための専用のソフトが必要ありません。
デザインが決まったら、PNG・JPEG・PDFから好みのファイル形式を選んでダウンロード。
少数ならば自宅のプリンターでプリントアウトできますし、大量であれば印刷業者にデータを渡して依頼するだけです。
サービス概要
運営会社:Canva, Inc.
テンプレート利用料金:無料(素材は一部有料)
テンプレートカテゴリ例:詳しくはhttps://www.canva.com/ja_jp/をご確認ください。
会員登録:必要(無料)
URL:https://www.canva.com/ja_jp/
4-2. vistaprint(ビスタプリント)
こちらもオーストラリア発祥の、オンラインサービスの会社で、日本では2010年からサービスを開始し、2014年には日本の写真プリント大手のプラザクリエイトと合併をして、サービスを提供しています。
日本の市場を熟知しているため、日本人の感覚にも合うおしゃれなテンプレートをwebページで無料配布。編集はwebページ上でプレビューを確認しながらすべて完結するから、デザインのための専用ソフトは不要です。
こんな方にVistaprintをおすすめ!
- センスの良いDMをデザインしたい方
- 小ロットでも印刷品質にはこだわりたい方
- PowerPointやIllustratorなどを持っていない方
- スマホやタブレットでデザインしたい方
▼Vistaprintで配布しているテンプレート例
■日本展開10年の実績!デザインの良さと使い勝手の良さを両立
Vistaprintは海外発祥のブランドながら、すでに日本で10年のサービス展開実績を誇る会社。そのため日本の年中行事に合わせたデザインも多く、受け取る相手にもなじみが良いと言えるでしょう。
また、テンプレートを選ぶ段階の画面で、別の色バージョンを見てみたり、自社名や見出しを反映させたりもできるから、いちいち個別のテンプレート画面を開いて確認しては戻って…とする手間がありません。
作成したデザインを確認するプレビュー画面でも、自然な室内光の下で手に持っている状態での確認ができるから、印刷後の色味の違いや、手にした時の文字の大きさなどを確認できます。
デザインの良さと使い勝手の良さを叶えるのは、Vistaprintだけと言えます!
■最低50枚から!個人事業主や小規模ビジネスオーナーに優しいサービス
Vistaprintは創業時から「大企業が利用する高品質なオリジナル印刷製品と同レベルの製品・サービスを、中小ビジネスオーナーに提供する」ことを掲げているため、50枚からの小ロット受注にも対応してくれます。自分のプリンターで出力するには多すぎるし、発注するには数が足りない…というジレンマから救ってくれるのです。
たとえ枚数が少なくても、高い印刷品質を求められるのはVistaprintだけ。先にご紹介したCanvaで作成したデザインをVistaprintで印刷発注する…という複合使いもおすすめです。
このほかにも、最短翌営業日の出荷対応など、中小ビジネスオーナーのかゆいところに手がとどくサービスも魅力的です。
■オンラインで完結!スマホで簡単修正もできる
無料テンプレートも、でき上がったデータも、ダウンロードをする必要はありません。デザインはオンライン上ですべて完結し、一度完成したデータは会員登録すればサイト上に残っています。アプリをインストールする必要もないため、あなたの貴重なデバイスの容量を割かなくて済むのです。
追加で印刷したくなった場合や、デザインや文字情報の一部だけを変更して印刷したくなった場合でも、ネットにつながる環境であればスマホでも修正ができるから、思い立った時にすぐアクセスできます。
サービス概要
運営会社:ヴィスタプリントジャパン株式会社
テンプレート利用料金:無料
テンプレートカテゴリ例:詳しくはhttps://www.vistaprint.jp/marketing-materials/postcards/templatesをご確認ください。
会員登録:必要(無料)
URL:https://www.vistaprint.jp/
4-3. ラスクル
ラクスルは、ネット印刷の最大手。DMに特化した多数のテンプレートを、webページで無料配布しています。編集はラスクルのwebページ上ですべて完結するから、デザインのための専用ソフトは不要です。
もちろん、作成したデザインはそのままラクスルのwebページで印刷の依頼ができます。送り先の住所があれば発送までまとめて発注できるので、送りたいタイミングを逃さず、スムーズにDMを発送することができます。
こんな方にラクスルをおすすめ!
- 自分の業種に合ったデザインテンプレートを使いたい方
- 宛名面も活用してDMをデザインしたい方
- DMの印刷から発送までワンストップでお願いしたい方
- PowerPointやIllustratorなどのデザインソフトをお持ちでない方
▼ラクスルで配布しているテンプレート例
ラクスルでは、デザインテンプレートを業種で選ぶことができます。豊富な印刷実績から、業種ごとに使いやすいテンプレートデザインの傾向を把握し、カテゴリー分けしているのです。
まずはあなたの業種のテンプレートを眺めてみることで、おしゃれなデザインのヒントが得られるでしょう。
■選べる業種は27種類!使えるテンプレートがここにある
業種ごとに分けられた、使えるテンプレート。その業種の数は、なんと27種類におよびます。小売や不動産、飲食や美容系のほか、土木・建設やIT・通信なども対応テンプレートを揃えているのは、ラスクル以外にはありません。
無料にもかかわらず痒いところに手が届くこうしたサービスは、まさに安心の国内ブランドのなせる技と言えましょう。
■おしゃれDMにこだわりたいなら「宛名面のデザインテンプレート」も必須
宛名面にも、送り先の個人情報以外のことが印刷できるのをご存知ですか?写真やフォントにこだわり、情報を絞り込みつつ余白を充分にとって作ったおしゃれなデザイン面。
「これ以上の情報を入れたら、せっかくのおしゃれな仕上がりが台無しになってしまう…」というのであれば、宛名面の空きスペースを有効活用しましょう!
ラクスルなら、宛名面のテンプレートも豊富に用意があります。
少し下世話になりがちな、割引などの数字情報を宛名面にまとめれば、デザイン面はこだわりぬいたおしゃれなデザインにすることも可能です。ほかではなかなか見られない、宛名面の無料テンプレート。どれくらいのボリュームでどんなことが書けるのか、デザイン面の情報整理のためにも一度覗いてみてください。
■オンラインで完成!印刷から発送までまとめて発注できる
すべてのデザイン・テンプレートは、オンライン上で確認できます。気に入ったテンプレートがあったら、無料会員登録をするだけで自由に編集可能に。
ネット印刷の会社だから、発送部数や用紙の種類、インクの色などの選択項目に応じて、かかる費用がその場ですぐに提示されるのも魅力です。
デザインした商品を購入して、送り先のリストをアップすれば、あとは印刷から発送まですべてラスクルにお任せ。ワンストップで発注できるから、無駄な時間を取らせず、送りたいタイミングを逃しません。
サービス概要
運営会社:ラクスル株式会社
テンプレート利用料金:無料(素材は一部有料)
テンプレートカテゴリ例:小売、不動産、飲食、エステ、学校教育ほか、詳しくはhttps://raksul.com/online-design/directmail/をご確認ください。
会員登録:必要(無料)
URL:https://raksul.com/online-design/directmail/
5.高クオリティを求めるならデザイン業者に頼むのもおすすめ
今紹介したように、無料でおしゃれなDMが作れるテンプレートサイトはたくさんありますが、「自分のセンスに自信がない……」という方もいると思います。
もっと簡単におしゃれなDMが作成したいなら、デザイナーに依頼するのもおすすめです。
プロはデザインについて専門的な知識があるので、よりスタイリッシュなDMを作成できます。費用はかかりますが、長期的に考えて多くの集客を狙うなら検討するのもひとつの手です。
しかし「どれくらいの費用が必要……?」「どの業者を選べばいいの……?」と疑問に思う方もいるでしょう。
そんな方は、ぜひ以下の記事を読んでみてください。DMデザインの制作を請け負う38社のデザイン料金や特徴を解説しています。
DMデザインにかかる費用相場を知りたい方におすすめ
まとめ
お客様に喜んでもらえるおしゃれなDMのデザインについて、あなた自身が作りたい具体的なイメージがつき、作成の見通しが立ったと思います。最後に、「おしゃれ」とは何かについてお伝えしておきます。
「おしゃれ」とは、語源によると『機転が利き気が利くことから、垢抜けていること』(出典:語源由来辞典)とあります。
つまりおしゃれなDMとは、決して自分本位で相手に「どうだ!おしゃれだろう!」と見せつけるような性質のものではなく、相手にとって「気が利いている」ものなのです。
■情報がわかりやすい
■文字がはっきりと読める
■どこに行く/連絡すればいいのかがわかる
こうした相手への基本的な配慮を欠いたものは、どんなに自分が「おしゃれだ」と思っても、気の利かない野暮なDMとなってしまいますので、どうぞ作成の際にはご留意ください。
受け取ったお客様に喜んでもらえるおしゃれなDMで、あたのお店の集客やイメージアップが図れることを願っています!