真似したい自治体PR動画15選!メリットや注意点、費用を解説

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自治体PR動画とは、都道府県や市町村などの自治体が地域の魅力を伝えるために制作した動画のことをいいます。2015年頃からその数は爆発的に増え、いまやその数は年間700本にものぼるといいます。

そんな自治体PR動画の中でも、再生回数が爆発的に伸びた動画や大きな経済効果をもたらした動画など、特徴を持つ動画を15本厳選して紹介します。

1. その額35億円!巨額の経済効果を生んだ温泉地PR動画(大分県)
2. 1億回再生突破!強烈なインパクトで話題のPR動画(福岡県北九州市)
3. 思わず二度見!仕掛けが面白いPR動画(宮崎県小林市)
4. インバウンド急増!外国人観光客の集客に寄与したPR動画(沖縄県)
5. 鬼カワイイ!女性タレントを起用して注目されたPR動画(岡山県岡山市)
6. 美しすぎる!4K映像が絶賛されているPR動画(鹿児島県)
7. 3058人の市民が参加!住民参加型のPR動画(埼玉県久喜市)
8. まるでアイドルのMV?可愛いと話題のPR動画(福岡県柳川市)
9. 1万円未満で制作!低予算で話題となったPR動画(長野県小諸市)
10. 縦型動画が話題!フォトジェニックな四国お遍路の動画(高松空港)
11. 全国初!自治体公認バーチャルYouTuberを起用したPR動画(茨城県)
12. 1470万再生!美しい8K動画が見事なPR動画(神奈川県川崎市)
13. 印度じゃないよ!住みやすさをアピールするPR動画(千葉県印西市)
14. 実際のゲームも制作!ファミコン風に作られたPR動画(京都府宇治市)
15. 日本初!地上波で放送する自治体発の1クールTVアニメ(熊本県)

動画が注目された経緯や生み出した経済効果なども合わせて紹介しますので、自治体PR動画制作を検討中の担当者にも役立つ情報をお届けできると思います。

動画を紹介したあとには、PR動画を作りたいと思っている自治体の方に向けた情報も紹介します。

◎自治体PR動画のメリット
◎失敗例も!自治体PR動画制作で注意する点
◎おすすめの動画制作の依頼先3選

この記事を読んでメリットや注意点についても理解できた後に、自治体PR動画の制作を検討してみてはいかがでしょうか。

目次

1. 自治体PR動画とは?動画が量産される背景

背景の撮影

2013年に立ち上がった「おんせん県おおいた」の動画が火つけ役となり、プロモーション用の動画を作ってYouTubeなどで公開する自治体が増えています。

そもそも自治体PR動画とは何かというと、自治体が制作し、地域の魅力を伝えるために作られた動画のことをいいます。予算も工数もかかるPR動画が作られる背景には、助成金の存在があります。

2015年から総務省は、移住推進のためのプロモーション動画に対して助成金を支給しています。これをきっかけに、PR動画を制作する自治体が増えたといわれています。

2. 最新事例も!話題になった自治体PR動画15選

自治体PR動画を知るためには、成功した事例を知るのが一番です。ここでは、話題となった自治体のPR動画を15個、一挙にご紹介します。

2-1. その額35億円!巨額の経済効果を生んだ温泉地PR動画(大分県)

出典:YouTube

自治体のPR動画として大成功を収めているのが、大分県の動画です。2013年の「おんせん県」シリーズから始まり、2015年には温泉でシンクロをする「シンフロ」シリーズが話題に。

「シンフロ」シリーズの動画は約1,000万円の制作費をかけて制作されましたが、その広告効果は35億5000万円にも上るといわれています。

参考:NHK政治マガジン「思わず二度見 自治体PR動画の世界」

2-2. 1億回再生突破!強烈なインパクトで話題のPR動画(福岡県北九州市)

出典:YouTube

福岡県北九州市が観光客の増加につなげるために制作し、2017年に公開した「COME ON!関門!~海峡怪獣~」は、日本だけでなく世界中から視聴される話題作です。外国人観光客を意識した作りで、セリフは全編通して英語で制作されています。

人気観光スポットである関門海峡にゴジラをほうふつとさせる怪獣が現れます。いよいよ地上に上陸するのかと思いきや、怪獣は潮の流れの速さに足を取られ転んでしまいます。

公開当初からそのクオリティの高さとインパクトで話題となった本作ですが、2019年夏にはついに再生回数が1億回を突破し、さらに話題となりました。制作費は2,500万円と地方自治体のPR動画の中でもトップクラスといえる金額です。しかし、公開後のCM露出換算金額は1億円を超えるといわれており、費用対効果は十分にあったといえるでしょう。

参考:観光経済新聞「関門海峡の観光PR動画、視聴回数5千万回を突破 海峡怪獣カイセンドン出現

2-3. 思わず二度見!仕掛けが面白いPR動画(宮崎県小林市)

出典:YouTube

「見終わったあと、必ずもう一度見返してしまう」と話題になったのが、宮崎県小林市が制作した「ンダモシタン小林」というPR動画です。フランス人の男性が小林市を訪れ、市内のさまざまな場所を巡ります。美しい映像に魅せられながら動画を見進めていくと、最後に驚く展開が用意されており、思わず二度見してしまう仕掛けになっています。

動画がバズったことによって小林市の認知度は上がり、ふるさと納税の寄付額が急増したそうです。制作費は1本200万円ですが、その広告効果は10億円を超えたといわれており、移住の問い合わせ件数も増えたとのことです。現時点でのYouTubeの動画再生回数は270万回を超えています。

参考:NHK政治マガジン「思わず二度見 自治体PR動画の世界」

2-4. インバウンド急増!外国人観光客の集客に寄与したPR動画(沖縄県)

出典:YouTube

沖縄県が2014年に行った「Be. Okinawaプロジェクト」の一環として作られた動画は、外国人観光客を呼び込むために制作されました。日本語の字幕も付いていますが、全編英語で、登場する人物も外国人です。動画はロンドンに拠点を置くプロダクションが制作したもので、徹底的に外国人目線に立った内容となっています。

このプロジェクトが行われた翌年2015年には、外国人観光客の数が沖縄史上最多人数を突破しました。インバウンド集客の好例として、参考になる自治体PR動画です。

2-5. 鬼カワイイ!女性タレントを起用して注目されたPR動画(岡山県岡山市)

出典:YouTube

岡山県岡山市が2017年に公開したPRムービー「鬼カワイイ 岡山市」は、「岡山の軌跡」ともいわれるタレントの桜井日奈子を起用し話題になりました。桃太郎の世界をモチーフに、キュートなダンスが繰り広げられます。

その後も「ミュージカル 鬼カワイイ岡山市」が公開された他、2019年10月からは桜井日奈子がVTuber(3DCGを使ったアバターの姿の動画配信者)になり、引き続き岡山市の魅力を動画で配信しています。

参考:岡山市公式VTuber “HINAKO” スペシャルサイト

2-6. 美しすぎる!4K映像が絶賛されているPR動画(鹿児島県)

美しすぎる!4K映像が絶賛されているPR動画

出典:KAGOSHIMA ENERGETIC JAPAN

2019年から鹿児島県が全世界に向けて発信している「KAGOSHIMA ENERGETIC JAPAN」というプロジェクトでは、公式サイトで美しい島々を撮影した動画を公開しています。

高画質の4K動画で撮影された動画の数々は、自然の壮大さや、人の呼吸まで伝わるような迫力ある映像に仕上がっています。国内外から「美しすぎる」と絶賛され、大きな反響を呼んでいます。

2-7. 3058人の市民が参加!住民参加型のPR動画(埼玉県久喜市)

出典:YouTube

自治体史上最多である3,058人が参加しているのが、埼玉県久喜市が2016年に公開した「1000人クッキーダンス」の動画です。クッキーダンスとは、市の名前を文字って付けられたものです。

自分が関わって制作された動画には愛着が沸くものです。この動画も総勢3,058人の市民が動画に登場しており、自分が住む街への愛着が高まった方も多いのではないかと考えられます。再生回数は現時点で61万回を超えており、その後もクッキーダンスの続編動画が制作されています。

2-8. まるでアイドルのMV?可愛いと話題のPR動画(福岡県柳川市)

福岡県柳川市が2016年に公開したPRビデオ「SAGEMON GIRLS(さげもんガールズ)」。「さげもん」とは同市に伝わる風習で、吊るし飾りのひとつです。この動画は、「さげもん」をイメージした衣装に身を包む3人の女の子が、可愛らしくダンスを踊りながら、市内のさまざまな施設やイベントを紹介する内容となっています。

第一弾のPRビデオには、今や若手女優として引っ張りだこの今田美桜がメンバーとして出演しています。2017年に公開された第二弾の動画「雨」ではメンバーが一新され、ミュージックビデオのような動画として話題になりました。

2-9. 1万円未満で制作!低予算で話題となったPR動画(長野県小諸市)

出典:YouTube

まさかの9,500円という低予算で制作されて話題なのが、長野県小諸市が2016年に公開したPR動画第一弾「小諸がアツ・イー!本篇」です。自治体PR動画の人気が過熱する中、有名人を起用したり、映画さながらのCG技術を駆使したり…と予算をかける動画多い中、この動画は1万円以下で制作されました。

低予算の理由は、出演、撮影、編集を職員が行い、小物なども全て手作りで行ったからです。低予算ながら、小諸市のふるさと納税の額が7倍になるなど、多大な経済効果をもたらしました。

参考:ビジネスジャーナル「制作費9千円の市職員「ガチ過ぎる」PR動画で納税額7倍…数百万かけ効果なし自治体も」

2-10. 縦型動画が話題!フォトジェニックな四国お遍路の動画(高松空港)

出典:YouTube

高松空港が新たな四国の魅力を伝えるために制作したPR動画「四国ネオ遍路 (順打ちver.)」。青い髪の女性と金髪の男性が、スマートフォンでフォトジェニックな88箇所のスポットを撮影していくという内容です。

YouTubeなどにアップされる動画の多くは横長ですが、この動画はスマホ視聴を意識した「縦型動画」形式です。実際にスマートフォンで視聴してみると全画面に映像が表示されるため、没入感や迫力を感じる動画に仕上がっています。

また、この動画を逆再生した「四国ネオ遍路 (逆打ちver.)」では、「順打ちver.」に隠されたメッセージが明らかになる仕掛けが施されています。

2-11. 全国初!自治体公認バーチャルYouTuberを起用したPR動画(茨城県)

出典:YouTube

茨城県は2018年から、全国初の自治体公認バーチャルYouTuber(VTuber)を使ったPR動画を公開しています。バーチャルYouTuberとは、2Dもしくは3DCGなどで制作した架空のキャラクターが動画に登場し、配信を行うYouTuberのことです。

「茨(いばら)ひより」という名前のキャラクターが、全国魅力度ランキング47位の茨城の情報を、ニュース番組形式で紹介しています。

バーチャルYouTuberを起用したことで自治体PR動画をあまり見ないという若年層の注目を集めることに成功し、2億円以上の広告効果が生まれたといいます。

参考:SankeiBiz「2億円以上の広告効果 茨城県公認Vチューバー・茨ひよりがデビュー1年」

2-12. 1470万再生!美しい8K動画が見事なPR動画(神奈川県川崎市)

出典:YouTube

神奈川県川崎市が2019年に公開したのは、「Kawasaki City, Japan in 8K HDR-川崎市」という観光客向けのPR動画。高精細な8K映像で、工場群の夜景や川崎大師、川崎能楽堂などを紹介する内容です。

ナレーションやテロップを排し、一環して美しい映像にこだわったこの動画、再生回数は公開後2週間で1,470万回を突破しました。オートバイのイメージしかないという海外のカワサキのイメージを覆して、世界に川崎の街を認知させるきっかけとなる動画になりました。

2-13. 印度じゃないよ!住みやすさをアピールするPR動画(千葉県印西市)

出典:YouTube

「印度(インド)だと思ってたどり着いた場所が印西市だった!」というコミカルな設定がウケた千葉県印西市のPR動画「印度じゃないよ、印西市」。

1分27秒の短い動画の中で、成田空港も都内も乗り換えなしで行ける立地の良さ、住みよさランキング7年連続1位といった「住みやすさ」を端的に伝える動画となっています。

2-14. 実際のゲームも制作!ファミコン風に作られたPR動画(京都府宇治市)

出典:YouTube

京都府宇治市が2017年に公開したPR動画は、観光アクションゲーム「宇治市〜宇治茶と源氏物語のまち〜」という映像。ファミコンゲーム世代には懐かしい2D横スクロールアクションゲームの世界観で、実在する宇治市の観光名所や名産品を盛り込んだ映像となっています。

そして動画を公開してから2年後、今度は実際にプレイできるスマホ用アプリを制作すると発表した宇治市。ゲーム開発のための資金は、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで募集し、約634万円の寄付が集まりました。

参考:Makuake「あの伝説的ムービー「宇治市」がゲームになって帰ってくる!」

2-15. 日本初!地上波で放送する自治体発の1クールTVアニメ(熊本県)

出典:YouTube

最後に紹介するのは、日本初の自治体発テレビアニメ「なつなぐ!」です。熊本県が製作するこの作品は、地上波で1クール放送するれっきとしたテレビアニメです。しかも、熊本県のテレビ局・熊本放送だけでなく、東京のTOKYO MXも放送を行います。その他、インターネットやYouTubeでも公開中です。

2016年に発生した熊本地震の復興プロモーションの一環として製作されました。メインスタッフ及びメインキャストには、熊本県の出身者が起用されています。アニメには、作品の舞台をファンが訪問する「聖地巡礼」という文化があります。当アニメも、この作品をきっかけに熊本を訪れる人が増えるようにという願いが込められています。

3. 自治体PR動画を制作する3つのメリット

 デジタルタブレットで映画を見ている男

地方自治体がPR動画を作って公開することには、以下の3つのメリットがあります。

◎離れた地域の人に自治体の魅力を伝えられる
◎移住定住者を増やせる
◎インバウンド増加が期待できる

3-1. 離れた地域の人に自治体の魅力を伝えられる

自治体PR動画を作って動画サイトに公開すれば、日本各地はもちろん、遠く離れた異国の人にも自治体の魅力を知ってもらうことができます。ブログや写真、文章など、魅力を伝える手段は他にもありますが、動画はその地域の空気感や雰囲気を詳細に伝えられるコンテンツといえます

拡散したくなる仕掛けを作っておけば、SNSなどで瞬間的に広まり、自治体の認知度向上や地域の活性化を促し、そして次に説明する移住者増加やインバウンド増加にもつながります。

国内外で大きく話題になった事例としては、「2-2. 1億回再生突破!強烈なインパクトで話題のPR動画(福岡県北九州市)」にで取り上げた関門海峡のPR動画があります。北九州市が公開しているYouTube動画には全世界から視聴者が集まり、コメント欄を見てもタイ語、韓国語、ベトナム語などさまざまな言語でコメントが寄せられています。

3-2. 移住定住者を増やせる

移住を希望している人に自治体PR動画を見てもらうことで、移住したい気持ちを後押しし、移住定住者を増やすことができます。

自治体での暮らしぶり、地域の空気感、住人の温かさなどをPR動画で伝えることができれば、「この場所で暮らしてみたい」という気持ちを誘発できるでしょう。移住先の候補として興味を持ってもらうきっかけや、移住の意志を固める決め手となります。

2-3. 思わず二度見!仕掛けが面白いPR動画(宮崎県小林市)」で紹介した事例では、動画が広く拡散された後、移住の問い合わせ件数も増えたそうです。動画の中で、小林市の住民の温かさや西諸弁の魅力が伝わった結果といえるのではないでしょうか。

移住者を増やす目的でPR動画を作る場合は、自治体の雰囲気や空気感がそのまま伝わるような映像づくりを心がけると良いでしょう。

3-3. インバウンド増加が期待できる

観光地としての魅力をうまく訴求できれば、インバウンドの集客につなげることができます。日本語が分からない外国の方にも、文字では伝わらない魅力を動画なら伝えられます。

動画をきっかけにインバウンドが急増した事例としては、「2-1. その額35億円!巨額の経済効果を生んだ温泉地PR動画(大分県)」や「2-4. インバウンド急増!外国人観光客の集客に寄与したPR動画(沖縄県)」などの例があります。

観光スポットや食事、宿泊施設などを、臨場感ある動画で訴求することで、観光地としての魅力を伝えることができるでしょう。動画はSNSとの相性が良いため、拡散されれば国外でも見てもらえるチャンスが十分にあります。

4. 失敗例も?自治体PR動画を制作する際の注意点

スーツを着ているビジネスマン、バツ、ばつ印

ちまたでは自治体PR動画の成功事例ばかりが取り上げられますが、実はプロモーションに失敗した自治体もあります。PR動画活用を検討している自治体担当者は、必ずチェックしましょう。

4-1. 期待通りの効果を得られないケースも多い

2章で紹介した成功事例のようにバズって経済効果が生まれる動画もありますが、ほとんど再生されないで終わってしまうPR動画も多いのが実情です。「ぐろ~かるCM研究所」が実施した調査では、自治体PR動画の全体の半数以上は1,000回も再生されていないそうです。

当たり前のことですが、PR動画を作るためにはそれなりのコストと時間がかかります。費用対効果についても十分検討した上で、制作に着手するのが良いのではないでしょうか。

参考:NHK政治マガジン「思わず二度見 自治体PR動画の世界」

4-2. 炎上してしまう可能性がある

炎上してしまった事例もあります。

例えば、2016年に鹿児島県志布志市が公開したふるさと納税PR動画「UNAKO」。その内容は、市の特産品であるうなぎを擬人化し、少女になったうなぎが水着姿で「養って。」と訴えかける動画です。この動画には一部の団体から「女性蔑視」などの批判を受け、公開直からわずか5日で削除されました。他の自治体と差別化を図るために「攻めた」結果、このような炎上騒ぎとなってしまったといいます。

炎上してしまうと、自治体のイメージが悪くなってしまうこともあります。話題性ばかりを狙うのではなく、真摯に地域の魅力を伝える動画づくりを心がける必要があるでしょう。

5. 自治体PR動画を制作する費用

機器を扱うビデオカメラオペレーター

自治体PR動画を制作する場合、どのくらいの費用を想定すれば良いでしょうか。内容によりかなり幅がありますが、外注する場合は数百万円程度はかかると考えましょう。

過去にバズった自治体PR動画の中で、制作費が分かっている動画の費用をまとめました。

  • 自治体PR動画の制作費(費用の少ない順)

自治体

制作費

長野県小諸市「小諸がアツ・イー!」

9,500円(※外注せず職員が撮影・編集)

山梨県小菅村「小菅村オブザデッド【実況】」

150万円

宮崎県小林市「ンダモシタン小林」

200万円

大分県「シンフロ」シリーズ

1,000万円

宮城県「涼・宮城の夏」

2,300万円(※タレントを起用)

福岡県北九州市「COME ON!関門!~海峡怪獣~」

2,500万円(※CG製作や300人以上のエキストラ)

一般的には、山梨県小菅村「小菅村オブザデッド【実況】」や宮崎県小林市「ンダモシタン小林」の動画のように、数百万円程度かけて制作する自治体が多いようです。

外注せずに自治体の職員だけで制作する場合は、費用を抑えることが可能です。例えば長野県小諸市が2016年に公開した動画「小諸がアツ・イー!」は、出演・撮影・編集を全て職員が担ったため、9,500円しかかかっていないそうです。

一方、タレントの壇蜜さんを起用した宮崎県の動画「涼・宮城の夏」(現在は削除済み)CGや大勢のエキストラを使った福岡県北九州市の「COME ON!関門!~海峡怪獣~」は、制作費が高めです。

6. 動画制作会社を見つけるには?おすすめの依頼先3選

大体の費用感が分かったところで、自治体PR動画を依頼する外注先の見つけ方について解説します。

自治体PR動画を依頼する場合には、過去に同様の自治体PR動画を制作した実績がある動画制作会社を選ぶことをおすすめします。理由としては、「4. 失敗例も?自治体PR動画を制作する際の注意点」で説明した通り、自治体がプロモーションをする上で気を付けなければいけないことがあるからです。

住民から徴収した税金を投入してPR動画を作成するからには、炎上して批判を浴びないことはもちろんのこと、費用対効果のある有意義なものにする必要があります。そしてそのためには、過去に自治体PR動画を制作した実績やノウハウを持っている動画制作会社に依頼することが大切です。

この条件を満たす依頼先企業やサービスを、3つ厳選して紹介します。

6-1. フィルサト(株式会社エレファントストーン)

フィルサト

出典:フィルサト

「フィルム+ふるさと」を意味する「フィルサト」というサービスを展開しているのは、東京都渋谷区にある株式会社エレファントストーン。地方PR動画や観光プロモーション映像に特化したサービスです。

自治体の動画制作実績が豊富という利点に加え、フィルサト公式サイトには納品までの流れや料金例などが細かく丁寧に説明されており、安心して依頼できます。価格は、ドローン撮影が15万円~、撮影スタッフ2~3人で撮影する場合は35万円~、シネマライクな本格撮影の場合は150万円~となっています。

自治体の動画制作実績

千葉県長南町の公式プロモーションビデオ、千葉県長生村の公式プロモーション動画、天童市ふるさと納税特設サイト動画、八ヶ岳高原海の口自然郷PVなど

制作実績をまとめたYouTubeリスト
https://www.youtube.com/watch?list=PLxqvP8zwesdQZnXbGL4Yy6rXkKRNuV2yx&v=MBIbw4zDUZE

6-2. 株式会社ポニーキャニオン

株式会社ポニーキャニオン

出典:ポニーキャニオン

株式会社ポニーキャニオンは、フジサンケイグループの大手総合エンターテインメント会社です。同社が、地域と連携し活性化させる目的として始めたのが、エリアアライアンス部の事業です。

自治体PR動画の実績も豊富です。千葉県印西市、宮城県気仙沼市、兵庫県伊丹市、長野市千曲市など、数多くの自治体プロモーション動画を手掛けています。同社が手掛けた自治体・企業映像をまとめたYouTube再生リストも参考にしてみてください。

自治体の動画制作実績

千葉県印西市、宮城県気仙沼市、兵庫県伊丹市、長野市千曲市など多数

制作実績をまとめたYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=lD1hMharauo&list=PL-9gRrRLQTMbY172D799ZiKQ_Ko0s8R2J

6-3. Crevo株式会社(クレボ)

Crevo株式会社

出典:Crevo株式会社

Crevo株式会社は、国内外約5,000人のクリエーターネットワークを活かして、依頼ごとに最適な専属チームを組んで動画を制作しています。株式会社NTTドコモ、大日本印刷株式会社、日本経済新聞社、三井不動産株式会社など、名だたる有名企業の動画制作実績を持っています。

自治体の動画制作実績も豊富で、名古屋市役所、島根県産業振興課、ねりまコンビニ共同プロジェクトなどを手掛けています。

自治体の広報戦略について知りたい方はこちら

自治体における戦略的広報とは?その目的と方法、成功のポイントを解説

まとめ

この記事では、

◎話題になった15個の自治体PR動画
◎自治体PR動画のメリット
◎失敗例も!自治体PR動画制作で注意する点
◎おすすめの動画制作の依頼先3選

についてお伝えしました。話題になった動画の事例を知ることで、どんな仕掛けがあれば話題になりやすいのか、イメージが沸いたのではないでしょうか。

また、自治体PR動画のメリットだけでなく、失敗例、注意点についても紹介しました。これだけ自治体PR動画の数が増えてくると、「埋もれてしまわないように」と考えてしまいがちです。しかし、攻めた内容の動画はそれだけ炎上しやすさも持ち合わせているのです。

意外にも、ファンの心を掴んでいる自治体PR動画の多くは、淡々と地域の自然や文化を紹介している映像です。
今回紹介した内容をもとに、地域でもPR動画を作るかどうか、検討してみてはいかがでしょうか。

DEALは、全戸配布スペシャリストです。
告知チラシ、広報誌など全世帯に配布したいものがある方は、お気軽にご相談ください。
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