「チラシを作るのでイラストを入れようと思うけれど、どうすれば効果的かな?」
「写真とイラスト、チラシに使うにはどっちがいいの?」
チラシを自作するとき、そんな疑問を抱いたことはありませんか?
実は一般的には、「広告にはイラストよりも写真の方が効果的」だと言われています。
が、もちろん中には「イラストの方が効果的」というケースがあるのです。
例えば、
- まだ建築中で写真が存在しないマンションのチラシで、完成予想図をイラストにする
- 害虫駆除の広告で、虫の写真は不快感を与えるのでかわいいイラストにして印象をやわらげる
などが考えられます。
また、イラストを使用する際には使い方にもコツがあり、
- 顔があるもの(人間や動物など)は小さく載せる
- リアルすぎるイラストは避ける
などの点には注意が必要です。
そこでこの記事ではまず、
◾️商用チラシにも使える無料イラスト素材サイト5選
について紹介しつつ、実際にイラストを使うときのために、
◾️写真よりイラストを使用する方が効果的な5つのケース
◾️効果的にイラストを使用する3つのポイント
も説明していきたいと思います。
これを最後まで読めば、チラシ作りの際に上手にイラストを活用することができるはずです。あなたがイラストを使った魅力的なチラシを作れるようになることを願っています!
1. 商用チラシにも使える無料イラスト素材サイト5選
「自作のチラシにイラストを使いたい!」と思ったとき、どんなイラストをどう載せれば効果的なのかを知りたいと同時に、載せるイラストはできれば無料で、著作権関係の申請など面倒な手続きもないものを使いたい、と思いますよね。
インターネット上には「無料のイラスト素材サイト」がたくさんあり、商用利用可能なイラストを自由にダウンロードして無料で使用することができます。
そこでまず、それらイラスト素材サイトの中からおすすめの5つをご紹介しましょう。
1-1. イラストAC
出典:イラストAC公式サイト
【特徴】
CGアートから手書き風まで!バリエーション豊かなイラストが簡単に検索できる
とにかくバリエーション豊富なフリーイラストのダウンロードサイトです。
人物ひとつとってもキャラクター風、少女マンガ風、アメコミ風、劇画調、手書き風、シルエットなどさまざまなタイプがあり、検索で簡単に探せます。
チラシのフレームに使えるイラストやCG画像も多数なので、このサイトの素材だけでチラシを完成することも可能です。
商用利用・加工利用ともにOKですが、無料利用は1日あたり検索5回、ダウンロード9回までと制限があり、無制限で使いたければ有料プランを利用するとよいでしょう。
【イラストACのポイント】
- 豊富なフリーイラストが利用できる
- 検索機能が充実していてイメージ通りのイラストが探せる
- 1日あたり検索5回まで、ダウンロード9枚までの制限あり
【料金】
無料、有料プランもあり
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
ACワークス株式会社 https://acworks.co.jp/
1-2. いらすとや
出典:いらすとや公式サイト
【特徴】
シチュエーションやストーリー性のある手書き風イラストは使いやすさ抜群!
絵のタッチを見れば誰もが「見たことある!」と思うほど、メディアでよく利用されているイラストサイトです。
バリエーション豊富なのはもちろん、中でも特徴的なのはユニークな設定のイラストや時事ネタのイラストが見つかること。
例えば「軽減税率か悩む人」「クラスター感染」など直近のニュースに関するもの、「マナーのイラスト」「病気のイラスト」「歴史上の人物のイラスト」といったテーマを絞ったものなどがあり、探していたイメージぴったりのイラストに出会えるはずです。
【いらすとやのポイント】
- 他にはないユニークな設定や時事ネタのイラストが多数で、イラストのリクエストもできる
- 全てひとりのイラストレーターの作品なので、複数点使ってもイメージを統一できる
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
いらすとや https://www.irasutoya.com/
1-3. イラストレイン
出典:イラストレイン公式サイト
【特徴】
商用でも個人利用でも使い勝手のいい、ほっこりかわいいイラストがいっぱい!
手書き風タッチの細い線、パステルカラー中心の色使いで、ほっこりかわいい印象を与えるイラストいっぱいのサイトです。
特に女性向けや子ども向け、ファミリー向けのチラシで使い勝手のいい「動物」「学校」「行事」「食べ物」などのカテゴリーが充実しています。
会員登録なしですぐダウンロードして利用できます。
【イラストレインのポイント】
- ほっこり系のかわいいイラストで女性やファミリー、子ども向けにぴったり
- 同じテーマのイラストでも微妙にタッチや色味が違うものがあり、イメージ通りのイラストが見つかる
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
イラストレイン http://illustrain.com/
1-4. VectorStock
【特徴】
素材数なんと1800万点以上!海外サイトならではのおしゃれでハイクオリティなイラストが見つかる
イラスト素材の総数は1800万点以上、さらに毎日増え続けている巨大サイトです。
人物や動物、植物などのイラストはもちろん、背景やフレームに使えるものやアイコン、ロゴ風のものまで幅広く揃っています。
どのイラストも高画質なので、大きいサイズで使うことも可能です。
ただ、有料イラストと無料イラストが混在しているので、無料のものだけ利用したければ検索するとき「Free Vectors」を選択し、ダウンロードボタンが「Free Download」表記になっているか確認してください。
【VectorStockのポイント】
- イラスト総数は圧巻の1800万点
- 海外サイトならではのおしゃれで雰囲気のあるイラストが多数
- 無料イラストだけでなくさらにハイクオリティな有料イラストも選べる
【料金】
無料、ただし有料イラストもあり
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
VectorStock Media Limited https://www.vectorstock.com/
1-5. シルエットデザイン
【特徴】
シルエットのイラスト中心の専門サイト!イメージを限定したくない場合などに使いたい
「女性のイラストを使いたいけれど、年齢や外見などを限定したくない」という場合などにもってこいのシルエットイラストのサイトです。
人物、動物、植物、食べ物、乗り物、風景など種類豊富で、同じモチーフでも形や向きなどバリエーション違いがあって便利です。
アイコン的に使ったり、複数を組み合わせることでシチュエーションを演出したりと、使い方次第でさまざまなイメージが広がります。
【シルエットデザインのポイント】
- イメージが限定されないシルエットイラストに特化
- JPEG、PNG、SVG、AIの4形式に対応
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
TopeconHeroes https://kage-design.com/
2. 写真よりイラストを使用する方が効果的な5つのケース
チラシなどの広告で画像を使用する場合には、一般的に「イラストよりも写真のほうが情報量が多く、イメージも伝わりやすい」とされています。
例えば飲食店のチラシで「当店一番人気のオムライス」について伝えたい場合、オムライスのイラストを載せても「どんな特徴があるオムライスかよくわからない」「おいしさが伝わらない」ですよね?
一方で、実際にお店て提供しているオムライスのアップの写真があれば、「あ、卵がトロトロしているタイプだな」「ボリュームもありそう」など、イメージやおいしさを具体的に伝えることができます。
「だったらチラシにはかならず写真を使えばいいのでは?」「イラストを使う意味はないんじゃないの?」と思いますか?
いえ、そうではありません。
写真よりもイラストのほうが優れている、イラストならではの長所があるのです。
そこでこの章では、チラシ作成において写真よりもイラストを使ったほうがいいケースを解説していきましょう。
2-1. 存在しないものを表現したい場合
まず、写真には絶対にできない表現として、「実際には存在しないものをビジュアル的に見せる」ことが可能なのがイラストです。
具体的にあげると、
◎まだ建設前・建設中のマンションやショッピングモール、公園などの完成予想図
◎龍やユニコーン、サンタクロースやハロウィンのおばけなど、実在しない空想上の存在
◎お正月(鏡餅、門松、しめ飾り、干支など)、七夕(天の川、笹、織姫と彦星など)、節句(雛人形、菱餅、兜飾り、菖蒲など)といった複数のものを合わせて醸し出されるイメージ
◎クラウドコンピューティングなど、形のない概念や仕組みのビジュアル化
などは、イラストでなければ表現することができません。
《クラウドコンピューティングのイメージイラスト例》
見る人のイメージを具体化する写真に比べて、相手の想像力を掻き立てることができるのがイラストならではの利点です。
2-2. 親しみやすさ、柔らかさ、かわいさを出したい場合
写真は被写体のリアルな情報を伝えることができますが、リアルすぎる画像が必要ないケースもあります。
例えば、
◎会社やお店で働いている人物を表現したい場合
→実在の人物写真だと、見た人の「好き嫌い」や先入観がイメージを左右してしまう
→イラストなら、タッチや表情で親しみやすさ、優しさ、誠実さなどのイメージを伝えられる
◎介護の様子や病院の様子など、シリアスに捉えられがちな事柄を柔らかく表現したい場合
→介護しているスタッフと老人の写真などは、シリアスに受け取られる可能性もある
→イラスト化すれば、和気あいあいと暖かな雰囲気を醸し出すことができる
◎子ども向け商品やサービスなど、リアルさよりかわいさが訴求する場合
→実際の子どもの写真では、子どもの年齢や性別などイメージが限定されてしまう
→子どもや動物などのイラストを使うことで、イメージを限定せずかわいさや明るさを与えられる
などのケースが考えられます。
「写真だとリアルすぎてしっくりこないな」と感じたら、イラストを使ってみるといいでしょう。
2-3. まんが的な表現をしたい場合
写真はひと目で具体的なイメージを伝えることができますが、静止画であるために「ストーリー」を伝えるのはなかなか難しいものです。
例えば「何かに困っている人がいる→このサービスを利用する→悩み解決」という流れを表現したい場合などは、写真よりも断然イラストが向いているでしょう。
具体的には、
◎人物などに吹き出しをつけてセリフを言わせる
◎2〜数枚のイラストを使ってストーリーを作る
といったまんが的な表現を使ってイラストで表現することができます。
2-4. キャラクターを生かしたい場合
チラシを出す企業や店舗がオリジナルキャラクターを持っている場合は、そのイラストを使うと効果的です。
キャラクターが浸透すれば、ひと目で「あのお店だ」と認識してもらえますし、企業イメージを醸成してブランド化を図ることにもつながります。
また、キャラクターに吹き出しをつけてセリフを言わせることで、企業側が消費者に伝えたいメッセージ、感じてもらいたいことを代弁させることもできて便利です。
2-5. 写真だと不快感を与える場合
チラシではときに「見ると不快・不安になるもの」も表現しなければならない場合があります。
例えば、
◎ケガの傷
◎手術の様子や内臓
◎ゴキブリなどの害虫
◎自動車などでの事故の場面
◎泥棒やオレオレ詐欺など犯罪の様子
などが考えられます。
これらはイラストにすることで、不快感や不安感をマイルドにやわらげて表現することができるのです。
3. 効果的にイラストを使用する3つのポイント
では、実際にチラシにイラストを使用する際には、どのようにすればいいのでしょうか?
イラストが持つ効果をより高めるには、使い方にポイントがあります。
初心者でも簡単に実践できるコツを3つご紹介しましょう。
3-1. 顔は小さめに、それ以外のものは大きめにする
人物や動物など「顔」のあるイラストを使用する場合は、小さめにレイアウトしてください。
というのも、人間は何よりも優先的に「顔っぽいもの」に目がいってしまう習性があるからです。
チラシに顔を大きく載せると、他の情報を差し置いて顔の印象ばかりが強くなってしまい、文字で書かれたことが頭に入りづらくなってしまう恐れがあります。
そういったことを避けるために、顔のイラストは小さめにしましょう。
小さくても十分に印象に残ります。
逆に顔以外のイラスト、例えば植物や静物などは大きく配置して印象づけましょう。
3-2. あまり具体的すぎるものは避ける
あまり具体的すぎるイラストや写実的なイラストは、イメージを限定してしまうので基本的には避けましょう。
例えば「ビジネスマン」のイラストで考えてみます。
写実的なイラストだと、年齢層や表情などがリアルに伝わるため、チラシを見る人は「このイラストのような人向けの広告だろう」と捉えます。
「40代くらいの男性で、管理職っぽいな」「若いバリバリの営業マンという感じだな」と具体的なイメージはできますが、そのイラストに当てはまらない多くの人は「じゃあこのチラシは自分とは関係ないな」と感じてしまうのです。
イラストが具体的に、または写実的になるほどイメージは限定されます。
あえてイメージを限定したい場合はそれでいいのですが、「ビジネスマンなら老若男女に広く見て欲しい」と思うなら、なるべく具体性のないイラスト、例えば以下のようなものを使うのがおすすめです。
【具体的すぎない「ビジネスマン」のイラストの例】
3-3. 吹き出しなども活用する
「2-3. まんが的な表現をしたい場合」でも触れましたが、写真よりもイラストを使用するメリットのひとつが「まんが的な表現ができること」です。
これを積極的に活用していきましょう。
例えば、
◎人物などに吹き出しをつけてセリフでメッセージを代弁させる
◎集中線などの効果を使って動きを表現する
◎2点以上のイラストを組み合わせてストーリーを展開させる
などが考えられます。
以下の具体例を見てください。
写真にはないイラストならではの効果がありますよね。
これらを活用して、よりよいチラシを作りましょう。
【吹き出しでメッセージを代弁させる】
【集中線などの効果で動きを出す】
【ストーリーを展開させる】
まとめ
いかがでしょうか?
チラシにイラストを載せる際にはどうすれば効果的か、イメージできたかと思います。
では最後にもう一度、記事の内容をまとめてみましょう。
◾️写真よりイラストを使用する方が効果的な5つのケースとは、
◎存在しないものを表現したい場合
◎親しみやすさ、柔らかさ、かわいさを出したい場合
◎まんが的な表現をしたい場合
◎キャラクターを生かしたい場合
◎写真だと不快感を与える場合
◾️効果的にイラストを使用する3つのポイントは、
◎顔は小さめに、それ以外のものは大きめにする
◎あまり具体的すぎるものは避ける
◎吹き出しなども活用する
これらを押さえて、あなたがおしゃれで効果的なイラスト入りチラシを作れるよう願っています!