DMでよく見かけるQRコードですが、
「DMのQRコードって効果があるの……?」
「DMのQRコードを使う人は本当にいるんだろうか……?」
と疑問を抱く人もいるのではないでしょうか?
集客のためにDMを利用するとき、QRコードの効果がわからないと、載せていいか迷ってしまう方もいるかもしれません。
結論からいうと、DMのQRコードには以下のようなメリットがたくさんあります。
【DMのQRコードのメリット一例】
- DMの反響率アップ
- Webサイトへの誘導が簡単に行える
- SNSなどへのフォロー登録率アップ
- QRコードの分析で顧客関心度などが分かる
なぜなら、スマートフォンやタブレットの普及により、QRコードは手軽に情報を得られる手段として、広く認知されているからです。事実、DMにまつわる各種調査では、「QRコードからのアクセス率の高さ」が明らかとなっています。
どんなに素晴らしい商品やサービスでも、顧客の目に留まらなければ利用されません。そのため、商品やサービスを顧客に知ってもらうために、アクセス率の高いQRコードを利用しない手はないでしょう。
そこでこの記事では、以下の内容を解説します。
- QRコードをDMに載せると得られる効果
- DMのQRコードを効果的に使うポイント
- 簡単にQRコードが作れるサイト
本記事を読めば、DMにおけるQRコードの重要性が理解でき、賢く使いこなすことが可能です。
「商品の売り上げをアップさせたい!」「新規ユーザーを増やしたい!」とお考えの方は、ぜひご一読ください。
目次
1. ある調査ではDMの反響率は7割強!QRコードの効果とは?
トッパンフォームズ LABOLISが行った「DMに関する調査(2016年度)」によると、DMを受け取った顧客のうち、「7割強の人が何らかの行動を起こしている」という結果が出ました。
DMにおける反響とは「DMを受け取った顧客が何らかの行動を起こすこと」です。
【DMの反響一例】
- 商品を購入する
- サービスを利用する
- キャンペーンに応募する
- 店を訪問する
- Webサイトを訪問する
- 資料請求をする
この調査は、
- 全国在住の20~60代以上の男女1,000名
- 届いたDMを3割程度以上開封する
- メールマガジンに登録している
と、対象が限定的であることから、すべてのDMに対して「7割強」の反響があるとは断定はできません。しかし、DMには一定数以上の反響があることはお分かりいただけるかと思います。
この章では、DMの反響率とQRコードの効果について、データを基に詳しく解説していきます。
1-1. DMの反響はWeb経由が最多!QRコードはWebへ最短アクセス可能
DMの反響にはWebが欠かせません。その理由として、DMを受け取った顧客の半数以上が「インターネットで調べた経験がある」と回答していることが挙げられます。DMを見て興味や関心を持った顧客が「商品を詳しく知りたい」「どのような会社だろうか」と、商品販売サイトや会社のHPやブログにアクセスするのは、自然な流れでしょう。
DMを受け取って顧客が起こした行動の調査結果は次のとおりです。
参考:トッパンフォームズ LABOLIS「DMに関する調査(2016年度)」調べ
この結果から、Web経由の反響が考えられるのは、次の5つです。
- インターネットで調べる
- 商品・サービスの購入・利用
- キャンペーン応募
- 資料請求
- 問い合わせ
顧客を「DMからWebへスムーズに移行させられるか」が、大きなポイントになるでしょう。
DMからWebへの誘導で活躍するのが、QRコードです。QRコードはバーコードを読み取るだけで、瞬時に指定のWebページを表示します。Webへ最短でアクセスすることができるため、顧客の興味や関心を維持しやすいのが特長です。
1-2. 20~30代のQRコードのアクセス率は、60代以上の約2.9倍!
DMからWebサイトへアクセスする際に、若年層はQRコードを最も多く利用します。
トッパンフォームズ LABOLISが行った「DMに関する調査(2017年度)」よると、20~30代のQRコードアクセス率は、60代以上の約2.9倍となることが明らかとなりました。
全体的に見ると、QRコードは女性のアクセス率の高さが目立ちます。このことから、DMの顧客対象が20~30代の若年層、または女性の場合は、DMにQRコードを必ず入れるべきといえるでしょう。
1-3. Webへのアクセス方法はQRコードが一般的に
DMからWebサイトへのアクセス方法は、QRコードが一般的になってきています。これは、トッパンフォームズ LABOLISが行った「DMに関する調査(2017年度)」のデータより判明しました。
QRコードは、前々回、前回調査と比較して利用者が約2倍になる一方で、「検索窓」利用者は半減する結果となりました。DMからWebサイトへ移動する主な方法として、「検索窓」「URL」がありますが、顧客の利便性を考えると、QRコードに軍配が上がります。
■QRコードでアクセスする
カメラでQRコードを読み込むだけで、瞬時に希望のサイトへ移動できる。
スマートフォンやタブレットからの利用しやすい。
■URLを手入力する
入力が面倒、タイプミスが発生しやすい。
■検索サイトで「会社名」や「商品名」を打ち込む
作業自体は簡単だが、文字数によっては、入力が負担になることも。
見たいページに到達するまで、時間がかかることがある。
スマートフォンの普及に伴い、QRコード利用者はさらなる増加が期待できる見込みです。
2. DMにQRコードを入れる3つのメリット
DMのQRコードには、前章でご紹介した「反響率アップ」や「Webサイトへのスムーズな誘導」以外にもメリットがあります。というのも、QRコードの「小さいスペースにたくさんの情報を格納できる」という特性はDMとの相性が非常に良いからです。ここでは、DMにQRコードを入れるメリットを3つご紹介します。
2-1. QRコードを入れることでDMが読みやすくなる
DMはQRコードを入れることで、読みやすくすることができます。私たちはDMに限らず、文字だけがびっしり並んだものに対して、反射的に「読みにくい」「読むのが大変そう」と感じる傾向があるからです。
例えば、
- 説明文のように文字が並び、たくさんの情報が載っているDM
- 適度にスペースやイラストなどがあり、厳選された情報が載っているDM
この場合、パッと手にした時の「読みやすさ」に関しては、後者を選ぶ人が多いでしょう。
DMはスペースの都合上、掲載できる情報に限りがあります。ですから、DMに載せる情報は、「顧客の興味を引く厳選した内容」がベストです。
しかし、それでは「伝えたい情報が載せられない」ということもあるでしょう。
そこでぜひ取り入れたいのが、DMからWebサイトへ誘導する方法です。QRコードを使って顧客の視線をDMからWebサイトへ移動させることで、より多くの情報を提供できるようになります。
QRコードに必要なのは、一円玉程度のわずかなスペースです。そのため、QRコードを活用することで、
- 読みやすいDMになる
- Webサイトへスムーズに誘導できる
- DMをスタイリッシュなデザインにできる
というメリットがあります。このことからも、DMとQRコードの相性の良さがお分かりいただけるでしょう。
2-2. LINEなどのSNSのフォロー登録を獲得しやすい
QRコードをLINEなどのSNS登録に利用すると、フォロー登録者(フォロワー)を獲得しやすいです。
通常、SNSのフォロワーを獲得するには、顧客に「自社のSNSのアカウントを見つけてもらい、登録してもらう」必要があります。わざわざアカウントを検索してまでフォロー登録をする、というのは、よほどのその会社や商品のファンでなければ面倒と感じることでしょう。
しかし、QRコードを利用すると、バーコードを読み取るだけで「SNSフォロー登録画面」が表示可能です。フォロー登録はタップひとつでできますから、商品やキャンペーンに魅力を感じた顧客がフォロワーになる可能性は非常に高いと考えられます。
SNSのフォロー登録率が上がると、次のようなメリットが得られます。
- 商品PRやキャンペーン投稿が顧客の目に留まりやすい
- 商売販促の機会が増える
- 口コミを投稿してもらいやすい
- コメントの交流で信頼感・安心感アップ
SNSはメッセージが拡散されやすい媒体です。
顧客が商品やサービスに対して好意的なレビューを行い、それがとてつもなく広がって「多大な広告・経済効果を生む」というケースも少なくありません。
SNSのフォロー登録を増やすことは、既存客・新規客の双方にアプローチにつながるでしょう。
2-3. QRコードを分析することで、顧客の興味や関心度が分かる
QRコードにアクセス解析を入れると、顧客の興味や関心が分かります。
アクセス解析を入れるといっても、特に難しい作業はありません。QRコードは無料サイトなどで簡単に自作ができます。なかでもオススメなのが、デンソーウェーブが提供するQRコード生成サービスです。
このサイトで作成したQRコードからは、
- 読み取り回数
- ユニークユーザー数
- 読み取り場所
の統計がリアルタイムで確認できます。
また、「Googleアナリティクス」を利用しても、QRコードに無料でアクセス解析を入れられます。
このほか、DM送付後のより詳細な顧客情報を分析する有料サービスもあります。
株式会社サイバーネットが提供する有料サービス・DM+PLUSでは、
- 「誰が」「いつ」アクセスしたのか
- QRコードで読み込んだ情報を、どこまで読んだか
を把握することが可能です。
DM+PLUSは宛名別にすべて違うQRコードを印刷することで、DM送付後の顧客一人ひとりの行動を可視化。無料でできる分析+αの情報が手に入れられるため、その分、顧客に合ったアプローチができます。大手化学メーカーやディーラーが導入して営業促進に活用し、成果を上げているようです。
送付したDMに対する顧客の関心がピンポイントで把握できれば、次のDMの内容や販売促進に大変役立つでしょう。
3. 注意!60代以上の顧客には効果が薄い可能性も
DMの顧客ターゲットが60代以上の場合は、QRコードの効果が薄い可能性があります。なぜなら、QRコードのアクセス率の調査で「60代以上の男女は利用者が少ない」ことが判明しているからです。
QRコードを使わない顧客に対して、QRコードに頼り切ったDMを送ることは、思うような効果が出ないばかりか、「情報が足りない」「分かりにくい」などのマイナスの印象を与える恐れもあります。そのため、高齢者層が顧客ターゲットの場合は、
- QRコードに過度な期待をしない
- QRコード掲載にこだわらない
を心がけましょう。
4. DMのQRコードを使いこなす!効果的に使うポイント
DMにQRコードを入れるなら、より効果的に使いたいと誰もが思うはず。ここでは、調査データを基に「DMにQRコードを入れるべき業種」や「QRコードのアクセス率アップ」のポイントをまとめました。
4-1. DMにQRコードを入れるべき!オススメの業種
DMにQRコードを絶対に入れるべきオススメの業種は、一般社団法人日本ダイレクトメール協会による「DMメディア実態調査2018」のデータから読み取ることができます。
この調査では、DMのQRコードなどからのWebアクセス経験について、次のような結果が出ています。
- 20~30代の男性のアクセス率が高い
- 女性は30代のアクセス率が最多
- 未婚・既婚・子供ありなど世帯状況の影響は少ない
また、一般的にDMは「商品が高単価な業界」が効果を出しやすいとされています。顧客のターゲット層が上記に合致する業種ならば、DMにQRコードを入れるべきです。
【DMにQRコードを入れるべき業種一例】
- 自動車業界(カーディーラー)
- 教育業界(予備校・学習塾・英会話教室など)
- 通信教育業界(資格取得・幼児教育など)
- 保険業界(自動車保険・医療保険など)
- ウェディング業界(結婚式場・ホテル・婚約指輪・新婚旅行など)
QRコードは活用の幅が広いため、ご紹介した業種以外でも簡単に取り入れることができます。その場合には、次の章でご紹介するプレゼントやキャンペーンとからめた方法を用いると効果が出やすいでしょう。
4-2. QRコードとプレゼントやキャンペーンをからめる
QRコードからのアクセス率を高めるには、プレゼントやキャンペーンを活用しましょう。
「割引サービスが受けられる」「プレゼントがもらえるかもしれない」というお得感と、「QRコードから簡単に応募・利用できる」という利便性が、顧客を動かすのです。
【QRコードで活用したいプレゼントやキャンペーン内容例】
- LINEのお友達登録で「LINEスタンプ」プレゼント
- SNSフォロー登録で来店時に割引サービス
- プレゼントがもらえるキャンペーンに応募できる
- SNSフォロー登録で試供品のプレゼント
例えば、DMのQRコードで専用ページにアクセスするとプレゼントの結果が分かったり、割引クーポンが発行できたりする仕組みにすると、多くの顧客はQRコードを読み取るでしょう。
ここで大切なのは、提供する情報が「顧客を満足させるもの」であることです。お得な情報であればあるほど、顧客は提供会社を好意的に受け止め、「利用したい」と思うはずですから。
DMの効果についてはこちらをご覧ください
5.簡単にQRコードが作れるサイト3選
ここまで読んで、「DMにQRコードを載せたい!」「けど、どうやって作るものなの……?」と思った方もいるのではないでしょうか?
そこでここでは、誰でも簡単にオリジナルのQRコードを作成できるサイトを紹介します。
5-1.クルクルManager
出典:クルクルManager
まず始めに紹介するのが、2章「DMにQRコードを入れる3つのメリット」でも触れたデンソーウェーブが提供する「クルクルManager」です。
クルクルManagerで作成したQRコードを使えば、
- ユーザーの読み取り回数
- ユニークユーザー数
- 読み取り場所
が、簡単に確認できます。
そのためDMに載せたQRコードに、どれくらいの効果があったのかを管理することが可能です。
5-2.CMAN
出典:CMAN
次に紹介するのは「CMAN」です。
CMANでは、
- WebサイトのURL
- メールアドレス
- グーグルの地図
など、作りたいQRコードを目的に応じて手軽に作成できます。
「シンプルな操作で簡単にQRコードを作りたい!」という方は、CMANを利用してみてください。
利用料金:無料
会員登録:なし
運営会社:株式会社シーマン
公式サイト:https://www.cman.jp/QRcode/
5-3.見えるダイレクトメール DM+PLUS
こちらも2章「DMにQRコードを入れる3つのメリット」で紹介しましたが、「見えるダイレクトメール DM+PLUS」もおすすめQRコード作成サービスです。
見えるダイレクトメール DM+PLUSを利用すれば、DMの宛名別に載せるQRコードを変更できます。有料のサービスですが、DMの成果を最大限に高めたい方におすすめですよ。
6. DMにQRコードを載せるときの注意点
QRコードを作成してDMに載せるなら、以下の点に注意が必要です。
- QRコードの画像の解像度は300〜350dpiにする
- 20×20mmの大きさにする
解像度が低く小さすぎるQRコードは、せっかくDMに載せてもユーザーが読み取れない可能性があります。QRコードの効果を高めるためにも、DMを印刷する前にチェックしておきましょう。
効果的なDMハガキの作り方についてはこちらをご覧ください
まとめ
QRコードはDMの反響率に効果的です。スペースに限りのあるDMでは、顧客にたくさんの情報を与えることはできません。キャンペーンやお得な情報をからめて多くの人にQRコードを読み込んでもらうことで、さらなる顧客の開拓や獲得が実現できるでしょう。
DMのQRコードでできることはたくさんあります。
- 自社のWebへ誘導し、認知度アップ
- 自社のWebサイトの商品ページへ誘導し、周知・販売促進
- NSのフォロワー登録画面へ誘導し、新規フォロワー獲得
- キャンペーン画面へ誘導し、新規顧客や見込み客を獲得
スマートフォンやタブレットの普及により、QRコードを使うことに抵抗がない人が増えています。顧客のターゲットが「QRコードを利用しない層」以外なら、DMにQRコードは絶対に載せておくべきです。
QRコードは活用の幅が広いため、どんな業種でも簡単に取り入れることができます。「これまでDMにQRコードを載せていない」という人は、ぜひ利用するといいでしょう。