「サロン用のDMを作って、お客さんをたくさん増やしたいけれど、どんなデザインが効果あるんだろう?」
「集客に成功している店舗では、実際どんなDMを作っているのか具体例を知りたい!」
いま記事をご覧のあなたは、そんな悩みをお持ちではないでしょうか?
一言でサロンといっても、ネイルサロン、ヘアサロン、日焼けサロンにビューティサロン、はたまたペットサロンまで、サロンと名の付くものは街中にあふれています。
そんななかでも、集客に成功しているサロンには、あるひとつの共通点があります。
それは、集客のためのDM作りに力を入れている点です。つまり、効果的なサロンDM作りの原点とは、こうした成功店舗の実例を徹底研究することが、もっとも効率の良い方法だといえます。
そこで今回この記事では、同業他社が実際にどのようなDM作りをしているのか、その実例を、割引キャンペーン、お誕生日、サンキューレターなどのシーン別に13種、さらにサロン向きの特徴を押さえている15選ピックアップしました。どれも実践ですぐに取り入れることができそうな、優秀デザインばかりです。
さらに、その実例を参考にした上で、ご自分でDM作成をする際に注意しておきたい
- サロンDMを作るうえで押さえておきたい4つのコツ
についても触れています。あわせて、DMを作成する際に便利な
- 自分で作るなら活用したいおすすめ無料ソフト&テンプレート3選
- サロンDM作りを得意とする専門会社3社
もご紹介しています。
ご自分で一からDM作りに挑戦してみたいという方、1人では心配なので、ある程度フォーマットに頼りたいという方、さらに、プロの手を借りてDMを作ってみたいという方まで、どなたにもあてはまる内容を盛り込みました。
この記事が、素敵なサロンDMを作る一助となれればうれしいです。
目次
1.サロンDM定番送付シーン別おすすめデザイン事例13選
DMは、割引を案内することで直近の来店を促す、来店後にお礼のメッセージを送ることで満足度を高めて次回の来店意欲を高める、誕生日やイベント時に挨拶を送ることでサロンへの親近感を高める、など、送付シーンによって目的が異なります。
そのため、デザイン作成する際にも、そのシーンごとの目的を達成できるように意識する必要があります。
この章では、サロンがDMを送付する定番シーンを7パターンに分類し、デザイン作成時に重要な点と、そのデザイン例をご紹介します。
1-1. 割引案内・キャンペーンDM
割引案内・キャンペーンDMのデザインで重要なことは、どのようにお得なのかが一目でわかるように、割引後の金額や割引率を、フォントの大きさや色(赤字)で強調することです。受け取ったお客様に、「そんなにお得なら行ってみようかな」と思ってもらえるようにしましょう。
<割引案内・キャンペーンDM デザイン例>
1-2. 来店お礼・サンキューDM
来店お礼・サンキューDMで重要な点は、しっかりとお礼の気持ちを伝えるという点です。人間は、自分のために手間をかけてくれた、と感じると嬉しく思うものですので、手書きでお礼メッセージを書くことを想定したデザインがよく使用されます。時間の関係で手書きができない場合は、手書き風フォントであらかじめ印字しておくのも良いでしょう。
<来店お礼・サンキューDM デザイン例>
1-3. 誕生日・バースデーDM
誕生日・バースデーDMで重要な点は、あなたの誕生日という特別なタイミングだから送っている、ということをわかりやすく伝えることです。そのため、誕生日をイメージしやすいバースデーケーキを大きく見せたり、誰もが必ず確認する宛先欄のすぐ下に誕生日メッセージを入れることが効果的です。
<誕生日・バースデーDM デザイン例>
1-4. 周年・アニバーサリーDM
周年・アニバーサリーDMを送付するときは、来店を促すために何らかの割引やプレゼントキャンペーンを実施することが多いです。そのため、キャンペーンDM同様、どのようにお得なのかが一目でわかるように、割引後の金額や割引率を、フォントの大きさや色(赤字)で強調することが大切です。
<周年・アニバーサリーDM デザイン例>
1-5. 休眠顧客向けDM
休眠顧客向けDMでは、押しつけがましくならないように「その後いかがですか?気にかけています」というメッセージを伝えることが大切です。また、可能であれば手書きのメッセージも添えると効果的ですので、余白を設けたデザインが人気です。
<休眠顧客向けDM デザイン例>
1-6. 季節イベント(クリスマス、年賀状、暑中お見舞い等)DM
季節イベント(クリスマス、年賀状、暑中お見舞い等)DMでは、季節感やそのイベントらしさを演出し、お客様の印象に残すことが大切です。割引キャンペーンは必ずしも行いませんが、より来店を促すために割引を設ける場合は、どのようにお得なのか一目でわかるようにしましょう。
<季節イベントDM デザイン例>
2. サロンDMに必須の3つの要素を盛り込んだ優秀デザイン15選
サロンDMデザインにおける、シーン別のポイントはお分かりいただけたかと思いますが、お客様の元には、毎日様々なDMが投函されます。そのなかで確実に手に取ってもらえるためには、一目見ただけで「最後まで読んでみたい!」と思わせる魅力的なデザインが欠かせません。
更にサロンDMの場合は、顧客や業態の特性から、下記3つの要素を盛り込むことが大切です。
①高い好感度を与えられること
②主要顧客である女性に受け入れられやすいこと
③施術後のイメージがわきやすいこと
そのため
この章では、サロンDMデザインを作成する際に考慮すべき3つの要素について、実際のデザイン事例15案とともに解説します。
- 好感度が高い!アースカラーをあしらったデザイン例
- 女性受け抜群!人気のフラワーをあしらったデザイン例
- サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例
どの要素も、魅力的なサロンDMを作るには大切なものです。さっそくひとつずつご紹介していきましょう。
2-1. 好感度が高い!アースカラーをあしらったデザイン例
サロンDMの主な購読層は、女性です。女性消費者は、商品全体の雰囲気や生活の中での使用イメージを特に意識し、商品機能やスペックなどに目が向く男性とは大きく異なると言われています。
そのため、手元に届けるDMも、商品そのもののPRではなく、そこから感じ取れる雰囲気を大切にする必要があります。特に、自然素材にこだわった、体に優しそうなイメージには好感を持つ傾向にあります。
そのため、葉や木などの自然をイメージさせる、緑やブラウン、ベージュ系をあしらったアースカラーのデザインがおすすめです。
開店5周年をお知らせするサロンDMです。背景色に淡いベージュを施したことで、温かみのあるサロンの雰囲気がよく出ています。一見のっぺりしがちな淡色でも、5周年のアイコンや店舗名に緑を取り入れたことで、上品な印象に仕上がりました。
【好感度が高いアースカラーをあしらったデザイン例②】
木目調の色を基調にしたこちらのDMは、親しみのあるサロンの様子がよく表現されています。左右に緑を少し入れることで、全体的にセンスよくまとまりました。そんななかでも、ただ落ち着いているだけでなく、月のイラストや下部の街並みのイラストが、どこかチャーミングな雰囲気を醸し出しており、来店が楽しみになるような印象を与えてくれます。
【好感度が高いアースカラーをあしらったデザイン例③】
こちらのサロンDMは、黒と緑を基調にしたデザインに仕上げています。サロンDMで黒を使用すると、高級感が出てきますが、一方で不透明な重苦しさを感じてしまうケースもあります。
しかし、こちらのデザインは、リラックスした女性の施術写真と、ところどころにあしらわれた緑のイラストや文字色で、その重苦しさを払拭することに成功しました。秘密の会員制サロンのようなリッチ感とともに、心底くつろげる空間であることを表現できている成功例であるといえるでしょう。
【アースカラーをあしらったデザイン例④】
こちらもベースカラーとして、穏やかなベージュを採用しています。この背景色により、中央に配置された、女性の亜麻色の髪色がきれいに引き立てられており、つい目が留まってしまいます。
そんななかでも、キャッチーなアイコンに淡い緑色を使用したり、写真の中でさりげなく赤などの差し色を使用しながら、全体的なのっぺり感を見事にセンス良い一枚に変えています。アースカラーならではの癒し×穏やかさがあふれた、ほっこりできるDMとなりました。
【アースカラーをあしらったデザイン例➄】
他のDMとは一線を画した、版画のような美しいサロンDMをご紹介しましょう。アースカラーの代表格、グリーン系で仕上げられたこの一枚は、美しいグラデーションがポイントです。淡い色合いのなかにも、濃淡豊かなカラーが交じり合い、思わず目を引きます。
ヨガサロンやビューティサロンなど、身体についての告知に使用することで、自然のなかでのリラックス体験ができるような期待感を高めてくれます。
2-2. 女性受け抜群!人気のフラワーをあしらったデザイン例
サロンの主要顧客である女性が好むものとして花が挙げられます。鮮やかで生き生きとした赤や黄色の花、しっとりした色合いでまとめられたオレンジや淡いピンクの花、涼しさをほうふつとさせる青紫の花など、センスよくちりばめられた花のデザインは、見るだけで癒され、気分も盛り上がります。
サロンのイメージを明るく印象付けるうえでも、花のモチーフは大いに役立ちます。ぜひDMのデザインとして取り入れてみましょう。
【女性受け抜群!人気のフラワーをあしらったDM例①】
新年の挨拶言葉を中心に据え、綺麗に仕上がったネイルの写真を配したサロンDMです。こちらをよく見ると、上下にパステルカラーの花模様が散りばめられています。ネイルや新年の挨拶が、きらきらと強い色彩を放つのとは逆に、むしろ淡い花模様を組み合わせたことで伝えたいメッセージが際立って見えます。
しかも、ほっこりした花のイラストが緊張感をほぐし、このサロンに行けばゆったり過ごせそうだという印象を読み手に与えてくれています。
【女性に受ける!人気のフラワーをあしらったデザイン例②】
朱色の花が真ん中にあしらわれたデザインです。背景色をぼかし、セピア色にまとめたことで、花の鮮やかさをほどよく押さえ、どことなく懐かしい感じのする情緒たっぷりの1枚に仕上げています。
そんななかでも、丁寧にまとめられたブーケの色とたたずまいが、ワクワク感を与えてくれます。思わず部屋に飾っておきたくなるような、センス良いDMだといえるでしょう。
【女性に受ける!人気のフラワーをあしらったデザイン例③】
青磁色の背景に控えめに置かれた、藤色、牡丹色、菖蒲色……。一見洋風に見えるデザインですが、よく見ると趣のある和の色彩が使われていることに気が付きます。
同じ花でも、このように落ち着きのある色で表現することで、DMに書かれた内容が目に入りやすくなるのがおわかりでしょう。
さらに、同じようなデザインDMばかりが目につくなか、このような特殊な色と花の組み合わせを試みることで、このサロンは他店舗に比べてオリジナリティが高い印象を受けます。
どこでも受けられるようなサービスを提供するのではなく、このサロンでしか体験できないメニューがありそうな予感までしてきます。読み手の空想をどこまでも伸ばしてくれる不思議な魅力、これもサロンDMのデザインが持つ力です。
【女性に受ける!人気のフラワーをあしらったデザイン例④】
花を誌面いっぱいに散りばめた、王道のDMデザインになります。お客様への感謝の気持ちを込めた割引案内のDMとなっていますが、その温かい気持ちが鮮やかな花によって見事に表現されています。
このDMを受け取った読み手も、気持ちが明るくなることでしょう。伝えたい内容もわかりやすい上に、見た目にも楽しいデザインとなっており、ぜひお手本にしたい事例です。
【女性に受ける!人気のフラワーをあしらったデザイン例➄】
緑の中にポツンと咲く一輪の赤い花。なにか大切なことを打ち明けてくるかのようで、思わず引き込まれてしまいますね。
これまでご紹介した花を使ったデザインとは一風異なり、たくさんの花を詰め込んで鮮やかさを表現するのではなく、一点だけ際立った色を乗せています。このサロンは、一体どんなメニューを用意しているんだろうと、読み手の気持ちを上手につかんでいる事例です。
2-3. サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真
サロンDMのデザインでもう一つ重要なのは、サロンに行った自分の姿を想像できるようにしておくことです。
「来店したらこんなに綺麗になれますよ」「すっきりリラックスできますよ」といったような、わかりやすいメッセージとして、施術写真や施術後のイメージ写真などを取れ入れるのも効果的です。
【サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例①】
よく見かける、サロンDMのデザインではないでしょうか。エステティシャンの巧みなハンドマッサージに、うっとり目をつぶる女性。他にも、背中をマッサージしている写真なども合わせて見ることで、まるで自分が施術を受け、リラックスできたかのような気持ちになれます。
【サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例②】
こちらのネイルサロンのDMは、施術後のネイル写真を掲載しています。このDMを受け取った読み手は、ふと自分の手と見比べてみるかもしれません。
このぐらいの値段で、これだけきれいに整えてくれるのなら行ってみようかと、自分のケースと照らし合わせて想像することで、来店欲求も高まります。
【サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例③】
こちらのDMでは、お肌がつやつやの美しい女性モデルに目が留まります。サロン自体の実力がそこに集約されているようで、モデルのようにきれいになりたいという読み手の欲望を掻き立ててくれるデザインとなっています。
【サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例④】
プロポーションを整えるサロンでは、このような体の部位写真を載せてみましょう。スリムなモデルのウエストは、同性である女性でもじっと見とれてしまうほど憧れます。
最近運動してないな、おなかがぽっこりしてきたななどと、自分の現状を振り返るきっかけを与えてくれ、サロンに通ってみたいという気持ちを掻き立ててくれます。
【サロンに行った自分をイメージしやすい!視覚に訴える施術写真を使用したデザイン例➄】
こちらは、最初にご紹介したアースカラーと施術写真が見事にマッチングしたDMとなります。やはりグリーン系のカラーは、ヒーリング効果が高いことがわかります。
同じような施術写真でも、モデルの表情がひと際リラックスしているかのように感じます。また、サロン自体もナチュラルで安心な薬剤を使用しているかのような印象があり、ぜひ一度は足を運んでみたくなります。
3. サロンDMを作るうえで押さえておきたい4つのコツ
前章でご紹介した、参考にしたいサロンDM15例には、魅力的なデザインに仕上げるための4つの共通ポイントがあります。このポイントは、サロンDMを通じて集客力を上げる上でも決して欠かせない要素となります。さっそく押さえておきましょう。
3-1. 他店との区別化を図り、サロン独自の良さが伝わるデザインにする
サロンDMでもっとも重要なポイントの一つは、その店舗だけが持つ長所を上手にアピールすることです。そのため、サロンDMを作成する前に、どのような点を強調するのか、DMのコンセプトをきちんと決めることをおすすめします。
これだけ多くのサロンが存在すると、消費者にとっては、どれも似たり寄ったりのものに思えて、どの店舗を選べばいいのかわからなくなってしまいます。
しかし、他店と一線を画すものが一つでもあれば、消費者は好んでその店舗へ足を運ぶようになります。
例えば、他店と異なるものとして
- 高い技術力
- 得意とする施術分野がある
- 魅力的な価格設定
- 店舗のブランド力(親しみやすい店舗なのか、高級な店舗なのか)
などが挙げられます。それぞれどのようなデザインを施せばいいのか、項目ごとに見てみましょう。
高い技術力や得意とする施術分野を強調したい場合
2章の「2-3.視覚に訴える!来店欲求を高める施術写真」でもご紹介しましたが、実際の施術写真やモデル写真などを活用すると、効果的です。
来店を迷っている消費者に対し、施術を受けたときのリラックス感や、施術後の変化を写真で表現することで、消費者の来店したい気持ちを大きく高めることができます。
魅力的な価格設定を強調したい場合
一方、魅力的な価格設定を全面に押し出したい場合は、サロンDMの色選びを賢く行う必要があります。ある実験によると、赤いボタンと緑のボタンを用意しクリック率を確認したところ、赤いボタンを押したユーザーがより多くいたとの結果が出ました。
(参考:The Psychology of color in marketing and branding)
こうした結果を見ると、赤色は緑色に比べて、人に行動を促す影響があることがわかります。
このような観点から、身の回りにあふれるさまざまなチラシや値段プレートを見てみると、確かに赤色がもっとも多く使用されています。そのためサロンDMでも、価格設定に自信がある店舗の場合は、人の購買欲をそそる赤色を使用することをおすすめします。
店舗独自のブランドイメージを強調したい場合
店舗独自のブランドイメージを印象付けたい場合もまた、サロンDMの色選びを注意深くする必要があります。
前述したように、色は人間の心理に大きな影響をもたらします。一般的には、以下のような心理的影響が指摘されています。
色 |
人の心理に与える影響 |
赤 |
活発・エネルギッシュ・興奮・怒り・攻撃・危険・警戒 |
オレンジ |
温かい・家庭的・柔らかい |
黄色 |
明るい・無邪気・子供・軽快・幸せ・危険 |
緑 |
自然・穏やか・平和・癒し・おとなしい |
青 |
さわやか・鎮静・信頼・誠実・知的・冷静・冷たい |
紫 |
高貴・優雅・神秘・ミステリアス・不安・病気 |
ピンク |
女性らしさ・恋愛・幸せ・若々しい |
白 |
清潔・明るい・潔白・善・無機質・冷たい |
黒 |
高級・重厚・悪 |
上記の例を参考にすると、高級な店舗イメージを植え付けたいのであれば、豪華さや高貴さを感じさせるゴールドや黒、紫などの色を、反対に、親しみやすい店舗の印象をつけたいのであれば、明るさや穏やかさを表現する黄色系や緑系、温かみや幸福感を感じるオレンジやピンクなどを使用するといいでしょう。
クールな印象をつけたいのであれば、青や白などもおすすめです。
店舗によっては、店舗ロゴをお持ちの方もいらっしゃいます。その際は、そのロゴの色を基調にしたサロンDMを作成することで、統一感のある店舗イメージを表現することが可能です。
【温かみのあるオレンジを使用したデザイン例】
中央寄りに配置されたオレンジ色の花が、見る側の気持ちを明るく照らしてくれるような写真です。オレンジや黄色などの明るい色は、心を温かくし元気を与えてくれる効果があります。
【幸福感のあるピンクを使用したデザイン例】
淡い桜色が美しいDMです。女性が好むような柔らかさとかわいらしさを、兼ね備えたピンク色は、幸福感を与えてくれます。このサロンに行けば、うれしいことが待ち受けているかのような印象づけにも、効果的です。
3-2. DMのメイン内容を一目でわかるようにする
次に大切なことは、伝えたいメッセージがすぐに理解できるよう工夫することです。
いくら綺麗な色を使用して、センスの良いDMを作れたとしても、結局何が言いたいのかわからないものだとしたら、読者はイライラしてしまいます。そのため、一番伝えたい重要な事柄は、目立つ位置にきちんと置きましょう。
位置だけでなく、文字サイズ、フォント、色に工夫すると、さらに伝えたい情報を際立たせることができます。
【メイン内容を一目でわかるようにデザインした例】
こちらのDMは、「20%OFF」の情報を中央に大きくデザインすることで、伝えたいことをはっきりと意思表示することに成功しています。一目見ただけで、このDMの持つ情報が理解でき、読み手も瞬時に自分にとって必要なDMかどうかを判断しやすくなっています。
3-3. 消費者アクションにつながる仕掛けを作る
素敵なサロンDMを読んで、消費者がぜひ行ってみたい!と思ったとき、すぐにアクションを起こせるような仕掛けを作ることはとても重要です。
連絡先や地図、QRコード、営業時間や定休日など、必要不可欠な情報が欠けていては、消費者の興味はすぐに別のところへ移ってしまうからです。
ここでは、具体的なアクションを起こしやすい「店舗地図」と「QRコード」について解説しましょう。後ほど、DMデザインについて触れますが、業界問わず、DMデザイン全体の重要なコツとして「視線の流れに合わせてZ型またはN型にレイアウトする」という方法があります。
本来、人間は物を見るとき、左→右へ、上→下へ目線を動かす習性があります。サロンDMをデザインする場合も、この習性を利用して、横書きならアルファベットの「Z」を描くように左上→右下にかけて、伝えたい内容を配置しましょう。
一方、縦書きの場合は、右上から左下に向かってアルファベットの「N」をなぞるようにデザインすることがポイントです。
このZ型とN型を意識してデザインすることで、読み手はストレスを感じることなく、自然と目で文字を追いやすくなります。その結果、DMに書かれた内容が頭にすっきり入るため、DMの訴求力も高まります。
このルールをうまく利用して、地図店舗やQRコードを取り入れる場合は、宛名ハガキの右下(Z型の終わりの部分)部分に情報を記載するようにしましょう。
それでは、実際の例をひとつずつご紹介していきます。
店舗地図を記載する
お客様に送るDMには、できるだけ店舗地図を掲載しましょう。地元で展開しているサロンが多いなか、店舗地図はお客様の来店したい気持ちを後押しする、重要なアイテムとなります。
自宅から近いのか遠いのか、気軽に施術を受けてその後お出かけできるのか、駅が近いのかなど、地図はさまざまな情報をもたらします。このような位置情報は、施術前後の行動範囲をイメージしやすく、お客様にとってもプラス要素となります。
【店舗地図のデザイン例】
こちらの例のように、店舗地図は主に、宛名面の右端に入れるケースが多いです。これは「Z型」で視線を流したときに、一番最後に来る部分です。もっとも目につきやすい箇所の一つであると言えるでしょう。
QRコードを入れる
最近のDMには、QRコードを入れる店舗も増えてきています。携帯でサイト情報を瞬時に読み取れるQRコードは、店舗サービスやクーポン、店舗情報など詳細な情報をお客様にお伝えするのに最適です。
DM作成の際、QRコードを取り入れることで集客力を上げるのに、大きな役割を果たしてくれるでしょう。
【QRコードのデザイン例】
こちらも前述したように、「Z型」の流れで視線を写していくと、一番最後の右下にQRコードがくるようになっています。やはり大切な情報をここに置くことで、より意識してもらえるよう工夫されています。
3-4. 全業種のDM共通|押さえておきたいDMデザイン10のコツ
上記以外にも、すべての業界で共通するDMデザインのコツが10点あります。どれもすぐに応用できるものばかりですので、押さえておきましょう。
DMデザイン10のコツ 1)同業他社のDMを参考にする →同じような商材を扱う他社のDMは、とても参考になります。どのようなレイアウトで商品をアピールしているのかを研究し、良い点を積極的に取り入れてみましょう。 2)視線の流れに合わせてZ型またはN型にレイアウトする →人は文字を読むとき、横書きの場合は左から右へ(Z型)、縦書きの場合は上から下へ(N型)と目線を流す性質があります。これを利用して、大切な情報をどのような順番で出していくのか工夫してみましょう。 3)キャッチコピーは紙面の約3分の1のスペースをとる →もっとも伝えたい内容は、紙面の3分の1ほどのスペースをたっぷりとって、大きく告知しましょう。他とのメリハリをつけることで、消費者の記憶に残りやすくなります。 4)メインになる写真を大きくする →化粧品などの商品写真は、消費者の目に留まりやすくするために大きく載せましょう。少しでも多くの情報を載せたいからと、細かい写真を何枚も出してしまうと、結局何をアピールしたいDMだったのか、記憶に残らないことが多くなります。 5)イメージに合ったフォントを使う →ゴシック体は男性的・力強く安定感がある、明朝体は女性的・繊細・知的など、文字のフォントはそれぞれ異なる雰囲気を持ちます。そのため、DM作成の場合も伝えたい商品のターゲットやコンセプトに合わせたフォントを使用しましょう。 6)訴求したいことを一番目立つ場所に書く →DMのなかで一番伝えたいメッセージは、紙面の目立つ場所に配置しましょう。このDMが何のために送られてきたのかが一目瞭然でないと、読者は早々に興味を失い、DMに目を向けてくれなくなります。 7)文字を詰め込みすぎない →長い文章や商品説明など大量の文字を、紙面に詰め込まないようにします。読者が疲弊しないよう、メリハリのある短い文章で表現できるよう工夫しましょう。 8)アイキャッチとなるデザイン要素を取り入れる →人目を惹くようなデザインやアイコンを使用しましょう。読者に商品を深く印象付けるのに、効果的な働きをします。 9)季節に合った色使いをする →色が人に与える影響は大きいです。特に季節に合わせたDMは、読み手の興味と期待感を刺激してくれ、開封率が高まります。 10)テンプレートを利用する →ゼロからデザインするのが苦手な方は、無料(一部有料もあり)テンプレートを使用して、簡単に化粧品DMのデザインを作成することができます。 くわしくは、次章「4. 自分で作るなら活用したいおすすめ無料ソフト&テンプレート3選」でご紹介していますので、ご覧ください。 |
詳しくは、別記事「初心者でも簡単にセンスよいDMが作れる!DMデザイン10のコツ」で解説しています。上記のコツ10点以外にも、商品やサービスに合わせた効果的なデザイン方法についてご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。
DMデザインの作り方について詳しく知りたい方におすすめ
以下の記事では、上記のコツ10点以外にも、商品やサービスに合わせた効果的なデザイン方法についてご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。
4. 自分で作るなら活用したいおすすめ無料ソフト&テンプレート3選
サロンDMのお手本にしたいデザイン例と、大切なコツについて見てきましたが、いざパソコンを前にDM作りを始めようと思っても、白紙の状態から立ち上げるのは苦手だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの章では、あらかじめ用意された素材を利用して作れるおすすめのデザインソフト2点と、テンプレートソフト1点についてご紹介していきます。いずれも無料で使用できるツールですので、気軽に試してみましょう。
4-1.サロンにぴったりのおしゃれ素材満載!「Canva」
Canvaはサロン用DM作りには欠かせない、おしゃれな素材がそろっている無料のデザイン作成サイトです。オーストラリア発祥のこのサイトは、素材点数も多く、無料テンプレートにいたっては5万点以上!初心者であっても、プロ並みのレベルを持ったDMを作ることが可能です。
中身を見ると、ポスター・ロゴ・フライヤー・プレゼンテーション・カード・名刺など、豊富なテンプレートをカテゴリー別に分類してくれています。
さらに、雰囲気や用途などによって、さらに細分化されたテンプレートを保有しているため、サロン業界の様々な内容に即したデザインが作れます。備え付けの写真素材も使用できますが、無料と有料とに分かれます。写真使用の際は、注意して写真選定を行いましょう。
【ここがおすすめ】
①テンプレート5万点以上など、素材が豊富
②写真素材も使用することができる(無料・有料あり)
③テンプレートや素材のセンスが、とにかくおしゃれ
【公式サイト】
https://www.canva.com/
5-2.まるでプロの仕上がり!「PIXTA 無料チラシデザインテンプレート」
写真やイラスト素材などを販売するPIXTAでは、無料で使用できるチラシテンプレートのサービスを備えています。950点以上もの無料テンプレートのうち、サロン関係のテンプレートは、エステサロン向け44種類、ネイルサロン向け26種類、マツエクサロン向け23種類、そしてヘアサロン向け35種類のテンプレートをそろえているので、サロンのあらゆるシーンに対応可能なDM作りができます。
「チラシ」とうたっていますが、チラシ・ポスター・DMなどサイズを指定することで、DM用の原稿も作成可能です。
専用ソフトをダウンロードする必要はなく、パワーポイント上で作成可能なので、新しい操作を覚えるわずらわしさもありません。
作成工程はたったの3ステップです。
①気に入ったチラシテンプレートをダウンロードする
②写真が必要なテンプレートであれば写真を購入し(有料)、テキストを編集する
③ご自宅のプリンターで印刷
ご自分で気に入ったデザインを盛り込めるので、ご自分の店舗に合わせたDM作りに最適です。
【ここがおすすめ】
①テンプレート950点以上などの無料チラシデザインテンプレートが使用できる
②写真やテンプレート素材がハイクオリティで満足感が高い
③パワーポイントを使って作成するので手軽で簡単に扱える
【公式サイト】
https://pixta.jp/templates
5-3.シンプル&高品質なデザインを実現!「Picky-Pics」
Picky-Pics(ピッキーピックス)は、DMのレイアウトからお好みで作成できる無料ソフトになります。ポスター、ハガキ、名刺など幅広いデザインに対応しており、簡単な操作で自分好みのDMが作れます。
備え付けの写真(有料・無料あり)以外にも、お手持ちの写真を取り入れることができるので、ご自分のサロンに合ったオリジナリティあふれるDMが完成します。
【ここがおすすめ】
①作成工程が左バーに常時表示されているので、迷わず作業を進められる
②フォントの種類が絞られているので、悩むことなくシンプルに手早く作れる
③写真やイラストのクオリティが高く、プロ並みの高品質な作品が作れる
【公式サイト】
https://picky-pics.com/
テンプレートについてより詳しく知りたい方は、別記事「おしゃれで効果的なダイレクトメールが作れるテンプレートサイト10選」も併せてご覧ください。
上記でご紹介したテンプレート以外にも、効果的なDM作りができるおすすめのテンプレートサイトをご覧いただけます。
DMを自分で作れるテンプレートやアプリについて詳しく知りたい方におすすめ
5. プロに頼むなら!サロンDM制作のおすすめ専門会社
前章で、無料ソフトやテンプレートを使用してのDM作りについてご紹介しましたが、よりサロン向けの専門的なDM作りを望まれる方もいらっしゃることでしょう。そこでこの章では、サロン向けのDM作りに特化した専門サービスを展開する会社を3社ピックアップしました。
どのサイトも、デザインサンプルが豊富に掲載されています。ぜひじっくりご覧になって、ご自身にもっとも最適なサービスを見つけてみてください。
5-1.株式会社 帆風【サロンプリント】
サロンを運営する際に必要な、あらゆるアイテムをデザイン・編集・印刷発注できるサロン専門の会社です。DMだけでなく屋外ポスターやノベルティグッズなど、さまざまなアイテム制作に対応しています。
DMデザインひとつ見ても、お誕生日・サンキュー・クリスマスなど、一年を通じて集客に役立ちそうな季節ごとのデザインも用意されているため、考えるのが苦手な方でもさくさくと対応できます。
お好きなデザインを選び、文字編集やイラスト挿入などお好みの編集作業を加えたら、あとは部数と納期を選んで印刷を発注するだけ。とても簡単な工程で、あっという間にご自分だけのサロンDMが出来上がります。
【ここがおすすめ】
①サロンにぴったりのテンプレートや素材があらかじめ用意されている
②人気の高いテンプレート順に並んでいるので、選びやすい
③印刷までお願いできるので、DM作りに余計な時間を取られない
④一か所目まで配送料無料
【公式サイト】
https://salonprint.jp/
5-2.RAYER
美容室・ネイルサロン・エステサロンにターゲットを絞った、DMデザインのサイトです。サイト上に挙がっているデザインを一目見てわかるように、とにかく色づかいやデザインがおしゃれで、見るものを飽きさせません。
「こんなDMが届いたら、わくわくするだろうな….」と思えるデザインばかりで、つい迷ってしまうことも。
こちらのサイトは、ウェブ上ですべてのデザイン編集を済ませるのではなく、まずはお気に入りのデザインを選ぶところから始まります。
工程としては
①サイト上でお気に入りのデザインを選ぶ
②原稿記入依頼のメールが届く
③記入して返信する
④完成原稿が送られてくるので確認する
といった流れになります。
また、サロンDMにとって気にしておきたいDMの紙質にも配慮があるのが、うれしいところです。ペーパーサンプルを無料で届けてくれるので、発注前にぜひ利用しましょう。
【ここがおすすめ】
①デザインがとてもおしゃれで明るい
②ペーパーサンプルを送付してくれる
③お客様の要望に従って、デザイナーが丁寧に対応してくれる
④印刷までお願いできるので、DM作りに余計な時間を取られない
【公式サイト】
https://www.rayer.jp/
5-3.Butterfly
こちらもサロンに向けたデザインを得意とする会社です。あらかじめ用意されているテンプレートは、写真を多く使用し、メリハリの効いたデザインが多いのが特徴です。
こちらのサイトも、ウェブ上ですべてのデザイン編集を済ませるのではなく、テキスト原稿を後送し完成原稿を確認することで、作業を進めていくやり方になります。
サロンでよく使われる印刷物(金券・名刺・チラシ・カード・リーフレットなど)の無料サンプルがもらえるので、ぜひ利用してみてください。
【ここがおすすめ】
①全国配送料無料
②再印刷のお客様には10%Offの割引あり
③サロンで使われる印刷物の見本セットを無料で送付してくれる
④印刷までお願いできるので、DM作りに余計な時間を取られない
➄QRコードを無料で作成してくれる
【公式サイト】
http://butter-flyer.com/
まとめ
集客力が上がるサロン用DMの優れたデザインについて一通りご紹介しました。
冒頭でも述べたように、読み手の印象に残るようなDM作りを目指すには、他店舗のデザインをよく研究し、良い点を見つけたら迷わず取り込んでいくことがポイントとなります。
ここでもう一度おさらいしてみると、サロンDMを作るにあたり注目したいコツは、
- 他店との区別化を図り、サロン独自の良さが伝わるデザインにする
- DMのメイン内容を一目でわかるようにする
- 消費者アクションにつながる仕掛けを作る
- 全業種に共通の、DMづくりのコツ10を押さえる
となります。上記コツを踏まえたうえで、今回取り上げた15選の事例を改めて見ていただくと、より効果的なDM作りができることと思います。
本記事が、あなたのサロンDM作りに少しでもお役に立てたなら幸いです。