開封率が高いダイレクトメール封筒とは?材質・サイズ・仕掛けを解説

開封率をアップするダイレクトメール封筒(DM封筒)の作り方

封筒でダイレクトメール(DM)が届いたとき、見ただけでなんだかワクワクして開けてしまうDMもあれば、開けずに捨ててしまうDMもありますよね。その違いは一体どこにあるのでしょうか?

開封率の高いダイレクトメールの封筒には3つの特徴があります。

  • 材質は、紙封筒よりも透明ビニール封筒が良い!(ただし、例外あり)
  • 封筒のサイズは、角形2号か長形3号がおすすめ!
  • イラストとキャッチコピーで、開封率が格段にアップする!

この記事では、封筒のダイレクトメールを開けてもらう(=開封率を上げる)ための方法について、詳しく解説していきます。

さらに、封筒の種類ごとの特徴、封筒を開けたい気持ちにさせる4つの方法、ダイレクトメール発送までの流れについても解説します。

せっかくお金をかけてダイレクトメールを送るのだから、効果を最大化できる工夫を凝らしましょう。

1. ダイレクトメールの封筒の開封率を最大化する3つのポイント

ダイレクトメールを作成して封筒で送る場合、封筒の材質やサイズ、外側から見える情報にもこだわって作成すべきです。なぜならば、その選択次第で開封率に格段に違いが出てくるからです。

封筒は顧客への第一印象を左右するもの。全く真っ白の封筒でも、ビニールの封筒でも、それぞれに顧客に与える印象や、関心を引きつける効果は異なります。どんな材質の封筒を使うか、どんな風に宛名を書くか、どんな大きさにするか、キャッチコピーは入れるのか、イラストを入れるのか……。

封筒の作り方は千差万別です。コストと見合えば、如何様にもできる分、悩ましいところでもあります。ただ言えるのは、単に凝ればいいというものではないということです。自社の顧客にどんな印象を抱いてDMを受け取ってほしいか。どうアプローチして、何を伝えたいのか、そこをしっかりとイメージして封筒作りを進めることが重要です。

1章では、DMの開封率を左右する3つのファクター封筒の材質・大きさ・デザインについて、それぞれに押さえるべきポイントをお話しましょう。

1-1. 材質は紙封筒よりも透明ビニール封筒がおすすめ

ダイレクトメールに使う封筒封筒の材質には、紙封筒と透明ビニール封筒がありますが、どちらがダイレクトメールに効果的なのでしょうか。

結論からいうと、一般的には、透明ビニール封筒の方が開封率が高く効果的と言われています。

ダイレクトメール代行会社である株式会社メディアボックスが実験したデータでは、差出人のみを書いた紙封筒と、透明封筒に差出人とキャッチコピー等を書いたものでは、透明封筒の方が反応率が最大3.6倍アップしたそうです。

 

参考:DM発送代行センター「紙封筒と透明ビニール封筒 反応率が良いのは?」

実際、2つの材質でダイレクトメールに多く使われているのは、透明ビニール封筒の方です。透明ビニール袋が人気の秘密は、主に2つあります。

  • 紙封筒よりもコストが抑えられる
  • 中身が見えるから、関心を持ってもらえれば開封率が高い

透明ビニール封筒の方がコストが安い

紙封筒は材質がビニールよりも高いのに加えて、中身と封筒両方に印刷しなければならないため、コストが高くなります。しかしビニール封筒は、中身だけ印刷すれば良く、材質も紙より安く済みます。

中身が見えるから、関心を持ってもらえれば開封率が高い

ビニール封筒の見えたものに興味が持たれなければ、開封されずに捨てられてしまうこともあるからです。

以下のポイントに沿って、中身が見たくなる工夫をしましょう。

  • 魅力的な写真を入れる
  • キャッチコピーを入れる
  • イラストを入れる
  • クーポン券を入れる
  • 半分隠す

最後の半分隠すというのは、例えば、宛名を印刷した真っ白な紙で片面をわざと見えなくして、見える裏面に最も魅力的な写真などを入れることで、もっと見たい衝動を引き起こすということです。

中身に白い紙を入れることで、きちんとした印象を与えることもできます。

ダイレクトメールに使う封筒は、どのような印象を与えたいか、どのような目的で送るのかによって変わります。顧客ターゲットが高齢の場合や、業種によっては、紙封筒の方が向いている場合もあります。それでも、コスト面や柔軟に自社に合ったやり方やデザインを考えられるという点では、ビニール封筒がオススメであると言えるでしょう。

DMの内容によっては紙封筒の方が良いケースもある

しかし、全てのケースに当てはまるわけではなく、場合によっては紙の封筒の方が向いているケースもあります。

紙封筒、特に白い紙封筒は、きちんとした印象や重要な情報が入っているという印象を与えるため、開封して確認しようという意識が働きます。大切な書類や手紙と思ってもらえるメリットがあるため、その効果を狙ってわざと紙封筒を選択するケースもあります。

ダイレクトメールに使う封筒は、どのような印象を与えたいか、どのような目的で送るのかによって変わります。顧客ターゲットが高齢の場合や、業種によっては、紙封筒の方が向いている場合もあります。それでも、コスト面や柔軟に自社に合ったやり方やデザインを考えられるという点では、どちらかというと透明ビニール封筒の方に軍配が上がるケースが多いでしょう。

1-2. 封筒サイズは角形2号か長形3号がおすすめ

封筒にはさまざまなサイズがありますが、もっともよく使われているのは、角形2号(角2)長形3号(長3)です。

角形2号(角2) A4用紙がそのまま入るサイズ
長形3号(長3) A4用紙が3つ折りで入るサイズ

その理由は3つ。

①A4サイズがそのまま使えること
②供給量が多いので、入手しやすく価格も安定していること
③会社で使っているものを流用できる

A4サイズの紙は、今は多くの企業で使われている書類のサイズで、会社のコピー機でも最もよく使う紙です。ふだん使用している販促用のチラシやパンフレットがA4サイズの場合、

  • 角2封筒長3封筒はそれをそのままDMに使うことができる
  • 新たに印刷する場合でも、他の書類とサイズをそろえられる
  • 会社のコピー機でも出力できる

など、便利です。

紙は、通常、使用する量が少なければ少ないほど、値段は安くなるものですが、多く流通しているものは、必ずしもそうとは言えません。
A4サイズの紙は、流通量も多い。つまり、入手しやすく、値段も安定しています。価格競争により安くなることもあります。

部数にもよりますが、このような点を考慮すると、DMにはA4の紙を基準に使用できる、角2か長3の封筒は、DMに最も手頃と言えるでしょう。

ちなみに、この2つを比較した場合は、角2封筒の方が110~140%回収率がよかったという、とある企業の調査結果もありました。

参考:DM発送代行センター「紙封筒と透明ビニール封筒 反応率が良いのは?」

長3封筒の場合、A4のチラシを流用するとしても、折り加工費が必要となります。大きさや重さで配送料が変わることも多いので、一概には言えません。

でも、もし配送料に大差がなければ、角2封筒の封筒が最も費用対効果が高いと言えるでしょう。

参考までに、ビニール封筒の場合はこの呼び方はしません。角2の封筒が欲しい時は、「A4サイズ」で探してください。これに厚みや重さなども考慮して、サイズを決める必要があります。

1-3. イラストとキャッチコピーにこだわる

DMの開封率に最も大きく影響すると言われているのが、イラストやキャッチコピーが入っているかどうかです。紙の封筒なら、封筒に印刷されているかどうか、ビニール封筒なら、外から見えるところ(中に入れているものの一番外側)にこれらを印刷した紙などを入れてある状態を指します。

先ほども紹介した株式会社メディアボックスの実験で、宛名だけを書いた角2の紙の封筒と、宛名とキャッチコピーを印刷したA4サイズ紙を入れた透明ビニール封筒で調査したところ透明ビニール袋の方が最大3.6倍回収率が高かったそうです。

参考:DM発送代行センター「紙封筒と透明ビニール封筒 反応率が良いのは?」

もちろん、キャッチコピーに効果があると言っても、なんでもいいわけではありません。中身が見たくなる、季節感やワクワク感を感じさせるキャッチコピーやアイキャッチとなるようなイラストを入れることで、中身への期待感が高まり、開封率が上がるのです。

同じように開封して中身を見ても、ワクワク感、興味を持って見るのと、なんとなく見るのでは、レスポンスにも違いが出てきます。詳しくは、3?1でご紹介しますが、まず覚えておきたいことは次の2点です。

◎コピーやイラストには、とことんこだわる
◎顧客が開けたくなるものを考える

このことが開封率アップには最も重要です。

2. 開封率を上げるために知っておくべき封筒の種類と特徴

ダイレクトメール

DMの開封率を上げるには、打ち出したいイメージに合った「封筒選び」が大切になります。

紙の封筒、透明ビニール封筒、オリジナル封筒の3種類について、メリット・デメリット・価格を比較した表が以下です。

封筒の種類 良い面 良くない面

封筒の価格例
(税込・送料別)
角2サイズ1,000部 

紙封筒(白)
  • きちんとした印象
  • ・信頼感
  • 重要書類のイメージ
  • 中が見えないから見たい気持ちをそそる
  • 印刷でイメージ通りのものが作りやすい
  • 破れやすい
  • 汚れやすい
  • 雨に弱い
  • コストが高め
  • 印刷が必要な場合は、印刷代が高くつく
封筒代:8,532円
4色印刷代を含める場合 :18,630円(納期5日)
ビニール封筒 OPP
  • 安い
  • 中が見える
  • 汚れない
  • 水に強い
  • 封筒印刷不要
  • ゴミ分別が必要なのですぐには捨てられない
  • 裂けやすい
  • チープな印象
  • 中が見える
  • ゴミの分別が面倒
封筒代:3,100円
ビニール封筒 CPP
  • 物によっては高めだが紙より安いものもある
  • 中が見える
  • 高級感が出せる
  • 汚れない
  • 水に強い
  • 破れにくい
  • 封筒印刷不要
  • ゴミ分別が必要なのですぐには捨てられない
  • 中が見える
  • ゴミの分別が面倒
封筒代:7,570円
(参考)ビニール封筒
表白・裏透明
「料金後納一本線 ゆうメール表示」印刷済み
  • 見せたいところだけ見せられる
  • 高級感だせる
  • 汚れない
  • 水に強い
  • 破れにくい
  • ゴミ分別が必要なのですぐには捨てられない
  • やや割高
  • ゴミの分別が面倒
封筒代(印刷込み):16,200円

*表内の価格は2019年9月現在の、価格.comでの最低価格です。CPPは、今村紙工のもの。印刷代は、ラクスルで見積もった場合
*価格は、発注業者、発注内容、部数、納期など、さまざまな要因で変わります。あくまで目安としてください。

それぞれの特徴、メリットなどを詳しく解説していきます。

2-1. 紙の封筒

1章でも解説した通り、紙の封筒は透明ビニール封筒よりコストが高く付きます。それでも高級感や大切なお手紙の雰囲気を出したい場合などには、紙の封筒でダイレクトメールを出すと効果的です。

紙の封筒には、白い封筒、色の紙で作られた色封筒、クラフト紙で作られた封筒の3種類がありますが、DMでよく使われるのは、角2や長3の白い封筒と色封筒です。この、DM用あるいは社用封筒として社名やロゴなどが印刷された封筒もよく使われています。

クラフト紙の封筒はチープな印象を与え、正式なものという印象を与えないため、手紙サイズで手作り感を出すようなときを除いては、あまり使われていません。

白い封筒は信頼性を高めるのに効果的

紙の封筒は一般にきちんとした印象を与えますが、中でも「白い封筒」は、最も上品で信頼性が高い印象を与えてくれます。
手紙や役所からの文書と認識されて、きちんと読んでもらえる可能性が高いです。この点から、高級感や信頼性を売りにする商品に向いています。

紙の封筒を使うとき、宛名以外に、キャッチコピーや社名、ロゴなどを入れようとすると、封筒に印刷を施す必要があります。通常は、紙に印刷するよりも封筒に印刷する方が割高になるため、その分コストが上がるのです。

印刷代は、基本的に多く刷れば刷るほど、1部あたりの単価を下げることができます。

DMを頻繁に出す場合は、まとめて印刷しておく、あるいは、社用として、すでにロゴなどが印刷しているものがあれば、それを流用するのもいいでしょう。

ただし、その場合は、その都度入れたいキャッチコピーやイラストは入れられません。
その辺りの点をよく考えて進めましょう。

それぞれの紙封筒のメリット、デメリットは、別の記事にまとめた表があるので、そちらを参照してください。→「ポスティングx封筒」の記事の表をリンクで入れる

紙封筒の種類ごとのメリット・デメリットについて知りたい方はこちら

効果的な封筒ポスティング〜集客力アップと固定客確保をめざす 〜

2-2. 透明ビニール封筒

透明ビニール封筒には、OPP(延伸ポリプロピレン)製のものと、CPP(無延伸ポリプロピレン)製のものがあります。

どちらも以下のようなメリットがあります。

  • 中が見える
  • 濡れない、汚れない
  • 封筒印刷が不要(写真やキャッチコピー、宛名などを中に入れることで代用可能)

圧倒的に値段が安いOPP

OPPの封筒は、上記3つのメリットに加え、圧倒的に値段が安いのがメリットです。

2章の初めに解説した比較表を見ると、1,000部単位で比較した場合、紙封筒が、封筒代のみで8,532円なのに対し、OPPの封筒は3,100円で済みます(フタ・糊テープ付き・30ミクロンの場合)。紙封筒にカラー印刷した場合と比べると、実に1/6の価格で済みます。

OPPは、値段以外にも2つのメリットがあります。

  • ビニールがクリアで光沢がある
  • 中がよく見える

一方、デメリットは以下の2つです。

  • 破れやすい
  • チープな印象を受ける

破れやすいといっても伸縮性はあるので、チラシや薄い冊子程度であれば、それほど問題になりません。でも、裂けやすいという特性があるため、重いものや厚みのあるものには向いていません。

チープな印象は、中に入れるチラシのデザインなど多少カバーすることはできるでしょう。

でも、もし、多少コストはかかってもこれらのデメリットをカバーする材質のものがいいと考えるなら、CPPの封筒をおすすめします。

丈夫で高級感が出せるCPP

CPPの封筒は、主に次の2つのメリットがあります。

  • 高級感が出せる
  • 丈夫で破れない

これは、OPP封筒のデメリットをほとんどカバーしてくれるものです。

ただし、値段は安いものでも7,570円と、封筒自体の金額は紙封筒と大きくは変わりませんでした。
とはいえ、中は見えるので、封筒印刷が不要という点を考慮すれば、中に入れる紙の印刷代を含めても、CPPの方がコストが抑えられます。

封筒印刷代よりも紙への印刷代の方が安いからです。 

片面白ベタの封筒が効果的

ビニール封筒は、「中が見える」という点がメリットにもデメリットにもなっています。これを両方ともメリットに変える方法、それが「片面白ベタ」のビニール封筒です。

片面白ベタのビニール封筒というのは、片面にマットインクで白にベタ印刷(全てを白で印刷すること)されたビニールの封筒のことです。

裏面は透明なままなので、チラシやカタログ、あるいは優待割引など、見せたいところだけを見せることができます。
一方、表面は白いので、中を「ちゃんと見たい」「もっと見たい」という気持ちにさせやすいのです。
また、白なので、顧客にはきちんとした文書だという印象を与えることもできます。

白ベタ部分は、マットインクで印刷してあるため、筆記具で文字を書いたり切手を貼ることができます。
その上、通常ビニール封筒では使えない「オフセット印刷」が使える、つまり、紙に印刷するのと同じ印刷手法が使えるというメリットもあります。

通常、ビニール封筒で使う「グラビア印刷」では、インクがにじんだように見えたり、色の乗りが悪かったりする上、値段も高くつくのですが、オフセット印刷では、それがありません。
デザインイメージに近い色を綺麗に出すことができる上、グラビア印刷よりも安くできます。
 
片面白ベタの封筒は、材質がOPPの封筒が主流ですが、加工してある分、値段はやや高くなります。
それでも紙封筒に4色印刷をした場合よりも安く入手できます。
インクが乗っている分、全面透明なOPP封筒よりも丈夫で、高級感を出すこともできます。
 
丈夫さ、高級感、汚れない、濡れない、中が見えるメリットを生かせる、ちゃんとした感も少し出せる
 
これだけのメリットと費用対効果を考えた場合、封筒の材質としては、もっとも有効なものだと言えるでしょう。

2-3. オリジナル

封筒は、特殊な紙を使ったり、特殊な大きさにしたり、一部分だけ中が見えるようにしたり、見えなくしたり、さまざまな形でデザインして作ることができます。

オリジナル封筒はメッセージ性が高い

オリジナル封筒を使うメリットは、とにかく目立つということ。
また、デザイン性が高いものであれば、そのデザインの意図がメッセージとしてターゲットに届けられます。
 
大きさも自在なので、自社のカタログが変型サイズで作られていても、それに合わせたサイズの封筒を作ることで、カタログデザインの意図を生かした形で、顧客に届けることができます。
また、定期的に届けることで、さらに次のメリットが生まれます。

  • 「いつもの封筒」が届いたという安心感
  • 「今度は何が入っているんだろう」という期待感

これらを顧客に与えることができるのです。

オリジナルの封筒は、大量生産とは違うので、コストはかかります。

しかし、定期的に発送したり大量に発送するものについては一部単価が下げられます。その効果を考えれば、オリジナルを作るというのも1つの手ではないでしょうか。

オリジナル風既製品という選択肢もある

また、一見オリジナルのように見えるのに、既製品の中から選べるものもあります。
例えば、宛名部分が窓のように空いている封筒は、多くのDMで使われるようになってきており、既に「宛名窓付封筒」として販売されています。

片面白ベタの封筒が効果的で紹介した片面白ベタのビニール封筒や、その変形版のような、片面の半分だけが白ベタになっているものなども、通常注文の選択肢に入れている業者もあります。
 
作りたい封筒があるときは、特殊だからとあきらめずに、次のようにしてみましょう。

  • あきらめず欲しいものに似たものを探す
  • 業者に問い合わせたり相談して、まずは見積もりを取ってみる

既製品をうまく生かすことで、それほどコストをかけずにオリジナルに近い封筒を作ることもできるでしょう。

DMのサイズについて知りたい方はこちら

DMのサイズについて徹底解説!選ぶポイントと用途別おすすめサイズ

3.  封筒を開けたい気持ちにさせる4つの仕掛け

封筒を開けたい気持ちにさせる3つの仕掛け

そこでこの章では、封筒を開けたくなる仕掛けの入れ方についてご紹介します。 

3-1. 中身が見たくなるキャッチコピーを見せる

1章でも述べた通り、DMが封筒で届いた場合、封筒にキャッチコピーが入っているかどうかが開封率に大きく影響します。反響率を上げたいならば、ぜひともキャッチコピーを入れるようにしましょう。

しかし、封筒にキャッチコピーを入れるといっても、押し売り的なものはNGです。伝えたい内容が詳しく書かれすぎていても、それなら見る必要はないと開けてもらえないこともあるでしょう。

では、顧客の関心を引くのに効果があるキャッチコピーとは、どのようなものなのでしょうか。

皆さんは「ティーザー広告」や「ティーザーコピー」という言葉を聞いたことがありますか?
ティーザーとは、「じらす」という意味で、このような言葉が載った広告やキャッチコピーを見て、書かれていることが何なのか知りたい!と、思わせるようなもののことを言います。

ティーザーコピーには、いくつかのパターンがあります。

希少性、限定性を強調したり、あえて詳細を隠したり、顧客からのレスポンスがあればこんなサービスが受けられるというようなオファーを提示したり…というものです。

このティーザーコピーの考え方を元に、いくつか効果的なコピーの例をあげてみます。

①ちょっとだけ中身を匂わせる

例:「キャンペーン実施中! 詳しくはチラシをご覧ください」

この一言で、何のキャンペーンだろう? どこでやっているんだろう? いつやっているんだろう?
という情報を知りたくさせる

②いますぐ開けないと損をすると感じさせる

例:「お申し込みは〇日まで」「◯月◯日~◯日までの期間内だけ~」
急がないと終わってしまう。早く申し込まなくちゃと思わせる

③限定的、特別なサービスの優待が受けられると感じさせる

例:「この封筒を持ってきた人のみの優待サービスです」
優待目当てに来店を促す。プレミアム感を感じさせる

④根拠のある具体的な数値を示す 

例:「90%の人が満足だと答えています」「定期テストの点数が20点上がった」
本当?という数値を示し、なぜそれが可能になったのか、それはどんな方法なのか、答えを知りたい気持ちを引き起こす

⑤一般的に言われていることと反対のことを書く

例:「炭水化物をとったほうが痩せる」
減らした方が痩せるんじゃないの?
というように、違和感を感じさせる
なぜ、そんな意見が出てきたのか知りたい気持ちにさせる

どうですか? 「あ、確かに!」という気持ちになれましたか?

共通して言えることは、中身の一端を表しているけれども、すべてが書かれておらず、チラシや中の情報を見ないと詳細がわからないということです。

ティーザーコピーとは言えないかもしれませんが、表に「クイズの質問」が書かれていて、「中に答えがある」というものでもいいのです。
要するに、中を開けるきっかけを作ることで、封を開けてくれればいいのですから。

3-2. イラスト、写真で興味を引く

文字で顧客の関心を引くのがキャッチコピーなら、イラストや写真などを使い、関心を引く方法が「アイキャッチ」です。

疲れて帰宅してポストを確認しているとき、文字がたくさん書かれた封筒を手に取っても、頭になかなか情報が入ってきにくいものです。でも、それが可愛いイラストや美しい写真だったらどうでしょうか?

「あ、可愛い! なんだろう」「きれいな所だなあ。どこだろう」と、興味を引かれませんか?

「◯周年記念セール」というのがイラスト風になっていても、アイキャッチになります。

アイキャッチの効果を生かすには、アイキャッチは次の3つのいずれかになるように心がけましょう。

  • パッと一目で目を引くもの
  • 楽しそうと感じさせるもの
  • 癒される写真、美しい写真  

アイキャッチは、封筒に印刷してもいいし、封筒の中から垣間見える形でもいいでしょう。

顧客が興味を持って、「もっと見たいから封筒を開ける」という動作につながるようなデザインを考えてみましょう。

3-3. クーンやプレミアム感などの付加価値をつける

キャッチコピーやイラスト、写真以外にも、封筒の中に、自分が得するモノや情報が入っていると顧客に感じさせられれば、その人はDMを開けるでしょう。

●自分が得するモノや情報が入っていると感じさせる
例えば、受験を控えた子どもの学力がなかなか上がらないと悩んでいるお母さんが、次の文字を見たら、どうでしょう?

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思わず開けてみようと思うのではありませんか?

●何か入っているかもしれないと思わせる
情報という価値だけでなく、外から触って何か入っていると感じれば、開封率は上がります。
飴やティッシュやボールペンなどが入っているだけでも、ものすごく得した気分になるでしょう。

●特別感を出すために、あえて手書きの手紙風にする

●招待状風(本当に招待状)にして、それを持っている人だけが参加できるイベントや展示会の案内が書かれているという形のものにする
プレミアム感が付加価値となり、顧客のレスポンスにつながる可能性が高くなります。

どんなものでもいいのです。自分たちなりにつけられる付加価値を考えてみる。それが、開封率やレスポンス率を上げる鍵となるはずです。

3-4. 開けやすさも重要!封筒の形状にもこだわろう

少しでも開封率をアップさせたいなら、封筒の形状にもこだわりましょう。

封筒を開ける時に、はさみを用意しなくても済む方が、受け取り手の開封率アップが期待できます。例えば、ジッパー加工やミシン目加工をしておけば、手で簡単にピリピリと封筒を開けられますし、開ける楽しみにもつながります。

また、例えば商品サンプルなどを封筒に入れて、わざと立体感を演出するのも効果的です。厚みや凸凹を感じて「何か入ってるな」と思わせられれば、開封率アップにつなげることができるでしょう。

4. 外注先選びも重要!信頼できるDM業者を選ぶ方法

ポスティング

封筒を使ったDMには、封筒への印刷、折り加工、封入・閉じ作業、発送などの手間や費用がかかります。

注文する部数によっても、一部単価がものすごく変わったり、発注できる業者が変わったり……。

業者によって1社で印刷から折り加工、封入作業、DM発送代行のすべてを請け負ってくれる会社もあれば、印刷した封入物を渡して封入、発送作業だけを代行してくれる会社もあります。

発送方法もいろいろある上、それぞれに大きさや入れるものや厚みのが規定があったり、手続きが必要だったりと、よくわからないこと、面倒なことがたくさんあります。

知識がなくても安心して任せられるDM業者を見つけるためのポイントをまとめてみました。

4-1. DM業者をリストアップして見積もりを依頼する

候補をリストアップする

DM用の封筒イメージが決まったら、まずは次のことを念頭に、外注業者を探して、候補をリストアップしましょう。

①普段、取引している印刷会社があるか。その会社はどのような作業に対応してくれるか
②デザイン・印刷から発送業務まで全ての代行を希望するのか、部分的に依頼したいのか
③発送する部数は社内で作業できる範囲のものかどうか

①印刷会社は、デザイナーを抱えていたり、外注できるデザインスタッフを持っていることが少なくありません。また、DM発送の内容物を多く印刷している会社であれば、発送までの全てに対応できるところや、対応できる会社と連携をとっているところも少なくありません。
普段、取引があるところなら、会社としても依頼しやすい傾向にあります。まずは、問い合わせてみることが必要です。

②取引している会社がない、あるいは、取引はあるが別のところに依頼したいという場合は、まず、何をどこまで依頼するのかを検討する必要があります。

デザイン→印刷→封入作業→発送業務

どの段階から、どのように依頼するのか、それによって依頼する外注先が異なってきます。
また、部分部分で依頼するのか、全部を一括して依頼するのかによっても、予算が変わってきます。

まずは、依頼したい内容を明確にし、それに合わせて外注先を探すことが必要です。

③部数が少なく、社内で作業できそうな場合は、4-3. 部数が少ないときは、手作業も視野に入れるを参考にしてください。

外注先の候補を決める際は、実績を確認しておくことも重要です。

  • 配送を正しく行なっているか
  • 発送物が汚れていた、届いていなかったなどのトラブルを引き起こしていないか

上記2点に留意して、実際に依頼した人のコメントや評価を確認してから、決めましょう。

実際に見積もりを依頼する

リストができたら、次は、見積もりの依頼です。
見積もりは、以下3点を伝える必要があります。

①封筒の材質や種類

  • 封筒の紙の厚さやビニールの強度
  • 糊テープが付いているか
  • ビニール封筒の場合は、フタ部分がどのくらい幅のものか
  • 中に入れられるサイズの範囲

②部数
③納期・納品形態

暫定的な形でもいいので、ある程度の目安を決めて、実際に見積もりを取りましょう。

見積もりは、比較できるように、必ず数社相見積もりを取ることが大切です。

見積もりを取ったら、その予算、工程の内容、納期やさまざまな条件がわかってきます。

これにより、自分のすべき業務の内容や必要な日数もなんとなく見えてきて、安心して作業に入れるようになるでしょう。

4-2. 部数が多いときは迷わず、専門業者に委託  

部数が多い場合は、迷わず専門のDM代行業者に委託することを考えましょう。

部数が少なければ印刷や封入作業などを手作業で行うこともできるでしょうが、部数が多くなればなるほど作業負担が増えてしまいます

ただし、業者によっては、作業を外注しているケースもあり、その場合、配送まできちんと行えたかどうかの確認が難しくなります。

発送まで依頼する場合は、本当に無事に顧客のところまで届けてくれるかどうか確認できる「追跡サービス」を行っている会社の方が安心です。

すべての作業工程をセットで請け負ってくれるところは、作業工程の一部だけを発注するよりも、割安になっていることが多く、手間もかからない上、配送などの面倒な規定や手続きで悩む必要がありません。

4-3. 部数が少ないときは、手作業も視野に入れる

一方、部数が少ない場合は、必ずしも外注がいいとは言えません。
見積もりの内容を吟味し、社内でやれるものは、人海戦術で行うことも検討してみましょう。
自社で行う場合のポイントは以下の3つです。

①封筒は糊付きを選ぶ

糊が付いている分、やや高くなるケースもありますが、圧倒的に封入作業が楽になります。
この予算は削らずに、糊付きを選ぶことをお勧めします。

②宛名は宛名シールを活用 または、社内のプリンターを活用

宛名シールは安くて楽に作れるので便利です。ただ、キャッチコピーやイラストは入れられないので、キャッチコピーなどを入れたいときは、別に方法を考える必要があります。

今時のプリンターは封筒印刷も簡単にできるものも少なくありません。
社内のプリンターがそのような機能を備えていて、手持ちのロゴやイラストなどがある場合は、それらを封筒に直接印刷することで、印刷コストの節約になるでしょう。

ない場合は、スタンプやシールを作って貼るという方法もあります。どちらにしても、予算や手間を考慮して、ベストな方法を検討しましょう。

③発送方法にサイズの規定や必要な手続きがないかを確認しておく

DMの発送でまず注意しなくてはならないのは、封筒のサイズや中身です。
業者によって、封筒のサイズや中身の大きさ、厚み、重量などの規定を設けているケースがあるからです。

また、郵便局の料金後納郵便を利用する場合は、以下のような規定があります。

  • 事前に書類を提出し、承認を得なければならない
  • 毎月50通以上だす必要がある
  • 担保が必要である

承認を得るための書類作りや、それまでにかかる時間、また条件がよくわからないないなど、少々面倒な上、頻繁に出す予定がなければ、利用できないこともあります。

郵便局以外にも、DMの発送を代行している業者もあります。発送する量やサイズ、頻度などによって、どの配送業者のサービスが安くつくかも異なります。
発送をどこに依頼するのが適当か、事前に調べてから決めるようにしましょう。

④DMの中身は、封筒に合わせて作る(中身に合うサイズの封筒を選ぶ)

サイズについては、特にビニール封筒を使った場合に注意が必要です。
ビニール封筒を使うときは、中身と封筒の間に隙間を作らないようにしましょう。

封筒の内側が空きすぎていると、発送業者から断られてしまい、封入物を作り替えるか、折り方を変えるなどする必要が生じます。発送業者によって規定も異なります。

  • 封筒と中身のサイズはできるだけぴったりあったものにする
  • 事前に業者が定めている規定が、合っているかどうか確認しておく

これらがとても重要です。

発送がスムーズにいかなれば、そこまでの苦労も水の泡です。十分にリサーチして、ここで失敗しないように注意しましょう。

まとめ

では、最後にここまでご紹介してきた内容のポイントを振り返ってみましょう。

ダイレクトメール を封筒で送る際に大切なポイントは3つあります。

①封筒は、イメージと予算に合ったものを選ぶ
②大きさは、手持ちのチラシやカタログに合わせて選ぶ
③キャッチコピーやアイキャッチにはとことんこだわる

最終的に成否を分けるのは外注先選び!成功に導く外注先選びのポイントは次の3つです。

①外注業者をリストアップ(実績なども考慮して)して、複数社から見積もりを取る
②外注する内容を検討して、最も合った方法を選ぶ
③自社に最も適した発送方法を選ぶ

さあ、これで皆様のイメージにぴったりのダイレクトメール用の封筒が作れそうですか?
良いレスポンス率につながるような封筒ができますよう、お祈りしています。

 

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