「チラシを作りたいけれど、背景ってどうすればいいの?」
「色や写真を背景にしたいけれど、読みづらくならないかな?」
チラシを自作するとき、そんな疑問を抱いたことはありませんか?
実はチラシの背景選びには、法則やコツがあるのです。
それは、
- 業種ごとにイメージに合ったものにする
- 背景が濃い色なら文字は白抜きにする
- 配色バランスは「70:25:5の法則」で
などです。
チラシは何かを広告宣伝することが目的ですから、できる限り目を引きやすく、同時に読みやすいものにしなければなりません。
そのためには、背景の色やバランスが重要なのです。
そこでこの記事では、
- 効果的なチラシ背景選び3つのポイント
- チラシ背景選びの注意点3つ
についてくわしく解説していきます。
また、イメージに合った背景素材を入手できるよう、
- 種類豊富で使える無料の背景素材サイト7選
も紹介していきます。
この記事を最後まで読めば、チラシの背景をどうすればいいのか、正しい知識が身につくはずです。
それを踏まえて、あなたが魅力的で効果的なチラシを作れるよう願っています!
1. 効果的なチラシ背景選び3つのポイント
チラシの読みやすさだけを考えると、デザインはシンプルな方がいいですが、インパクトやおしゃれ感などを出すなら背景にもこだわりたいところです。
全面にきれいな写真を配置してその上に文字を乗せたり、背景を1色で塗りつぶして文字を白抜きにしたりすれば、ただの白地のチラシとはだいぶ印象が変わります。
そこでまず、チラシの背景はどのように決めればいいのか、そのポイントから説明していきましょう。
1-1. 業種ごとにイメージに合ったものにする
チラシはデザインや色によってイメージが大きく変わるものです。
もちろん背景も同様なので、選ぶ際には「どんなチラシか」「どんな層に向けているのか」を考える必要があります。
ですが、それを分析するのはなかなか大変です。
そこで初心者は、業種別のイメージに合わせて背景や色を決めるといいでしょう。
業種別にイメージに合った色や素材は以下の通りです。
【業種別・イメージに合った色や素材】
業種 |
具体例 |
色や素材 |
色 |
---|---|---|---|
飲食業 |
飲食店など |
|
■■■■ |
美容関連 |
エステ、美容室、ネイルサロンなど |
|
■■■ |
教育関連 |
学校、塾、各種スクールなど |
|
■■ |
不動産業 |
不動産売買、賃貸など |
|
■■■ |
医療・介護 |
病院、クリニック、老人ホーム、デイサービス、介護用品など |
|
■■■■■ |
建築業 |
建設会社、工務店など |
|
■■■ |
幼児向け |
幼稚園、保育園、幼児向けスクールなど |
|
■■■■ |
旅行関連 |
ツアー、旅館など |
|
■■■ |
士業 |
弁護士、税理士、司法書士など |
|
■■■■■■ |
自動車関連 |
自動車販売、中古車など |
|
■■■■■ |
IT関連 |
IT企業など |
|
■ |
もちろんこれはあくまでイメージです。
この通りにしなければいけないわけではないので、「自分のお店には決まったテーマカラーがあってそれが浸透している」などという場合は、上の表のイメージカラーから外れても構いません。
背景色に迷ったときや、特に使いたい色がない場合などに参考にしてください。
1-2. 背景が濃い色なら文字は白抜きにする
チラシの第一の目的は、商品やサービスなどの情報を伝えることです。
そのために、人の目を惹きつける工夫をするわけですが、それよりもまず読みやすさが必須です。
レイアウトも配色も、「文字が読みやすい」ことを大前提としなければなりません。
背景に凝るのもいいですが、その場合は文字が背景に紛れてしまわないよう、文字色選びが重要になってきます。
特に、
- 背景に濃い色を使う場合
- 背景に写真を大きく敷く場合
は、文字が読みにくくなりがちです。
そんな場合は、以下のように文字を白抜きにしましょう。
1-3. 配色バランスは「70:25:5の法則」にのっとる
最後に背景と他の部分の色のバランスについて考えてみましょう。
デザインにおける配色の基本として、「70:25:5の法則」というものがあります。
使う色を3色に抑えて、
- ベースカラー 70%
- メインカラー 25%
- アクセントカラー 5%
の比率にすると、バランスもよく見やすく目を惹きつけることができるのです。
具体的に説明しましょう。
メインカラー
デザインの中心となる色で、キャッチコピーやロゴなどに使います。
色を決めるときは、まずこのメインカラーから決めていくといいでしょう。
お店や会社のイメージカラーがあればそれを使うのもいいですし、女性向けか男性向けか、高級感を出すか親しみやすくするかなど、チラシ全体のイメージを考えて決めましょう。
ただし、あまり明るい色だと目立たないので、濃い色、暗めの色にするのがおすすめです。
ベースカラー
デザインの中でもっとも広い面積を占める色で、背景色などに使います。
上に文字や写真を配置するので、白や薄い色、またはメインカラーの明度(=色の明るさ)を上げた色にすると、バランスがよく文字も見やすくなります。
アクセントカラー
デザインのアクセントとなる色で、目立たせたい部分や、デザインに変化をつけたい部分などに使います。
メインカラーと同系色だと目立たないので、反対色や補色といった差が大きい色を選ぶといいでしょう。
例えば以下のような組み合わせが考えられます。
赤系 |
緑系 |
青系 |
オレンジ系 |
黄色系 |
紫系 |
前述した業種ごとのイメージカラーを中心に、この配色バランスにのっとって背景を決めるといいでしょう。
具体的には、
- イメージに合った色をメインカラーやアクセントカラーとして、背景は白や淡い色にする
- イメージに合った色の明度を下げたものを背景色にする
- イメージに合った色をアクセントカラーとして、それに合った背景色を決める
などのパターンが考えられます。
また、写真を背景一面に敷いたり、背景の3分の2や半分など大きく敷いて使うという方法もあります。
ここで配色バランスの実例をひとつ挙げておきましょう。
以下のチラシを見てください。
この場合、
- ベースカラー:白(背景)
- メインカラー:緑色(LINEのテーマカラー)
- アクセントカラー:黄色
となっていて、とてもバランスよく読みやすいですよね。
ただこれらの法則はあくまで「こうすると読みやすい、目立ちやすい」という原則にすぎません。
このルールから外れていてもおしゃれな配色、目立つデザインはできますので、あまり縛られすぎずに好きな色の組み合わせに挑戦してみるのもいいでしょう。
2. 種類豊富で使える無料の背景素材サイト7選
チラシの背景をどうやって決めるか、効果的な背景の選び方はわかりましたよね。では実際に選んでみましょう。
この章では、無料の背景素材が豊富に揃うサイトを7つ紹介します。
気に入った背景を見つけて、チラシ作成をしてみてください。
2-1. 写真AC
出典:写真AC公式サイト
【特徴】
背景にぴったりの写真が豊富!検索機能に優れ、イメージ通りの素材が見つけられる
フリー写真のダウンロードサイトで、写真を背景に使いたいときにおすすめです。
会員登録するだけですぐ利用でき、検索機能も充実しているので「こんな写真が使いたい」というイメージにぴったりのものが見つかります。
商用利用・加工利用ともにOKです。
ただし、無料利用は1日あたり検索5回、ダウンロード9回までと制限があるので注意してください。
制限なしに利用できる有料プランもあります。
【写真ACのポイント】
- 豊富なフリー写真が利用できる
- 検索機能が充実していてイメージ通りの写真が探せる
- 1日あたり検索5回まで、ダウンロード9枚までの制限あり
【料金】
無料、有料プランもあり
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
ACワークス株式会社 https://acworks.co.jp/
2-2. イラストAC
出典:イラストAC公式サイト
【特徴】
CGアートから手書き風まで!さまざまなタッチのイラストが簡単に検索できる
フリーイラストのダウンロードサイトです。
背景に使えるユニークでおしゃれなイラストが、検索で簡単に探せます。
一般的に広く用途があるものから、季節にあったもの、手書き風、テクスチャなどバリエーションが非常に豊富で、チラシのイメージも広がりそうです。
商用利用・加工利用ともにOKですが、無料利用は1日あたり検索5回、ダウンロード9回までと制限があり、無制限で使いたければ有料プランを利用するとよいでしょう。
【イラストACのポイント】
- 豊富なフリーイラストが利用できる
- 検索機能が充実していてイメージ通りのイラストが探せる
- 1日あたり検索5回まで、ダウンロード9枚までの制限あり
【料金】
無料、有料プランもあり
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
ACワークス株式会社 https://acworks.co.jp/
2-3. 背景素材フリードットコム
【特徴】
会員登録不要!素材は色別分類で探しやすく、AI形式・PNG形式の両方に対応
色別に分類された背景素材が全て無料で利用できるサイトです。
会員登録は不要で、気に入った背景をクリックひとつでダウンロードできます。
AI形式とPNG形式のどちらにも対応しているので、Illustratorなどのデザイン用ソフトでもWordやPowerPointなどのOfficeソフトでも使えるのが便利です。
商用利用も二次加工もOKなので、著作権などを気にすることなく自由に利用、加工できます。
【背景素材フリードットコムのポイント】
- 会員登録不要
- 色別に分類されていて探しやすい
- AI形式、PNG形式のいずれにも対応
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
背景素材フリードットコム https://www.haikei-free.com/
2-4. Graphic burger
【特徴】
おしゃれなテクスチャ素材が種類豊富に揃う!会員登録不要で気軽にダウンロードできる
海外のサイトで背景専門ではありませんが、デザイン性の高い素材が揃うサイトです。
背景はテクスチャ素材(布や紙などの感触を再現したもの)が特に豊富で、大理石風、マーブル模様、木材、レンガ、キラキラテクスチャなどバリエーション豊かです。
会員登録不要で直接ダウンロードでき、もちろん商用利用OKです。
【Graphic burgerのポイント】
- 豊富なテクスチャ素材
- 海外サイトならではのデザイン性高いおしゃれな素材がたくさん
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
riluri https://riluri.com/
2-5. Bg-Patterns
【特徴】
パターン素材に特化!約1000種類の素材が色やサイズも自由にカスタマイズできる
同じ模様を繰り返す「パターン素材」に特化した無料素材サイトです。
幾何学模様、和風、花・植物などカテゴリー別に分類されて選びやすくなっています。
パターンの色やサイズも自由に変えることができるので、「イメージに近いけれどちょっと違う」という場合でもカスタマイズできるのが利点です。
素材の数は約1000パターンもあり、みているだけでイメージが膨らんできます。
【Bg-patternsのポイント】
- パターン素材が約1000種類
- 色やサイズを自由に変えられる
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
TopeconHeroes http://bg-patterns.com/
2-6. 素材Good
出典:素材Good公式サイト
【特徴】
淡いトーンのかわいい背景イラスト、フレームがたくさん!JPEG、PNG、AIの3形式に対応
イラスト素材を豊富に取り揃えたサイトで、背景に使えるイラストやフレーム素材もバリエーション豊かです。
会員登録不要、JPEG、PNG、AIの3形式でダウンロードできるので、どんなデザインソフトにも対応できます。
淡いトーンのふんわりした画像やかわいらしい画像が多いので、ビジネスだけでなくプライベートなイベントなどのチラシにもイメージぴったりの背景が見つかるはずです。
もちろん商用利用、加工ともにOKですので、どんなチラシにも自由に利用できます。
【素材Goodのポイント】
- 淡いトーンやかわいいイラストの背景、フレームが豊富
- JPEG、PNG、AIの3形式に対応
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
素材Good https://sozai-good.com/
2-7. フリーテクスチャ素材館
【特徴】
木材、金属からアニマル柄まで!多彩なテクスチャ背景はCG素材も写真素材もハイクオリティ
木材、石、金属、タイル、布、紙、革、アニマル柄など多彩でハイクオリティなテクスチャの背景が揃ったサイトです。
CGで作られた画像だけでなく、テラコッタタイルの石畳など写真をもとにした画像などもあるので、無機質にならずにあたたかさや高級感、リアルさなどを演出できます。
会員登録は不要、商用や加工も可能で使いやすいですが、ダウンロードボタン(以下の画像参照)がわかりづらいので注意してください。
<ダウンロードボタンの位置>
【フリーテクスチャ素材館のポイント】
- 多彩でハイクオリティなテクスチャ素材の背景が豊富
- アニマル柄、写真をもとにしたリアルで雰囲気を感じる素材などがユニーク
- 会員登録不要
【料金】
無料
【商用利用】
可
【加工】
可
【運営会社・公式サイト】
フリーテクスチャ素材館 https://free-texture.net/
3. チラシ背景選びの注意点3つ
さて、ここまででチラシの背景を決めるポイントと、背景素材が見つかる素材サイトがわかったので、いよいよ作成です。
が、実際にチラシを作る際に、注意してほしいことが3つあります。
最後にそれを説明しておきましょう。
3-1. 文字色が目立たない背景色はNG
「1-2. 背景が濃い色なら文字は白抜きにする」でも説明しましたが、チラシはまず第一に「文字の読みやすさ」が必須です。
ですから背景も、文字が目立たない色や写真などは使わないようにしましょう。
例えば、
- お店や会社のロゴが緑色なのに、緑いっぱいの自然の写真を背景全面に敷く
- 文字色を黒にしたくて、背景色は濃いグレーにしたい
などは、明らかに読みづらいのでやめましょう。
3-2. 色をたくさん使いすぎない
背景を色で塗りつぶす場合、あまりたくさんの色を使うとごちゃごちゃして文字が目立たなくなってしまいます。
初心者はベースカラーとして決めた1色だけを使うのがおすすめです。
他の色も背景に使いたいなら、アクセントカラーで縁取りをしたりラインを入れる程度に抑えましょう。
3-3. 写真を背景にするなら文字が乗せやすいものにする
背景に写真を敷く場合は、上に文字が乗せやすいものを選びましょう。
- 色がたくさんあるカラフルな写真
- 被写体が細かくごちゃごちゃしている写真
などは、どんな文字色を選んでも読みづらくなりがちなので避けたほうがいいでしょう。
ただ、「どうしてもこの写真を使いたい!」という場合は、文字が乗る部分だけ写真を「透過」させるという方法もあります。
例えば以下のようなことです。
以上のように、どんな背景を使うにしても「見やすさ」「文字の読みやすさ」は忘れないようにしてください。
まとめ
いかがでしょうか?
チラシの背景はどうすれば効果的で読みやすくなるのか、よく理解できたことでしょう。
ではもう一度、この記事の内容を振り返ってみましょう。
◾️効果的なチラシ背景選び3つのポイントは、
- 配色バランスは「70:25:5の法則」にのっとる
- 背景が濃い色なら文字は白抜きにする
- 業種ごとにイメージに合ったものにする
◾️チラシ背景選びの注意点3つとは、
- 文字色が目立たない背景色はNG
- 色をたくさん使いすぎない
- 写真を背景にするなら文字が乗せやすいものにする
これを踏まえて、あなたがいいチラシを作れるよう願っています!